インターホンのエラーコードE1の原因と対処法|修理費用から注意点まで

- 1. 「インターホン エラー E1」の表示、その意味と原因
- 1.1. エラーコードが示す意味と原因
- 1.2. E2が表示された時の対処法
- 1.3. アイホンとパナソニックの違い
- 1.4. 「vhx」や「GAX system」とは
- 1.5. 集合玄関機でのエラー表示
- 1.6. ドアホン単体でのトラブル
- 1.6.1. 経年劣化
- 1.6.2. 配線の問題
- 1.6.3. 電源の問題
- 2. 「インターホン エラー E1」が表示された時の対処法
- 2.1. まずは故障確認とリセット・消し方
- 2.1.1. 基本的な電源と設定の確認
- 2.1.2. エラーのリセット・消し方
- 2.2. オートロックが使えない場合
- 2.3. マンション・賃貸での連絡先
- 2.3.1. 責任の所在はどこにあるか
- 2.3.2. まずは管理会社・大家さんへ
- 2.4. 修理を業者に頼む時の費用
- 2.5. 総括:「インターホン エラー E1」の注意点
突然、インターホンの画面に表示される「インターホン エラー E1」の文字。
この見慣れないエラーコードに、多くの人が戸惑いを感じるのではないでしょうか。特に、アイホンやパナソニックといった主要メーカーのドアホンでこの表示が出ると、故障ではないかと心配になります。
さらに、「E2」や「vhx」「GAX system」といった特殊な表示が加わると、その意味や原因は一体何なのか、見当もつかないかもしれません。
この記事では、エラーの根本的な意味や原因の特定方法から、マンションや賃貸物件でオートロックや集合玄関機が絡む場合の故障確認、そして自分でできるリセットや消し方について詳しく解説します。
また、修理を業者に依頼する際の費用や注意点にも触れ、この問題に関するあらゆる疑問に答えていきます。
記事のポイント
- エラーコードの本当の意味とメーカーによる違いがわかる
- 自分で安全に対処できる範囲と具体的な方法がわかる
- マンションや賃貸物件での正しい連絡先と費用負担がわかる
- 信頼できる修理業者の選び方と費用の目安がわかる
「インターホン エラー E1」の表示、その意味と原因
- エラーコードが示す意味と原因
- E2が表示された時の対処法
- アイホンとパナソニックの違い
- vhxやGAX systemとは
- 集合玄関機でのエラー表示
- ドアホン単体でのトラブル
エラーコードが示す意味と原因
インターホンに「E1」と表示された際、まず理解しておくべき最も大切な点は、このエラーコードが全てのメーカーで共通の意味を持つわけではない、ということです。
実際には、メーカーや機種、さらにはそれが戸建て用か集合住宅用かによって、「E1」が示す意味と原因は全く異なります。
例えば、あるメーカーでは単純な操作ミスを示唆する一方で、別のメーカーでは機器の通信異常や深刻な故障を指している場合があります。
インターネットで断片的な情報を検索して自己判断で対処しようとすると、かえって状況を悪化させる可能性すらあります。
したがって、エラー表示に遭遇した際の最初の行動は、お使いのインターホン親機(室内のモニター付き本体)の側面や底面を確認し、メーカー名と正確な型番を特定することです。
次に、その情報をもとにメーカーの公式サイトから取扱説明書を探し出し、「故障かなと思ったら」や「エラー表示」の項目を参照するのが、最も確実で安全な原因究明の方法となります。
この手順を踏むことで、エラーの正確な意味を把握し、適切な次のステップに進むことができます。

