普通のコンセントをアース付きに変更して漏電から家族を守る!

家族と家を守る!アース付きコンセント導入の完全ガイド

こんにちは。横浜電気工事レスキューの主任電気工事士「天谷(あまたに)富士夫」です。

楽しみにしていた洗濯機や電子レンジ、あるいは仕事で使うパソコンが新しく届いた日。

いざ設置しようとコンセントを見たら、「あれ?アースを取り付ける場所がない…」なんて、頭が真っ白になった経験はありませんか。

普通のコンセントをアース付きに交換するには、一体どんな方法があるのか、もしかして自分でDIYできる簡単な作業なのかな?それとも、やっぱり専門の工事が必要なんだろうか。

もし業者さんに頼むとしたら、料金や費用はどれくらい見ておけばいいのか、そもそも電気工事士みたいな資格がないと作業しちゃいけないのか、気になることが次から次へと出てきますよね。

特に、今お住まいが賃貸マンションやアパートだと、壁に手を入れるような工事を勝手にしていいものか不安ですし、壁の中にアース線が来ていない、コンセントにアースの端子自体がない、なんて場合はもうお手上げ状態…と、本当に困ってしまうかなと思います。

この記事では、そんなアースに関するあらゆるお悩みや疑問をスッキリ解決するために、私たちプロの電気工事士の視点から、安全で確実な方法を一つひとつ丁寧に、そして分かりやすく解説していきますね。

記事のポイント

  • アース付きコンセント交換に国家資格が必要な理由
  • アース未接続時に潜む具体的なリスクと危険性
  • 専門工事が困難な場合の代替策とその限界
  • アース増設工事の費用相場と業者選びの注意点

普通のコンセントをアース付きにする前に知るべき全知識

「アース線って、繋がなくても家電はちゃんと動くし、まあいいか」なんて、つい軽く考えてしまっていませんか?実はそれ、目には見えない大きなリスクを抱え込んでいる状態かもしれません。

まずは、アース工事の基本中の基本。そもそもなぜアースは必要なのか、そして、なぜ知識がないまま自分で工事をしてはいけないのか。あなたの安全に直結する一番大切な部分から、一緒にしっかりと押さえていきましょう。

資格なしで自分でやるのは違法

資格を持たない無資格での電気工事DIYを禁止する警告イラスト

まず、何よりも先にお伝えしなければならない、一番大切なことがあります。

それは、ご家庭にある壁のコンセントを交換したり、新しく増設したりする作業は、法律で定められた「電気工事」に該当するということです。

そして、この電気工事を行うためには、原則として「第二種電気工事士」などの有資格者が作業に従事する必要があるんです。

これは「電気工事士法」に基づくルールで、無資格の方がコンセントの分解や配線作業を行うことは、基本的に認められていません。

(出典:e-Gov法令検索 電気工事士法 閲覧日:2026年2月24日)

なぜ法律で厳しく禁止されているのか。その理由はただ一つ、電気工事には専門的な知識と技術がなければ、非常に大きな危険が伴うからです。

もし配線を一本でも間違えてしまうと、ショート(短絡)してバチッと激しい火花が出たり、体に電気が流れる「感電」事故を起こしてしまったりする可能性があります。

さらに、施工不良が原因で、後日コンセント部分が異常発熱し、壁の中で火種が生まれる…なんて、最悪の場合は火災に繋がるような、取り返しのつかない大事故を引き起こす危険性もはらんでいるのです。

安易なDIYは絶対にNGです!

最近はインターネットや動画サイトで「コンセント 交換方法 DIY」といった情報が簡単に見つかりますが、その情報を鵜呑みにして安易に真似をすることは絶対にやめてください。

動画では簡単そうに見えても、それは撮影用に準備された環境であったり、危険な部分が編集でカットされたりする可能性も。

感電や火災のリスクはもちろんのこと、万が一、無資格工事や不適切な施工が原因で火災などの事故が発生した場合、原因調査やご加入の保険約款の内容によっては、保険金の支払いに影響が出る可能性もあります。

