分電盤アンペア数の確認と最適な選び方!変更工事の費用や注意点も

- 1. 自宅の分電盤アンペア数を確認する方法
- 1.1. 色でわかるアンペア確認方法
- 1.1.1. アンペアブレーカーの色と契約アンペア数の目安(東京電力エリアの例)
- 1.1.2. 色分けの注意点と対象外のケース
- 1.2. スマートメーターでの簡単な確認方法
- 1.3. アンペアとは?基本をわかりやすく解説
- 1.3.1. アンペア・ボルト・ワットの関係を理解しよう!
- 1.4. 一般家庭の平均はどれくらい?
- 1.5. 3つのブレーカーの種類と役割
- 1.5.1. アンペアブレーカー(サービスブレーカー)
- 1.5.2. 漏電ブレーカー(漏電遮断器)
- 1.5.3. 安全ブレーカー(配線用遮断器)
- 2. 最適な分電盤のアンペア数を選ぶ方法と目安
- 2.1. 一人暮らしに最適なアンペアの目安
- 2.1.1. 20Aがおすすめな人
- 2.1.2. 30Aがおすすめな人
- 2.2. 家族構成で変わるアンペアの目安
- 2.2.1. 家族構成別の契約アンペア数の目安
- 2.3. オール電化住宅で必要なアンペアとは?
- 2.4. ブレーカーが落ちる原因と対処法
- 2.4.1. アンペアブレーカーが落ちる場合
- 2.4.2. 漏電ブレーカーが落ちる場合
- 2.4.3. 安全ブレーカーが落ちる場合
- 2.5. 工事費と注意点
- 2.5.1. 工事費用の目安
- 2.5.2. アンペア変更の前に知っておきたい注意点
- 2.6. 快適な生活のために分電盤のアンペア数を見直す
こんにちは。横浜電気工事レスキューの主任電気工事士「天谷(あまたに)富士夫」です。
「最近、テレワークで家にいる時間が増えたせいか、よくブレーカーが落ちるな…」「新しいドラム式洗濯乾燥機を買ったら、電子レンジと同時に使うと真っ暗に!」「引っ越し先の電気契約、30Aと40Aでどっちを選べばいいんだろう?」なんて、分電盤のアンペア数について急に気になり始めた経験はありませんか。
普段は壁の隅で静かにしている分電盤ですが、私たちの生活を支える非常に重要な設備です。いざという時に確認方法がわからなかったり、ご家庭のライフスタイルに合ったアンペア数の目安がわからず、お困りの方は意外と多いんです。
特に、一人暮らしを始める学生さんや新社会人の方、ご結婚やご出産で家族が増えたタイミングなどで、契約アンペア数の見直しについてご相談いただくことが本当に多いですね。「分電盤のブレーカーの色で見分けられるって本当?」というお話もよく耳にします。
この記事では、そんな分電盤のアンペア数に関するあらゆる疑問について、私、天谷がこれまでの現場経験で培った知識を交えながら、一つひとつ丁寧に、そして分かりやすく解説していきます。
記事を読み終える頃には、ご自宅の契約アンペアの調べ方はもちろん、ご家庭に最適なアンペア数を選ぶための具体的なヒントまで、しっかりとご理解いただけるはずですよ。
記事のポイント
- 誰でも簡単!自宅の分電盤アンペア数をすぐに確認する方法
- 一人暮らし〜大家族・オール電化まで最適なアンペア数の目安
- アンペア変更工事の流れと費用・事前に知っておくべき注意点
- ブレーカーが頻繁に落ちる原因と二度と落とさない正しい対処法
自宅の分電盤アンペア数を確認する方法