E2が表示された時の対処法
「E1」エラーと同様に、「E2」というエラーコードが表示されるケースもあります。
これも「E1」と同じく、メーカーやシステムによって意味合いが大きく変わるため、一概に「これが原因だ」と断定することはできません。
いくつかの事例を見てみると、集合住宅用のインターホンシステムにおいて、「E2」は暗証番号の入力を2回連続で間違えた、といった操作上のエラーを示すことがあります。
この場合の対処法は非常に簡単で、一度「取消」や「クリア」ボタンを押して最初から操作をやり直すだけで解決します。
また、別のシステム、特にワイヤレス子機などを多数接続できるタイプのインターホンでは、登録できる発信器の台数上限を超えて追加しようとした際に「E1」や「E2」が表示されることがあります。
この場合は、使用していない発信器の登録を削除することで、新たに登録する空きが生まれます。
いずれにせよ、これらのエラーが表示された際は、焦らずにまずは取扱説明書でそのコードが何を指しているのかを確認することが、解決への最短ルートと言えるでしょう。

アイホンとパナソニックの違い
インターホン市場で大きなシェアを占めるのが、アイホンとパナソニックです。エラーへの対処を考える上で、この2大メーカーの製品特性を理解しておくことは有益です。
特徴 | アイホン(Aiphone) | パナソニック(Panasonic) |
---|---|---|
製品展開 | 戸建てから大規模集合住宅、業務用まで非常に幅広いラインナップを誇る。特にセキュリティシステムの堅牢性に定評がある。 | デジタル機能や連携機能に強みを持つ。スマートフォン連携、宅配ボックス連携、火災報知器連携など、先進的な機能が豊富。 |
エラーの傾向 | システムが複雑な集合住宅用では、操作エラーや設定に関する表示が多い傾向。シンプルな戸建て用では、配線や本体の不具合が考えられる。 | 高機能な分、連携している他の機器との通信エラーや、ソフトウェア上の一時的な不具合が原因となる場合も想定される。 |
対処のポイント | 「vhx」や「GAX」など特定のシステム名が表示されている場合は、個人での対処は困難。管理会社への連絡が必須。 | 多くの機種に物理的なリセットボタンが備わっており、一時的な不具合は再起動で解消されることがある。 |
このように、アイホンはシステムの多様性と堅牢性、パナソニックはデジタル連携と高機能性が特徴です。
なお、代表的なエラー「U11 ドアホンが接続されていません」の詳細は、パナソニック公式FAQ で確認できます。
お使いのインターホンがどちらのメーカーかによって、エラーの原因として考えられる範囲や、最初に試すべき対処法が異なってくるのです。

「vhx」や「GAX system」とは
インターホンのエラー表示を調べていると、「vhx」や「GAX system」といった、一見すると暗号のような文字列を目にすることがあります。
これらは、エラーコードそのものではなく、アイホン社が製造・販売している集合住宅用インターホンシステムのシリーズ名です。
これらのシステムは、各住戸のインターホン親機、玄関子機、エントランスの集合玄関機、そして管理室親機などが一つのネットワークとして連動しており、非常に複雑な構成になっています。
そのため、「vhx」や「GAX system」といったシステム名が表示されている状況で何らかのエラーが発生した場合、それは個別の機器の単純な故障ではなく、システム全体に関わる問題である可能性が非常に高いです。
このような表示が出た際は、個人で解決しようと試みるのは絶対に避けるべきです。配線を触ったり、無理にリセットを試みたりすると、他の住戸のインターホンにまで影響を及ぼす恐れがあります。
速やかにマンションの管理会社や大家さんに連絡し、専門の業者による点検を依頼するのが唯一の正しい対処法となります。

集合玄関機でのエラー表示
マンションやアパートのエントランスに設置されている集合玄関機にエラーが表示されている場合、これは個別の部屋の問題ではなく、建物全体のインターホンシステムに何らかの異常が発生しているサインです。
集合玄関機は、全ての住戸のインターホンと連携し、オートロックの解錠なども制御する、いわばシステムの心臓部です。
ここでのエラーは、共用部の配線の劣化や断線、制御装置の故障、あるいはシステム全体の大規模な不具合など、原因が多岐にわたります。
このような状況では、特定の部屋の住人が個人でできることは残念ながらありません。むしろ、むやみに操作することは、さらなるトラブルを招きかねません。
来訪者が特定の部屋を呼び出せない、あるいは全戸でオートロックが解錠できないといった事態に発展する可能性もあります。
集合玄関機にエラー表示を見つけた場合は、自分自身の部屋で問題が発生していなくても、速やかに管理会社や大家さんにその旨を報告することが、全居住者のための最善の行動となります。

