インターホンからザーザー音?原因と修理・交換費用を解説

- 1. インターホンのザーザー音が聞こえる原因と故障のサイン
- 1.1. まずは症状を確認
- 1.2. ドアホンが発する異音の主な原因
- 1.3. カチカチ音やプツプツ音、キーン音との違い
- 1.4. 故障しているか確認する方法は?
- 1.4.1. 電源の確認
- 1.4.2. 電池の確認
- 1.4.3. 音量設定の確認
- 1.5. インターホンは何年で壊れますか?
- 2. インターホンのザーザー音の対処法と修理・交換費用
- 2.1. 自分でできる雑音ノイズ対策とノイズフィルター
- 2.2. 修理と交換、どちらを選ぶべきか
- 2.3. Panasonicやアイホンなど人気機種
- 2.4. 修理や交換にかかる費用と料金
- 2.4.1. 修理の場合
- 2.4.2. 交換の場合
- 2.5. 賃貸物件での費用負担は誰がする?
- 2.6. まとめ:インターホンのザーザー音はプロに相談を
インターホンから突然「ザーザー」という音が聞こえてきて、不安に感じていませんか。
この不快な雑音は故障のサインなのか、あるいはカチカチ音やプツプツ音、キーン音といった他の異音とは何が違うのか、さまざまな疑問が浮かぶことでしょう。
ドアホンの症状や原因が分からなければ、修理や交換を考えるにも、その費用や料金を誰が負担するのか見当がつきません。
その他にも、「Panasonicやアイホンといった主要メーカーの製品は何年で壊れますか?」といった寿命に関する問いや、「壊れているか確認する方法は?」という根本的な疑問もあります。
この記事では、インターホンから発生するザーザー音をはじめとするノイズ対策や、ノイズフィルターの有効性についても触れながら、あなたの悩みを解決するための情報を網羅的に解説します。
記事のポイント
- インターホンから異音がする主な原因
- 故障かどうかを自分で確認する簡単な方法
- 修理や交換にかかる費用の目安と負担の考え方
- 症状に応じた具体的なノイズ対策
インターホンのザーザー音が聞こえる原因と故障のサイン
- まずは症状を確認
- ドアホンが発する異音の主な原因
- カチカチ音やプツプツ音、キーン音との違い
- 故障しているか確認する方法は?
- インターホンは何年で壊れますか?
まずは症状を確認
インターホンから異音が聞こえ始めたら、それは機器が発している重要なサインであると考えられます。まずは慌てずに、どのような症状が出ているのかを正確に把握することが、問題解決への第一歩となります。
なぜなら、症状を具体的に特定することで、原因を推測しやすくなり、その後の対処法を適切に判断できるからです。
例えば、「ザーザー」という音だけでなく、「通話が途切れる」「相手の声だけ聞こえない」「モニターの映像が乱れる」といった他の不具合が同時に発生していないかを確認します。
可能であれば、いつから異音が始まったのか、雨の日だけ音がひどくなるなど、特定の条件下で症状が悪化するかどうかを記録しておくと良いでしょう。
これらの具体的な情報が、後で専門業者に相談する際に、スムーズで的確な診断につながります。したがって、まずは現状を冷静に観察し、症状を整理することが大切です。

ドアホンが発する異音の主な原因
ドアホンから聞こえる不快な異音には、いくつかの主な原因が考えられます。これらの原因を理解することで、ご自身の状況に合った対処法を見つけやすくなります。
最も一般的な原因の一つが、経年劣化です。インターホンは24時間365日稼働している電子機器であり、内部の部品は時間と共に摩耗します。
特に設置から10年以上経過している場合、スピーカーやマイク、内部の基板などが劣化し、それがノイズとして現れることがあります。
次に考えられるのは、配線のトラブルです。特に戸建て住宅の場合、親機と子機をつなぐ配線が地中に埋められていることが多く、湿気によって腐食したり、何かの拍子に断線したりすることがあります。
配線の接触不良が「ザーザー」という電気的なノイズを引き起こすことは珍しくありません。
また、雨水やホコリ、小さな虫などが子機内部に侵入することも原因となり得ます。これらが内部でショートや接触不良を引き起こし、異音や誤作動につながるのです。
特に台風の後や湿度の高い日に症状が悪化する場合は、この可能性を疑う必要があります。
他にも、親機の近くに設置されたWi-Fiルーターや電子レンジなど、他の家電製品が発する電波との干渉によってノイズが発生するケースも見られます。
これらの原因を一つずつ切り分けて考えることが、解決への近道と言えるでしょう。