「さて、うちの契約アンペアっていったい何アンペアなんだろう?」まずは、その確認方法から見ていきましょう。実は、確認方法は一つではありません。
ご自宅の設備状況によっていくつか方法がありますので、ご自身が一番やりやすいものから試してみてくださいね。どれも難しい作業ではないので、ご安心ください。
色でわかるアンペア確認方法
最も手軽で、一目で確認できる可能性があるのが、分電盤の中にある「アンペアブレーカー(サービスブレーカー)」の色や表示(数字)をチェックする方法です。
これは電力会社との契約の「大元」となるブレーカーで、色分けの有無や配色は地域・電力会社によって異なります。
例えば東京電力エナジーパートナーの案内では、東京電力エリアのアンペアブレーカーは「色や数字」で契約アンペアを確認できるとされています。
アンペアブレーカーの色と契約アンペア数の目安(東京電力エリアの例)

ご自宅の分電盤を開けて、一番左側にある大きなブレーカー(アンペアブレーカー)がある場合は、色や本体の表示(数字)を確認してみてください。なお、色分けは全国共通ではなく、電力会社・地域により異なる(または色分けがない)ことがあります。
| 色 | 契約アンペア数 | 簡単な説明 |
|---|---|---|
| ■ 赤 | 10A | 電気の使用が非常に少ない方向け。照明とテレビ程度。 |
| ■ 桃 | 15A | 基本的な家電を使えますが、同時使用はかなり厳しいです。 |
| ■ 黄 | 20A | 一人暮らしのミニマムな生活向け。エアコン使用時は注意。 |
| ■ 緑 | 30A | 一人暮らし~二人暮らしの標準的な契約。 |
| ■ 灰 | 40A | 二人~三人家族の標準的な契約。 |
| ■ 茶 | 50A | 家族が多い、または家電が多いご家庭向け。 |
| ■ 紫 | 60A | 二世帯住宅など、同時使用が多いご家庭で選ばれることがあります。 |
(参考:東京電力エナジーパートナー『ご契約アンペアの選び方(確認方法)』)
この色分けを知っていれば、分電盤を開けるだけで自宅の電気のキャパシティがすぐにわかって非常に便利ですよね。ただし、この方法は万能ではありません。いくつか注意点があるんです。
色分けの注意点と対象外のケース
このアンペアブレーカーによる色分けは、全国共通のルールではありません。また地域や契約メニューによっては、そもそもアンペアブレーカーが設置されず、契約容量(kVA)を主開閉器(主ブレーカー)などで定める方式(主開閉器契約)が採用されることがあります。
この場合は、色で契約アンペアを確認する方法は使えません。さらに、スマートメーターの設定で契約容量を管理しているケースなど、分電盤にアンペアブレーカーが付いていない場合もあります。
あくまで「確認できる場合がある」という参考程度に考えてください。(参考:関西電力『従量電灯B(契約容量kVA/主開閉器により契約容量を定めることもできます)』)
スマートメーターでの簡単な確認方法

現在、ほぼ全ての世帯への設置が完了している「スマートメーター」がご自宅についているなら、もっと確実で簡単な方法があります。それは、ご契約中の電力会社が提供している会員向けのウェブサイトや専用アプリで確認する方法です。
スマートメーターと契約アンペアの関係や、なぜアンペアブレーカーがいらないのかといった仕組みについては、以下の『アンペアブレーカーがない!スマートメーターの仕組み解説』の記事でさらに詳しく解説しています。
スマートメーターは通信機能を備えた新しい電力メーターで、30分ごとに電気の使用量を自動で計測し、電力会社へ送信しています。このデータのおかげで、私たちは手元のパソコンやスマートフォンから、いつでも詳細な電気の利用状況を確認できるようになったんですね。
各電力会社のマイページのようなサービスに登録すれば、現在の契約アンペア数はもちろん、日別・時間別の電気使用量のグラフを見たり、過去の電気代と比較したりすることも可能です。
検針票(「電気ご使用量のお知らせ」)がお手元にあれば、そちらにも契約アンペア数が明記されていることが多いので、まずはチェックしてみてください。もし紙の検針票が見当たらない場合でも、電力会社のウェブサイトからWeb明細として確認できる場合がほとんどですよ。
(参考:スマートメーターのオプトアウト制度に関するQ&A|資源エネルギー庁)
アンペアとは?基本をわかりやすく解説