ドアホン単体でのトラブル
オートロックシステムと連動していない、戸建て住宅などで使用されるシンプルなドアホンでも、エラー表示や不具合は発生します。この場合、原因は比較的特定しやすくなります。
主な原因として考えられるのは、以下の3つです。
経年劣化
インターホンの寿命は、一般的に設置から約10年〜15年と言われています。長年使用していると、内部の電子部品が劣化し、正常に機能しなくなることがあります。
呼び出し音が鳴らない、通話ができない、モニターが映らないといった症状も、経年劣化が原因であることが多いです。
配線の問題
室内の親機と屋外の子機をつなぐ配線が、断線したり、接続部分が腐食したりすることで不具合が起こります。
特に屋外に設置されている子機は、雨風やホコリ、虫の侵入など過酷な環境に晒されるため、配線トラブルが起きやすい箇所です。
電源の問題
乾電池式のインターホンの場合は単純な電池切れ、電源コード式の場合はプラグの抜けかかりや、ブレーカーが落ちているといった、基本的な電源供給に問題があるケースも少なくありません。
これらのトラブルは、次のセクションで解説する「故障確認」によって、ある程度原因を絞り込むことが可能です。

「インターホン エラー E1」が表示された時の対処法
- まずは故障確認とリセット・消し方
- オートロックが使えない場合
- マンション・賃貸での連絡先
- 修理を業者に頼む時の費用
- 総括:インターホン エラー E1の注意点
まずは故障確認とリセット・消し方
業者に連絡する前に、自分で確認できることがいくつかあります。簡単な見落としが原因であることも多いため、以下の手順で基本的な故障確認を行ってみましょう。
基本的な電源と設定の確認
- 音量設定
親機の呼び出し音量が「0」や「切」になっていないか確認します。意外と多い原因の一つです。 - 電源の確認
電源コード式の場合は、親機のプラグがコンセントにしっかり差し込まれているか確認してください。乾電池式の場合は、全ての電池を新しいものに交換してみましょう。 - ブレーカーの確認
家庭の分電盤を開き、インターホンに繋がる子ブレーカーが落ちていないか確認します。
エラーのリセット・消し方
一時的なソフトウェアの不具合であれば、リセット操作で解消することがあります。
ただし、リセット方法はメーカーや機種によって大きく異なります。多くのパナソニック製インターホンには、クリップの先などで押せる小さなリセットボタンが備わっています。
一方で、アイホン製の集合住宅システムなどでは、停電復旧後に時刻を再設定しないとエラーが消えない場合があります。
自己判断でむやみにボタンを押すのではなく、必ず取扱説明書で正しいリセット方法を確認してから試してください。
取扱説明書がない場合は、「メーカー名 型番 取扱説明書」で検索すれば、公式サイトからダウンロードできることがほとんどです。

オートロックが使えない場合
インターホンのエラー表示と同時に、室内からエントランスのオートロックを解錠できなくなるのは、非常に深刻なトラブルです。
来訪者や宅配業者をエントランスで待たせてしまったり、その都度1階まで降りて解錠しに行かなければならなかったりと、生活に大きな支障をきたします。
この症状が発生している場合、原因は室内の親機単体の問題ではなく、集合玄関機や建物全体の制御システム、あるいは共用部の配線に異常がある可能性が極めて高いと考えられます。
前述の通り、これは居住者が個人で対処できる範囲を完全に超えています。
オートロックの不具合は、防犯上のリスクにも直結しかねません。そのため、この症状に気づいたら、一刻も早くマンションの管理会社や大家さんに連絡してください。
緊急性が高い問題として扱ってもらえるはずです。連絡の際は、「インターホンにエラーが出ていて、室内からオートロックを開けられない」と具体的な状況を伝えることが、迅速な対応につながります。