ご自身やご家族の安全、そして大切な財産を守るためにも、コンセントまわりの工事は必ず、私たちのような国家資格を持ったプロの電気工事士にお任せください。

アースを繋がないとどうなる?火災リスク

アース線がない洗濯機が漏電し、触れた人体に電気が流れる感電事故のイラスト

では、そもそも論として、なぜそこまでしてアース線を繋ぐ必要があるのでしょうか。アースの主な役割、それは「万が一、家電製品が漏電した際に、その異常な電気を安全に地面(アース)へ逃がすための通り道」になることです。

いわば、電気の「避雷針」や「非常口」のようなものだと考えていただくと分かりやすいかもしれません。

特に、洗濯機や冷蔵庫、食器洗い乾燥機、温水洗浄便座といった水回りで使用する家電や、電子レンジ、オーブントースターのような大きな電力を使う家電は、長年の使用による内部部品の劣化や、ホコリや湿気の侵入によって、内部の電気が本来の回路から外へ漏れ出してしまう「漏電」を起こす可能性があります。

もし、アースが接続されていない状態で漏電が発生すると、行き場を失った電気が家電の金属製のボディ(外箱)全体に流れてしまいます。

そのことに気づかず、人が何気なく触れた瞬間、その人の体を通って地面に電気が流れようとします。これが、命にも関わる恐ろしい「感電」事故です。

また、漏電した電気が原因で家電製品の精密な電子基板がショートし、一瞬で故障してしまったり、内部で火花が散って発火し、火災に繋がったりするケースも決して少なくありません。

アース線は、こうした感電や火災といった万が一の深刻な事故から、私たち自身と大切な家財を守ってくれる、非常に重要な「保険」のような存在なんですね。

アース接続が法律で定められている、または特に推奨される家電

洗濯機や温水洗浄便座、食器洗い乾燥機など水気がありアース接続が必要な家電のイラスト
  • 水気や湿気の多い場所で使うもの
    洗濯機、温水洗浄便座、食器洗い乾燥機、井戸のポンプなど(水気・湿気の影響を受けやすい環境では、接地(アース)を施すことが強く求められます
  • 水気・湿気に触れやすいもの
    冷蔵庫、冷凍庫、冷水器など
  • 消費電力が大きく高電圧がかかるもの
    電子レンジ、オーブンレンジ、エアコン、IHクッキングヒーターなど
  • その他
    パソコン、オーディオ機器(感電防止に加え、電気的なノイズを逃して動作を安定させたり、音質を向上させたりする効果も期待できます)

(出典:経済産業省 電気設備の技術基準の解釈 閲覧日:2026年2月24日)

賃貸マンションの工事には許可が必要

アース工事の許可について、賃貸アパートの大家や管理会社と相談する入居者のイラスト

「アース工事の重要性はよく分かった。でも、うちは賃貸だから勝手に工事はできないし…」と、ここでまた一つ大きな壁にぶつかってしまう方も多いかなと思います。

そのご心配はごもっともで、お察しの通り、賃貸物件で壁に穴を開けたり、備え付けのコンセントを交換したりする工事を行う場合は、必ず事前に大家さんや物件の管理会社の許可を得る必要があります。

お部屋はあくまで「借り物」ですから、貸主の許可なく勝手に設備を変更してしまうと、契約違反と見なされ、退去時に高額な原状回復費用を請求されるといった思わぬトラブルに発展してしまう可能性があります。

まずは正直に「安全のために、洗濯機置き場のコンセントにアースを設置したいのですが、工事を行ってもよろしいでしょうか?」と相談してみるのが、最もスムーズで確実な第一歩です。

幸い、最近は入居者の安全意識の高まりもあり、アースの重要性について理解のある大家さんや管理会社も増えています。

きちんと事情を話せば、意外とすんなり許可してくれたり、場合によっては「安全に関わることだから」と、大家さん側の費用負担で工事を手配してくれたりするケースも少なくありませんよ。

賃貸物件での相談から工事依頼までのスムーズなステップ

連絡から見積もり、最終許可に至るまでの工事依頼手順を示すアイコン図解
  1. まずは管理会社や大家さんに連絡
    電話やメールで「安全対策として、家電用コンセントのアース増設工事を検討している」という旨を丁寧に伝えます。この際、なぜ工事が必要なのか(例:新しく購入した洗濯機にアース接続が推奨されているため)という理由も具体的に添えると、相手も理解しやすくなります。
  2. 工事の許可を得る
    まずは工事実施の「内諾」をもらいます。費用負担をどうするかについても、この段階で相談しておくと後の流れがスムーズです。
  3. 電気工事業者に連絡して見積もりを依頼
    許可が下りたら、私たちのような電気工事業者に連絡し、現場調査と見積もりの作成を依頼します。
  4. 見積もり内容を報告し、最終許可を得る
    提出された見積書を管理会社や大家さんに共有し、「この内容と金額で工事を進めたい」と報告。ここで最終的な許可を得てから、正式に工事を依頼しましょう。