そもそも「アンペア(A)」って何?と聞かれて、スラスラ答えられる方は少ないかもしれませんね。電気の話は専門用語が多くて、ちょっと難しく感じてしまいますよね。
でも、基本さえ押さえれば大丈夫です。ごく簡単に言うと、アンペア(A)とは「一度に流すことができる電気の量(電流の大きさ)」のことです。
よく、電気を水道に例えて説明することがあります。水道管の太さが「電圧(V)」、蛇口をひねって出てくる水の勢いが「電流(A)」、そして実際に出てきた水の量が「電力(W)」というイメージです。
契約アンペア数が大きいということは、太い水道管からたくさんの水を一気に流せるのと同じで、一度にたくさんの電気を流せる、つまり、多くの家電製品を同時に使えるようになる、というわけです。
逆に契約アンペア数が小さいと、少しの家電を使っただけですぐに許容量(キャパシティ)をオーバーしてしまい、家全体を停電から守るための安全装置である「アンペアブレーカー」が作動して電気が止まってしまう、ということなんですね。
アンペア・ボルト・ワットの関係を理解しよう!

家電製品のカタログや本体の表示を見ると、必ず「消費電力〇〇W(ワット)」という記載がありますよね。これは、その製品を動かすのにどれくらいの電気エネルギーが必要かを示しています。
この「ワット(W)」と、日本の家庭用の標準電圧である「100V(ボルト)」を使うと、その家電がどれくらいのアンペアを必要とするのかを簡単な計算で算出できるんです。
アンペア(A) = 消費電力(W) ÷ 電圧(V)
この式さえ覚えておけば、ご家庭の電気の使い方が具体的にイメージできますよ。例えば、いくつか計算してみましょう。
- 消費電力1200Wのヘアドライヤー
1200W ÷ 100V = 12A - 消費電力1300Wの炊飯器(炊飯時)
1300W ÷ 100V = 13A - 消費電力800Wのエアコン(暖房時)
800W ÷ 100V = 8A
もしご家庭の契約が30Aだった場合、朝の支度でドライヤー(12A)と炊飯器(13A)とエアコン(8A)を同時に使ったらどうなるでしょう?合計は 12 + 13 + 8 = 33A となり、契約の30Aを超えてしまうため、アンペアブレーカーが落ちてしまう、という計算になります。
このように、特に熱を発生させる家電は消費電力が大きい傾向にあることを知っておくと便利ですね。
一般家庭の平均はどれくらい?
「じゃあ、他の家はだいたい何アンペアで契約しているんだろう?」と気になりますよね。私たちが日々、電気工事で様々なお宅にお伺いする中での肌感覚としては、30Aまたは40Aの契約が多い印象です。特に、ご夫婦とお子様一人の3人家族くらいまでですと、このどちらかの契約が多いと感じます。
実際の分布については、公的な調査でも30Aが最も多く、次いで40Aという結果が示されています。(参考:経済産業省『電力・ガス小売全面自由化後の消費者の行動変容等に関する調査(2020年度)』PDF)
また、契約アンペアの確認方法や選び方そのものは、電力会社の案内(例:東京電力エナジーパートナー『ご契約アンペアの選び方』)でも解説されています。
共働きで朝の忙しい時間帯に家族みんなが同時に電気を使ったり、在宅ワークで日中もエアコンやパソコン、複数のモニターを常時稼働させていたりといった、現代のライフスタイルの変化が、必要とされるアンペア数を押し上げていると言えるでしょう。
3つのブレーカーの種類と役割