マンション・賃貸での連絡先
マンションやアパートといった集合住宅でインターホンに不具合が発生した場合、勝手に修理業者を手配するのは避けるべきです。まず誰に連絡し、修理費用は誰が負担するのかを正しく理解しておく必要があります。
責任の所在はどこにあるか
インターホンの設備は、室内の親機(専有部)とエントランスの集合玄関機(共用部)にまたがっています。修理の責任と費用負担は、故障の原因がどこにあるかと、物件の契約内容によって決まります。
- 経年劣化による故障
- 設置から年数が経ち、自然に故障した場合は、大家さんや管理組合が費用を負担するのが一般的です。インターホンは物件の「設備」と見なされるためです。
- 入居者の故意・過失による故障
- 物をぶつけるなど、入居者の責任で壊してしまった場合は、修理費用は入居者負担となります。
まずは管理会社・大家さんへ
どちらのケースであっても、最初に連絡すべき相手は管理会社または大家さんです。特にオートロックと連動しているシステムの場合、マンション全体で機種が統一されており、個人での勝手な交換はできません。
不具合に気づいたら、まずは管理会社や大家さんに状況を詳しく報告し、指示を仰ぎましょう。そこから専門業者の手配や、費用負担に関する説明が行われるのが通常の流れです。

修理を業者に頼む時の費用
インターホンの修理や交換を業者に依頼する場合、費用は「何をするか」によって大きく変動します。大まかな費用相場を知っておくことで、業者から提示された見積もりが適正かどうかを判断する材料になります。
費用の内訳は、主に「本体価格」「工事費」「出張費」の3つで構成されます。
作業内容 | 費用総額の目安(本体代+工事費) | 主な作業内容と注意点 |
---|---|---|
既存機器の修理 | 10,000円 ~ 35,000円 | 部品交換で対応。古い機種だと部品がなく、交換になることも。 |
同種インターホンへの交換 | 12,000円 ~ 40,000円 | 既存の配線をそのまま利用する最もシンプルな交換工事。 |
チャイムからテレビドアホンへ交換 | 23,000円 ~ 83,000円 | 新たに配線工事が必要になるため、費用が高くなる傾向。 |
高機能モデルへの交換 | 40,000円 ~ 100,000円以上 | スマホ連携などの設定作業が加わったり、本体価格自体が高価。 |
このように、単純な機器の交換であれば比較的安価に済みますが、配線工事が伴うと費用は一気に上がります。
また、電源直結式のインターホンの交換には「電気工事士」の資格が必要であり、無資格での作業は法律で禁じられているため、必ず専門業者に依頼する必要があります。
正確な費用を知るためには、複数の業者から見積もりを取ることをお勧めします。
もし横浜市やその周辺地域でインターホンの交換・修理をご検討でしたら、私たち「横浜電気工事レスキュー」も専門としております。
経験豊富な電気工事士が、現地調査から丁寧な施工まで責任を持って対応いたしますので、お気軽にご相談ください。

総括:「インターホン エラー E1」の注意点
この記事で解説した「インターホン エラー E1」に関する重要なポイントを、最後にまとめます。
- E1エラーはメーカー共通のコードではない
- まずはメーカーと型番を特定し取扱説明書を確認する
- E2など他のエラーコードも意味は機種により様々
- アイホンは堅牢なシステム、パナソニックはデジタル連携が特徴
- vhxやGAXはアイホン社の集合住宅システム名
- 集合玄関機のエラーは建物全体の問題であり個人では対処不可
- 戸建てのドアホンは経年劣化や配線トラブルが主な原因
- 業者を呼ぶ前に音量・電源・ブレーカーを自分で確認する
- リセットや消し方は取扱説明書で正しい方法を確認してから行う
- オートロックが使えない場合は緊急性が高いためすぐに連絡する
- マンションや賃貸ではまず管理会社や大家さんに相談する
- 経年劣化による故障は大家や管理組合の費用負担が原則
- 修理や交換の費用は作業内容によって大きく異なる
- 電源直結式の工事には電気工事士の資格が必須
- 複数の業者から見積もりを取り比較検討することが大切