少し手間に感じるかもしれませんが、後々の「言った・言わない」といったトラブルを避けるためにも、この手順は必ず守って、できればメールなど書面に残る形でやり取りを進めることをお勧めします。

賃貸物件でどうしてもアース端子がない場合の具体的な対処法については、『アース線をつける場所がない賃貸!その対処法と安全な使い方』の記事もぜひ参考にしてください。

アースの増設にかかる料金とは?

さて、実際に工事をするとなると、やはり一番気になるのは料金の部分ですよね。ただ、このアース付きコンセントの増設費用というのは、お住まいの電気設備の状況によって作業内容が大きく変わるため、「一律でズバリ〇〇円です!」とは、なかなか申し上げられないのが正直なところなんです。

料金を左右する主な要因は、主に以下のような点です。

  • 壁の中にアース線が来ているか
    これが最大のポイントです。コンセントのプレートを外した裏側まで、すでに緑色のアース線が配線されていれば、コンセント本体をアース端子付きのものに交換するだけの簡単な作業で済みます。
  • 分電盤にアース端子があるか
    もし壁の中にアース線が来ていない場合、分電盤から新しい線を引いてくる必要があります。その際、大元の分電盤にアース線を接続するための「アース端子台(アースバー)」が設置されているかどうかが重要になります。無い場合は、それを取り付ける作業も追加で必要です。
  • コンセントと分電盤の距離と経路
    アース線を新しく配線する場合、コンセントと分電盤の物理的な距離が長くなるほど、材料費(電線代)と作業時間が増加します。また、配線を壁の裏や天井裏に通す「隠蔽配線」か、壁の表面にモールというカバーを付けて這わせる「露出配線」かによっても、作業の難易度と費用が変わってきます。
  • 壁や天井の構造
    木造住宅か、鉄筋コンクリート(RC)造のマンションかといった建物の構造によって、配線を通すための難易度が大きく異なります。特にRC造の場合は、壁に穴を開けることが困難なケースも多く、作業が大掛かりになる可能性があります。

このように、現場の状況を一つひとつ確認しないと、どのような工事が必要になるかが全く分からないため、正確な料金はプロが一度現場を拝見してからでないと算出できない、というのが実情なのです。

工事の費用相場と見積もりのポイント

料金は状況によるとはいえ、ある程度の目安がないと業者に相談するのも不安ですよね。

そこで、あくまで一般的なケースとして、代表的な工事パターンごとの費用相場をまとめてみました。ぜひ、検討する際の参考にしてみてください。

工事内容のパターン費用相場の目安主な作業内容と解説
パターン1:コンセント本体の交換のみ8,000円 ~ 15,000円程度最も簡単で安価なケースです。壁のコンセント裏までアース線が既に来ている場合に、既存のコンセントをアースターミナル付きのコンセントに交換します。作業時間は30分程度です。
パターン2:アース線の新設(分電盤から配線)15,000円 ~ 30,000円程度壁内にアース線が無く、分電盤からアース線を含んだ新しいVVFケーブルを配線する工事です。配線距離や、壁裏を通すかモールで露出させるかによって価格が変動します。
パターン3:アース棒(接地極)の埋設から30,000円 ~築年数が古い戸建てなどで、建物自体にアース設備がない場合に行う本格的な工事です。地面にアース棒という金属の棒を打ち込み、そこからアース線を屋内に引き込みます。地面の状況(土かコンクリートか)によっても費用は変わります。
Information

上記の金額は、あくまで一般的な工事内容における目安です。業者によっては、別途、出張費や高所作業費、駐車料金などがかかる場合もあります。正確な費用を知るためには、必ず工事を依頼する前に複数の業者から見積もりを取りましょう。

失敗しない!見積もりを取る際の重要ポイント

業者から提出された工事一式の見積書と詳細な内訳をルーペで確認するイラスト

アース工事で後悔しないためには、業者選びが非常に重要です。その際に必ず実践してほしいのが、複数の業者から相見積もりを取ることです。その上で、以下の点をしっかりチェックしてください。