分電盤のカバーを開けると、スイッチのようなものがいくつか並んでいますよね。これらはすべて「ブレーカー(遮断器)」ですが、実はそれぞれに異なる役割があります。
この3つのブレーカーの役割を知っておくと、万が一停電した際に、どこで何が起きているのか原因を特定しやすくなり、スムーズな復旧に繋がりますよ。
アンペアブレーカー(サービスブレーカー)
分電盤の一番左側(または一番大きいサイズ)に設置されていることが多いのが、このアンペアブレーカーです。これは電力会社との契約そのもので、「〇〇Aまで電気を使っていいですよ」という上限を管理しています。
家全体で使っている電気の総量が契約アンペア数を超えた瞬間に作動し、家全体の電気を遮断します。「電気の使いすぎ」でブレーカーが落ちる場合は、このブレーカーが原因です。
漏電ブレーカー(漏電遮断器)
アンペアブレーカーの右隣、分電盤の中央あたりに設置されていることが多いブレーカーです。その名の通り、「漏電」を検知するための安全装置です。漏電とは、電気が本来の回路(電線など)から漏れ出してしまっている異常な状態で、感電や火災を引き起こす非常に危険な現象です。
漏電ブレーカーは、ごくわずかな電気の漏れを瞬時に感知して回路を遮断することで、私たちを感電事故や火災のリスクから守ってくれる、命綱とも言える重要な装置なんです。通常、「テスト」と書かれた小さなボタンが付いているのが特徴です。
(参考:漏電ブレーカー|電気設備の基礎知識|Panasonic)
安全ブレーカー(配線用遮断器)
分電盤の中で複数個ずらっと並んでいる小さなブレーカーです。これらは、「キッチン」「リビング」「エアコン専用」「2階洋室」といったように、家の中の特定の部屋やコンセントの回路ごとに分かれています。
それぞれの回路で許容範囲を超える電気が使われたり(使いすぎ)、家電の故障などでショート(短絡)が起きたりした場合に、その特定の回路だけを遮断する役割を担っています。これにより、問題が発生した部屋以外の電気は使い続けられるため、原因の特定がしやすくなります。
もし落ちたのが「漏電ブレーカー」だった場合は、特に注意が必要です。漏電は放置すると本当に危険なトラブルに繋がります。むやみにブレーカーを「入」に戻そうとせず、まずは私たちのような電気工事の専門家にご相談いただくのが最も安全です。
最適な分電盤のアンペア数を選ぶ方法と目安
ご自宅の現在の契約アンペア数がわかったところで、次はいよいよ「じゃあ、自分の家には一体何アンペアが最適なんだろう?」という、一番気になる疑問にお答えしていきます。
最適なアンペア数は、お住まいの人数だけでなく、どんな家電を、どの時間帯に、どれくらい使うかという「ライフスタイル」によって大きく変わってきます。
ここでは、いくつかのパターンに分けて、最適なアンペア数の目安をご紹介しますね。
一人暮らしに最適なアンペアの目安

これから一人暮らしを始める方や、現在一人暮らしをされている方の場合、一般的には20A~30Aが目安になります。どちらを選ぶかは、ご自身のライフスタイルをイメージすることが大切です。
20Aがおすすめな人
「普段は大学や会社にいて、家にいる時間は短い」「自炊はあまりせず、電子レンジで温める程度」「家電は冷蔵庫、テレビ、スマホ充電くらいしか同時に使わない」といった、電気の使用量が比較的少ない方向けです。月々の電気の基本料金を少しでも安く抑えたい場合には良い選択肢かもしれません。
ただし、夏場や冬場にエアコンを使っている時に、電子レンジやドライヤー、電気ケトルなどを使うと、すぐにブレーカーが落ちてしまう可能性が高いことは覚悟しておく必要があります。
30Aがおすすめな人
「在宅ワークで日中もパソコンやエアコンをよく使う」「料理が好きで、炊飯器や電子レンジ、IHコンロなどを活用したい」「友人が遊びに来ることも多く、複数の部屋で電気を使う可能性がある」といった方には、30Aあると安心です。
エアコン、電子レンジ、テレビ、パソコンなどを同時に使っても、よほど大きな消費電力のものを重ねない限りは、ブレーカーが落ちる心配は少なく、ストレスなく快適に過ごせると思いますよ。
家族構成で変わるアンペアの目安