カチカチ音やプツプツ音、キーン音との違い
インターホンから発生する異音は、「ザーザー」という音だけではありません。音の種類によって考えられる原因は大きく異なるため、その違いを理解しておくことが重要です。
音の種類 | 主な原因の可能性 | 補足説明 |
---|---|---|
ザーザー、ジー | 配線劣化、電波干渉、湿気による接触不良 | 持続的に聞こえる電気的なノイズ。最も一般的な異音の一つ。 |
キーン、ピー | ハウリング(音響フィードバック) | スピーカーの音をマイクが拾い、それがループすることで発生。音量を下げたり、親機と子機の距離を取ったりすると改善することがある。 |
プツプツ、チリチリ | 軽微な接触不良、配線の腐食 | 接続部分で微弱な火花が散っているような音。放置すると症状が悪化する可能性がある。 |
カチカチ | 内部リレーの作動音、結露によるショート | 正常な作動音の場合もあるが、頻繁に鳴る場合は結露や内部のショートが疑われる。 |
「ザーザー」という音は、多くの場合、電気系統の接続不良や劣化を示唆しています。
一方で、「キーン」という甲高い音はハウリングと呼ばれる現象で、機器の故障ではなく、設置環境や音量設定に起因することがほとんどです。玄関ドアを開けたまま通話した際に発生しやすいのが特徴です。
また、「プツプツ」や「チリチリ」といった断続的な音は、配線が腐食しかけているなど、接触不良が起き始めているサインかもしれません。
これらの音の違いを把握することで、不要な心配を避け、より的確な初動対応をとることが可能になります。

故障しているか確認する方法は?
インターホンに不具合が生じた際、専門業者に連絡する前に、ご自身で簡単に確認できることがいくつかあります。これらを試すことで、簡単な設定ミスや電源の問題が原因であった場合に、無駄な出費を抑えることができます。
電源の確認
まず、基本的な部分として電源を確認します。電源プラグで接続されているタイプの親機であれば、プラグがコンセントにしっかりと差し込まれているか、掃除などで誤って抜けていないかを見てみましょう。
また、ごくまれに、そのコンセントにつながるブレーカーが落ちていることもありますので、分電盤も確認すると確実です。
電池の確認
ワイヤレスタイプや乾電池式のインターホンの場合は、電池切れの可能性があります。親機と子機、両方の電池をすべて新しいものに交換してみてください。
このとき、古い電池と新しい電池を混ぜて使わないように注意が必要です。
音量設定の確認
意外と見落としがちなのが音量設定です。
知らないうちに、呼び出し音量や通話音量が最小、あるいは「切」になっていることがあります。親機の側面やメニュー画面から設定を確認し、適切な音量に調整し直してみましょう。
これらの初歩的な確認を行っても症状が改善しない場合は、機器内部の部品の故障や配線の問題が考えられます。
特に、壁の中から直接配線が出ている「電源直結式」のインターホンは、内部を触るのに電気工事士の資格が必要です。感電や火災の危険があるため、ご自身で分解するようなことは絶対に避けてください。

インターホンは何年で壊れますか?
インターホンにも、他の家電製品と同じように寿命があります。インターホン工業会の指針では一般住宅用は設置後おおむね10年、集合住宅用は15年で更新を推奨しています。戸建住宅の場合は「10年」を交換判断のひとつの目安にしてください。
この年数を一つの基準として覚えておくことが大切です。なぜなら、10年を超えたあたりから、内部の電子部品の劣化が進み、故障の発生率が急激に高まる傾向にあるからです。
たとえ一つの不具合を修理しても、すぐに別の箇所が故障してしまうという「いたちごっこ」に陥る可能性が高くなります。
また、もう一つ知っておくべき重要な点として、主要メーカー(Panasonic など)は、インターホン・テレビドアホンの補修用性能部品の保有期間を生産終了後 7 年保有すると公表しています。
機種によっては 8 年に延長されている例もあるため、購入時に取扱説明書やメーカーサイトで確認しておくと安心です。
このため、設置から15年が経過したインターホンが故障した場合、たとえ原因が特定できても、交換するための部品がすでに入手不可能で、修理自体ができないケースがほとんどです。
これらの理由から、設置から10年以上経過したインターホンで「ザーザー」といった異音などの不具合が発生した場合は、修理を繰り返すよりも、システム全体を新しいものに交換することを検討する方が、長期的には経済的で安心できる選択と言えるでしょう。