  • 見積書の詳細さ:「工事一式」といった大雑把な書き方ではなく、「部品代」「作業費」「出張費」など、料金の内訳がきちんと明記されているかを確認しましょう。誠実な業者は、見積もりの内容について質問すれば丁寧に説明してくれます。
  • 安すぎる見積もりへの注意:他社と比べて極端に安い見積もりには注意が必要です。必要な作業を省いていたり、後から何かと理由をつけて追加料金を請求されたりするケースも。安さだけで選ぶのは危険かもしれません。
  • 業者の信頼性:その業者が「電気工事業登録」をしているか、万が一の事故に備えて「損害賠償責任保険」に加入しているかなども、確認できるとより安心ですね。

普通のコンセントをアース付きにする実践的な方法

ここまでは、アース工事の基本と、専門業者に依頼する必要性についてお話ししてきました。

ですが、「賃貸でどうしても工事の許可が下りない」「すぐに工事を頼める状況じゃない」といったご事情もあるかなと思います。

ここからは、そうした場合の代替案や、すでにあるアース端子に接続する際の具体的な方法、そして「これは危険だから絶対にやっちゃダメ!」という重要な注意点について、より実践的な内容を解説していきますね。

ただ、あくまで応急処置的な側面が強いものもありますから、その方法の限界もしっかりと理解しておくことが大切ですよ。

アース線の代わりになるものは?

コンセントに直接差し込んで漏電を防ぐ漏電遮断器のイラスト

まず、多くの方が疑問に思うこの点について、結論からハッキリとお伝えしますね。残念ながら、アース線の完全な代わりになるものは存在しません。

アースは、漏電した電気を安全に大地へ逃がすという、唯一無二の役割を担うための専用の安全装置だからです。

ですが、どうしても専門的なアース工事ができない、という状況下での応急的な安全対策として、「漏電遮断器」を取り付けるという方法があります。

特に、コンセントに直接差し込むだけで使える「ビリビリガード」といった名称で販売されている製品が手軽です。

これは、微量な漏電を検知すると製品仕様として「動作時間0.1秒以内」など、ごく短い時間で電気を遮断してくれるタイプがあり、「感電を防ぐ」という目的においては、一定の効果が期待できます。

(出典:Panasonic 漏電ブレーカー|電気設備の基礎知識 閲覧日:2026年2月24日)

【超危険】繋いではいけない場所

アース線の代用としてガス管や水道管に接続することを禁止する警告イラスト

昔からの言い伝えや、インターネット上の誤った情報で「水道管やガス管にアース線を繋げば代わりになる」といった話を聞いたことがあるかもしれませんが、これは命に関わる非常に危険な行為なので、絶対にやってはいけません。

  • ガス管
    極めて危険です。万が一、漏電電流が流れたり接触部で火花が生じたりすると、引火・爆発事故につながる恐れがあります。ガス管への接続は法令上も禁止される取り扱いですので、絶対に行わないでください。
  • 水道管
    現在は途中に樹脂管(塩ビ等)が使われていることが多く、十分な接地として機能しないケースがあります。さらに誤った接続は、思わぬ感電リスクを招く可能性もあるため、水道管への接続も禁止される取り扱いです。

これらの場所にアース線を接続するのは、ご自身だけでなく、ご近所をも巻き込む大事故に繋がりかねない、自殺行為に等しいものです。絶対におやめください。

(参考:Panasonic 家電のアース線って何?安全のために知っておきたい、正しい付け方 | UP LIFE 閲覧日:2026年2月24日)

ビリビリガードのデメリットと限界を解説

先ほどご紹介した「ビリビリガード(コンセント接続型の漏電遮断器)」は、工事不要で手軽に安全対策ができる便利なアイテムですが、決して万能ではありません。アースの完全な代替品にはならない理由、つまりデメリットと限界もしっかり理解した上で使用することが大切です。