ご家族が増えると、当然ですが同時に使う家電の種類も数も増えるため、より大きなアンペア数が必要になってきます。
朝の支度の時間や、夕食後の団らんの時間など、家族みんなが同時に電気を使うピークタイムを想定して選ぶのがポイントです。あくまで一般的な目安ですが、参考にしてみてください。
家族構成別の契約アンペア数の目安
| 家族構成 | 契約アンペア数の目安 | 同時に使う家電のイメージ |
|---|---|---|
| 2人暮らし(カップル・夫婦) | 30A~40A | エアコンをつけながら、テレビを見て、電子レンジで調理し、洗濯機を回す、といった一般的な生活シーンに対応できます。家電好きで最新家電が多い場合は40Aあると余裕が生まれます。 |
| 3~4人家族(子供あり) | 40A~50A | 上記の家電に加え、食器洗い乾燥機や浴室換気乾燥機を使ったり、子供部屋でもエアコンやPCを使ったりする状況です。家族それぞれの生活時間が重なる夕方以降も安心して電気を使えます。 |
| 5人家族以上・二世帯住宅 | 50A~60A | 複数の部屋で同時にエアコンや暖房器具を使い、キッチンでは調理家電がフル稼働、お風呂では浴室乾燥機が動いている、といった電力消費の多い状況にも対応できる容量です。 |
この表はひとつの指針ですが、最も重要なのは「ご家庭で一番電気を使う時間帯(ピーク時)に、何と何を同時に使う可能性があるか」をシミュレーションしてみることです。
もし、ドラム式洗濯乾燥機(約13A)と食器洗い乾燥機(約13A)をお持ちで、それらを同時に使う可能性があるなら、それだけで約26Aを消費します。そこにエアコン(約8A)と電子レンジ(約15A)が加わると、あっという間に50Aを超えてしまいます。
ご家庭にある消費電力の大きい家電をリストアップしてみるのも良い方法ですよ。
オール電化住宅で必要なアンペアとは?
もしお住まいが、給湯に「エコキュート」、キッチンに「IHクッキングヒーター」などを導入しているオール電化住宅の場合は、これまでのお話とは少し事情が変わってきます。
これらのオール電化機器は、ガスを使わない分、非常に大きな電力を消費するため、最低でも60A以上の契約が必要になることがほとんどです。
例えば、IHクッキングヒーターは最大火力で同時に使うと5,800W級になることがあり、200V機器であれば 5,800W ÷ 200V ≒ 29Aが目安です(100V換算で約58A相当)。
エコキュートも沸き上げ時に電力を使うため、同時使用が重なると契約容量が不足しやすくなります。そのため、一般的なご家庭と同じ30Aや40Aの契約では厳しいケースもあります。(参考:東京電力エナジーパートナー『主な電気機器のアンペアの目安(IHクッキングヒーター200V 20A~30A など)』)
これからオール電化住宅の購入やリフォームを検討している、またはオール電化の賃貸物件に引っ越すという場合は、必ず契約アンペア数もセットで確認するようにしてくださいね。
場合によっては、60Aを超える「10kVA契約」(100A相当)といった、さらに大きな契約が必要になることもあります。せっかくの快適なオール電化設備を能力不足で使えない、なんてことになったら悲しいですからね。
ブレーカーが落ちる原因と対処法