インターホンのザーザー音の対処法と修理・交換費用
- 自分でできる雑音ノイズ対策とノイズフィルター
- 修理と交換、どちらを選ぶべきか
- Panasonicやアイホンなど人気機種
- 修理や交換にかかる費用と料金
- 賃貸物件での費用負担は誰がする?
- まとめ:インターホンのザーザー 音はプロに相談を
自分でできる雑音ノイズ対策とノイズフィルター
インターホンから聞こえる「ザーザー」という雑音は、専門家でなければ解決できない配線トラブルが原因であることも多いですが、中にはご自身で試せる簡単な対策で改善するケースもあります。
まず試したいのが、電波干渉の可能性を減らすことです。インターホンの親機のすぐ近くに、Wi-Fiルーターやコードレス電話、テレビ、電子レンジといった強い電波を発する機器がないか確認してください。
もしある場合は、それらの機器をインターホンから少し離れた場所に移動させるだけで、ノイズが軽減されることがあります。
次に、電源プラグ式のインターホンであれば、一度プラグをコンセントから抜き、30秒ほど待ってから再び差し込む「再起動」を試してみましょう。
一時的なシステムの不具合であれば、これでリセットされて正常に戻る可能性があります。
「ノイズフィルター」の設置を考える方もいるかもしれませんが、これは注意が必要です。
ノイズフィルターは電源線に乗ってくる特定のノイズを減衰させるための部品であり、インターホンのような微弱な信号線で発生している問題や、配線の劣化が原因のノイズに対しては、効果が限定的であることが多いです。
根本的な原因を解決しないままフィルターを追加しても、問題の先送りにしかならない可能性があります。
したがって、まずは上記のような簡単な対策を試してみて、それでも改善しない場合は、専門家による原因の特定を優先するのが賢明です。

修理と交換、どちらを選ぶべきか
インターホンに不具合が生じた際、「修理」で済ませるか、思い切って「交換」するかは非常に悩ましい問題です。どちらを選択するかは、インターホンの使用年数と発生している症状、
そして将来的なコストを総合的に考えて判断するのが鍵となります。
以下に、修理と交換のメリット・デメリットをまとめました。
修理 | 交換 | |
---|---|---|
メリット | ・交換に比べて費用が安く済む可能性がある ・一時的に問題を解決できる | ・最新の機能(録画、スマホ連携など)が使える ・根本的な解決になり、当面の安心感が得られる・新しい保証が付く |
デメリット | ・すぐに別の箇所が故障するリスクがある・古い機種は修理部品がない場合がある | ・修理に比べて初期費用が高くなる傾向がある |
おすすめのケース | ・使用年数が浅い(5年未満など) ・メーカーの保証期間内である・故障箇所が限定的で軽微である | ・使用年数が長い(10年以上) ・複数の不具合が同時に発生している・防犯性を高めたい、便利な機能を使いたい |
前述の通り、インターホンの寿命は約10年~15年です。
もしお使いのインターホンが10年を超えているのであれば、修理を選んでも他の部品が次々に寿命を迎え、結果的に修理費用がかさんでしまう可能性が高いです。
このような場合は、初期費用はかかりますが、新しい製品に交換する方が長期的な視点で見れば経済的と言えるでしょう。
逆に、設置からまだ数年しか経っていない新しい機種であれば、修理で対応するのが合理的です。まずは保証期間内かどうかを確認し、メーカーや設置業者に相談してみることをお勧めします。
Panasonicやアイホンなど人気機種
インターホンの交換を決めた場合、どのメーカーの製品を選ぶかも重要なポイントになります。
国内では、特にPanasonic(パナソニック)とAiphone(アイホン)が二大メーカーとして知られており、それぞれに特色があります。
Panasonicのインターホンは、「外でもドアホン」に代表されるスマートフォン連携機能の豊富さが大きな魅力です。
外出先からでもスマホで来客対応ができたり、家の様子を確認できたりするため、共働きのご家庭や、宅配便の受け取りが多い方などに非常に人気があります。
また、デザインのバリエーションも多く、住まいの雰囲気に合わせて選びやすいのも特徴です。
一方、アイホンは、インターホン専業メーカーとしての長い歴史と高い技術力に定評があります。
セキュリティ機能を重視した製品が多く、集合住宅のオートロックシステムなどでも高いシェアを誇ります。画質の鮮明さや、操作の分かりやすさ、そして何より耐久性の高さに信頼が置かれています。
シンプルで堅牢な製品を求める方や、防犯性を第一に考えたい方には、アイホンが有力な選択肢となるでしょう。
どちらのメーカーを選ぶかは、ご自身のライフスタイルやインターホンに何を求めるかによって決まります。
スマホ連携などの利便性を重視するならPanasonic、安心と信頼のセキュリティを求めるならアイホン、といった視点で製品を比較検討してみるのがおすすめです。