ビリビリガードは、あくまで「異常(漏電)を検知して、電気の流れを強制的にストップさせる」装置です。

一方でアースは「漏れた電気を、常に安全な場所(大地)に逃がし続ける」ものです。この役割の違いが、以下のような限界を生むんですね。

  • 家電製品の故障は防げない
    ビリビリガードが作動するということは、その時点で家電製品の内部ではすでに漏電という異常事態が発生しています。電気は止まりますが、漏電によって電子回路がショートするのを防ぐことはできず、家電自体が故障してしまうのを守ることはできません。
  • 完全な感電防止とは言えない
    漏電を検知してから電気が遮断されるまでには、0.1秒以内というごくわずかなタイムラグが存在します。非常に短い時間ですが、その一瞬に人が触れてしまった場合、感電する可能性はゼロではないのです。
  • ノイズ除去の効果はない
    正規のアースには、家電から発生する電気的なノイズ(電磁波)を大地に逃がし、パソコンや通信機器の動作を安定させたり、オーディオ機器の音質を改善したりする副次的な効果もあります。ビリビリガードには、こうしたノイズフィルターとしての機能は基本的にありません。
  • 根本的な問題解決にはならない
    ビリビリガードが頻繁に作動するということは、その家電が危険な漏電を起こしているサインです。電気を止めるだけで、その原因を放置し続けることになり、根本的な安全確保には繋がりません。

ビリビリガードは、あくまで「何もしないよりは、はるかに安全性を高められる」というレベルの応急処置、または補助的な安全装置だと考えるのが適切です。

恒久的な対策としては、やはり正規のアース工事を行い、漏電した電気の「逃げ道」をしっかりと確保してあげることを強くお勧めします。

付け方はワンタッチ式が簡単

もし、ご自宅のコンセントに幸いにもアースを取り付けるための「アースターミナル」がある場合は、家電製品のアース線を必ず接続しましょう。接続方法は主に2種類あり、どちらも非常に簡単です。

ネジ式

昔からある一般的なタイプですね。アースターミナルのカバー(フタ)を指でパカっと開けると、中にプラスのネジがあります。

  1. まず、このネジをプラスドライバーで反時計回りに少しだけ緩めます。(完全に外してしまわないように注意してください)
  2. アース線の先端にあるY字型や丸型の金属端子を、緩めたネジと座金の間に差し込みます。
  3. 端子を挟んだ状態で、今度はドライバーを時計回りに回してネジをしっかりと締めて固定します。
  4. 最後にカバーを閉じて完了です。しっかり固定でき、確実性が高いのがメリットですね。

ワンタッチ式(プッシュ式)

最近のコンセントに多い、非常に便利なタイプです。こちらもカバーを開けると、今度はネジではなく小さな四角い穴が開いています。

  1. 家電のアース線の先端(棒状になっている端子)を、この穴に「カチッ」と手応えがあるまで、まっすぐ奥に差し込むだけです。
  2. 工具も不要で、誰でも簡単に接続できます。
  3. 取り外す際は、穴の横にある四角いボタン(リリースボタン)を指でグッと押しながら、アース線を引き抜きます。

どちらのタイプも、接続が終わったら、アース線を軽く引っ張ってみて、簡単に抜けてしまわないか、しっかりと接続されていることを最後に必ず確認してくださいね。

届かない時のNGな延長方法

ビニールテープでの継ぎ足しを禁止し、長いアース線への交換を推奨するイラスト

「よし、アースを繋ごう!」と思ったら、家電から伸びているアース線がコンセントのアースターミナルまであと少しだけ届かない…。

これも、実によくあるシチュエーションです。しかし、ここで自己判断で延長しようとすると、かえって危険な状況を生んでしまうことがあるので注意が必要です。

ビニールテープで他の電線を繋ぐのは絶対にダメ!

最もやってはいけないのが、届かないからといって、手元にある別の電線をビニールテープでグルグル巻きにして繋ぎ足すような、素人考えの延長方法です。このような接続は、以下のような多くの危険をはらんでいます。

  • 接触不良
    接続部分の接触が不完全だと、いざ漏電した際に電気がスムーズに流れず、アースが正常に機能しない恐れがあります。
  • 絶縁不良
    ビニールテープは経年劣化で剥がれたり硬化したりします。接続部分の銅線がむき出しになり、周囲の金属部分に触れてショートしたり、人が触れて感電したりする原因になります。
  • 発熱・発火
    漏電が発生した際に、接触不良を起こしている部分は電気抵抗が大きくなり、異常に発熱して発火する危険性もあります。