修理や交換にかかる費用と料金
インターホンの不具合に対応する際、最も気になるのが費用と料金の相場です。費用は、「修理」か「交換」か、また「工事の有無」によって大きく変動します。
修理の場合
部分的な修理で済む場合の費用は、一般的に「部品代」+「作業費」+「出張費」で構成されます。簡単な調整や部品交換であれば、1万円~3万円程度が目安となりますが、故障箇所によってはこれ以上になることもあります。
交換の場合
インターホン本体を交換する場合の費用は、「インターホン本体の価格」+「基本的な交換工事費」が中心となります。
- インターホン本体価格
- 機能によって価格は大きく異なります。音声のみのシンプルなタイプなら数千円から、録画機能付きのテレビドアホンなら1万円台から、高機能なスマホ連携モデルになると数万円以上します。
- 交換工事費
- 既存の配線をそのまま使える場合の基本的な工事費の相場は、おおよそ5,000円~2万円程度です。
ただし、注意が必要なのは追加工事が発生する場合です。例えば、既存の配線が劣化していて使えない場合や、電源直結式への変更で壁内工事が必要になる場合は、別途数千円から数万円の追加料金がかかります。
そのため、正確な費用を知るためには、必ず事前に複数の業者から見積もりを取り、工事内容の内訳をしっかりと確認することが不可欠です。
区分 | 目安金額 | 内訳・ポイント |
---|---|---|
修理のみ | 18,000~28,000円前後 | 分解作業費・部品費・出張費などを含む平均的な実勢価格。症状が軽微で使用年数が浅い場合に検討。 |
交換(配線流用) | 本体価格+5,000~20,000円 | 既存配線をそのまま使えるケース。壁開口や電源直結変更が不要なら比較的安価。 |
交換(追加配線工事あり) | 本体価格+15,000~30,000円 | 配線が劣化している・電源位置を変える等で追加工事が入る場合。工事内容の内訳を必ず確認。 |

賃貸物件での費用負担は誰がする?
アパートやマンションなどの賃貸物件にお住まいの場合、インターホンの修理や交換にかかる費用の負担については、ご自身で判断する前に必ず確認すべきルールがあります。
原則として、インターホンは物件の「設備」の一部と見なされます。
そのため、経年劣化や自然な故障が原因である場合、その修理や交換の費用は、入居者ではなく大家さん(オーナー)や管理会社が負担するのが一般的です。
もしインターホンに不具合が発生したら、ご自身で修理業者を手配するのではなく、まずは大家さんか管理会社に連絡し、状況を報告してください。
連絡を受けた管理会社側で、提携している業者を手配してくれるはずです。
ただし、注意点もあります。
もし故障の原因が入居者の故意や過失、例えば「物をぶつけて壊してしまった」「不適切な使い方をした」といったケースであれば、入居者側の負担で修理費用を請求される可能性があります。
いずれにしても、賃貸物件の場合は、まず管理者に報告・相談するという手順を踏むことが最も重要です。
自己判断で交換などを進めてしまうと、後々トラブルの原因になりかねませんので、くれぐれも注意しましょう。

まとめ:インターホンのザーザー音はプロに相談を
この記事では、インターホンから発生する「ザーザー」という異音について、その原因から対処法、費用に至るまでを詳しく解説しました。最後に、重要なポイントを改めてまとめます。
- インターホンからのザーザー音は経年劣化や配線トラブルなど故障のサイン
- 原因の特定にはまず症状を正確に把握することが大切
- ザーザー音は電気的ノイズ、キーン音はハウリングと原因が異なる
- 業者を呼ぶ前に電源プラグや電池、音量設定を確認する
- 電源直結式のインターホンを自分で分解するのは危険
- インターホンの寿命の目安は約10年から15年
- 寿命が近い場合は修理よりも交換が経済的な場合が多い
- 親機の近くのWi-Fiルーターなどを離すとノイズが改善することもある
- 修理か交換かは使用年数と費用を天秤にかけて判断する
- Panasonicはスマホ連携、アイホンはセキュリティ機能に強みがある
- 交換費用は本体価格と工事費で決まり、配線工事で追加料金も
- 正確な費用を知るには複数業者からの見積もりが不可欠
- 賃貸物件の場合はまず大家さんや管理会社に連絡する
- 経年劣化による故障なら費用は大家さん負担が一般的
- 最終的には専門の業者に点検・相談するのが最も安全で確実な解決策