安全を確保するためのアース線なのに、その接続方法が原因で新たな事故を引き起こしてしまっては、まさに本末転倒ですよね。

もしアース線が届かない場合は、家電量販店やホームセンターで、家電に付属しているものよりも長いアース線(1m、3m、5mなど様々な長さがあります)を購入してきて、家電本体の根元から丸ごと付け替えるのが最も安全で確実な方法です。

それでも長さが足りない場合や、延長作業に少しでも不安がある場合は、無理をせず私たちプロの電気工事士にご相談ください。適切な部材を使って、安全に接続作業を行います。

アース線の延長作業に潜む具体的なリスクや、自分でできる安全な対策方法についてさらに詳しく知りたい方は、『アース線の延長は危険?資格なしDIYのリスクと安全対策』の記事もあわせてご確認ください。

複数のアース線をまとめる際の注意点

キッチンのカウンターなどで、電子レンジとオーブントースター、電気ケトルなど、近くで使う複数の家電のアース線を、1つのアースターミナルにまとめて接続したい、というケースもあるかと思います。

この場合、理想を言えば、1つのアースターミナル(ネジや穴)に接続するアース線は1本だけ、というのが安全の原則です。

複数のアース線を無理やり1つのネジに巻き付けたり、1つのプッシュ式の穴にねじ込んだりすると、線同士がうまく接触せず、接触不良を起こしてしまう可能性が高くなります。

その結果、いざという時に一部の家電のアースが機能しない、といった事態になりかねません。

どうしても1つの端子に複数のアース線をまとめたい場合は、「アースターミナル」や「圧着端子」といった専用の分岐パーツを使って、線を一本にまとめてから接続する方法があります。

しかし、これらのパーツを正しく使うには、電線の被覆を剥く適切な長さや、端子をかしめるための専用工具(圧着ペンチ)、そして正しい施工知識が必要です。

こちらも、安全を最優先に考えるなら、コンセントの増設なども含めて、専門家に対応を相談するのが一番確実かなと思います。

安全に普通のコンセントをアース付きに変更する方法まとめ

安全なキッチンで笑顔で過ごす家族のイラストと横浜電気工事レスキューの案内

今回は、ごく普通のコンセントを、安全なアース付きコンセントにするための様々な方法や、知っておくべき重要な注意点について詳しく解説してきました。最後に、今回の特に大切なポイントをもう一度一緒におさらいしておきましょう。

アース工事で絶対に押さえておきたいポイント

  • アースは、漏電による感電や火災から、あなたと家族の命、そして財産を守るための非常に重要な安全装置です。
  • コンセントの交換や増設といった配線工事は、法律で定められた電気工事です。原則として有資格者が行う必要があり、無資格でのDIYは極めて危険なので絶対にやめましょう。
  • 賃貸物件で工事を行う場合は、後々のトラブルを避けるためにも、工事の前に必ず大家さんや管理会社の許可を取りましょう。
  • アース工事の費用は、壁の中の配線状況などによって大きく変動します。まずは複数の専門業者に見積もりを依頼し、工事内容と金額に納得してから契約するのが確実です。

アースがない状態で家電を使い続けるのは、万が一の事故に対する「保険」に入っていないのと同じような状態です。

特に、洗濯機や冷蔵庫といった水回りの家電や、電子レンジ、エアコンのような消費電力の大きい家電をお使いの場合は、ご自身とご家族の安全を確保し、そして大切なご自宅を守るためにも、ぜひこの機会にアース付きコンセントの設置を真剣にご検討ください。

実際の施工事例やアース工事のさらに詳しいメリットについては、『アース付きコンセント交換とアース工事の重要性やメリットを専門家が徹底解説』の記事も参考になさってください。

横浜・川崎・東京都で業者をお探しの方へ

私たち横浜電気工事レスキューでは、コンセントのアース増設工事に関するご相談やお見積もりを随時、無料で受け付けております。

「うちの場合は一体いくらくらいかかるんだろう?」「そもそもアース工事ってできるの?」といった、ちょっとしたご質問やご相談だけでも大歓迎です。

経験豊富なプロの電気工事士が、あなたのお住まいの状況に合わせた最適なご提案をさせていただきます。

横浜市・川崎市およびその周辺エリアでコンセントやアースのことでお困りでしたら、どうぞお気軽に私たちにご連絡ください。

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