「最近、料理をしていると頻繁にブレーカーが落ちる…」そんなお悩みは、私たち電気工事業者に寄せられるご相談の中でも特に多いものです。
先ほどご説明したように、どの種類のブレーカーが落ちたかによって、原因と取るべき対処法が全く異なります。慌てず、まずは分電盤を確認してみましょう。
実際にブレーカーが頻繁に落ちるトラブルの原因調査や解決事例については、以下の『頻繁なブレーカー落ちの原因は?厚木市での漏電調査と分電盤交換事例』のページでも詳しくご紹介しています。
アンペアブレーカーが落ちる場合
原因
これは典型的な「電気の使いすぎ」です。家全体で使っている電気の総量が、電力会社との契約アンペア数を超えてしまった状態ですね。
対処法
まずは落ち着いて、使用中の家電製品、特に消費電力の大きいもの(電子レンジ、ドライヤー、エアコン、電気ケトル、トースターなど)のスイッチを切るか、コンセントを抜いてください。その後、アンペアブレーカーのスイッチを「切」側に一度しっかり倒してから、「入」側に戻します。
なお、スマートメーター契約でアンペアブレーカーがないご家庭の場合は、家電を止めて10秒程度待てば自動で復旧することが一般的です。これが頻発する場合は、契約アンペア数の見直しを検討するタイミングかもしれません。
漏電ブレーカーが落ちる場合
原因
これは非常に注意が必要です。ご家庭内の電気回路や、接続されている家電製品のどこかで「漏電」が発生している可能性が極めて高いです。漏電は感電や火災に直結する危険なサインです。
対処法
安全に原因箇所を特定するための手順はありますが、危険を伴うため、基本的にはすぐに私たちのような専門業者に連絡してください。
ご自身で試す場合は、以下の手順を踏みます。
- まず全ての安全ブレーカーを「切」にします。
- 次に漏電ブレーカーを「入」にします。
- その後、安全ブレーカーを一つひとつ順番に「入」にしていきます。
- 特定の安全ブレーカーを「入」にした瞬間に再び漏電ブレーカーが落ちたらその回路が漏電の原因です。
原因の回路を特定したら、その回路の安全ブレーカーは「切」のままにして、他の回路の電気を使いながら、速やかに業者に調査と修理を依頼してください。
安全ブレーカーが落ちる場合
原因
そのブレーカーが担当している特定の回路(部屋やコンセント)だけで、電気を使いすぎているか、または接続している家電製品の故障によるショート(短絡)が考えられます。
例えば、一つのコンセントからタコ足配線でたくさんの電化製品を使っていると、このブレーカーが落ちやすくなります。
対処法
まず、その回路で使っている家電製品の数を減らしてみてください。タコ足配線をやめ、壁のコンセントに直接つなぎ直すのも有効です。それでも改善しない場合は、接続している特定の家電が故障している可能性があります。
一つずつコンセントから抜いてみて、原因となっている家電を特定しましょう。それでもブレーカーが落ちる場合は、配線自体のトラブルも考えられますのでご相談ください。ブレーカーが落ちる原因は本当に様々で、時には複数の要因が絡み合っていることもあります。
工事費と注意点
「やっぱりうちの生活スタイルには今のアンペア数じゃ足りないみたい…」そう感じたら、契約アンペア数の変更を検討しましょう。
手続きは、ご契約の電力会社に電話やウェブサイトから申し込むだけですが、多くの場合、ご自宅の設備状況に応じた電気工事が必要になります。
工事費用の目安

気になる工事費用ですが、これはケースバイケースで大きく変わるのが実情です。例えば東京電力エナジーパートナーの案内では、10A~60Aの範囲での契約アンペア変更は「無料で変更」となっています。
一方で、契約内容や宅内設備の状況によっては、電気工事店による工事が必要(費用はお客さま負担)となる場合があることも明記されています。
工事費用の相場や、無料になるケースと有料になるケースの詳しい違いについては、以下の『アンペア変更工事の費用はいくら?基本無料?料金相場を解説』の記事もあわせてご覧ください。
電気容量不足を解消するためのアンペア変更工事の実際の様子については、以下の『寒川町で安心快適な電気工事!ご家庭の電気容量不足を解消するアンペア変更工事例』もぜひご覧ください。
契約アンペア数を大きく上げる場合(例:30A→50A)、分電盤から電力量メーターまでをつなぐ「幹線(かんせん)」と呼ばれるメインの電線が、新しい容量に対応できる太さでないことがあります。
この幹線が細い場合は、より太いケーブルに交換する工事が必要になり、この場合は数万円から十数万円の費用がかかることもあります。さらに、分電盤自体が古く、新しいブレーカーに対応できない場合は、分電盤一式の交換も必要となり、さらに費用が加算されます。
アンペア変更の前に知っておきたい注意点
アンペア変更を申し込む前に、いくつか知っておいていただきたい大切なポイントがあります。
賃貸物件の場合は管理者の許可が必須
マンションやアパートなど賃貸物件にお住まいの場合、分電盤や配線は建物の共有資産の一部です。工事を行う前には、必ず大家さんや管理会社の許可を取る必要があります。
無断で工事を進めると、後でトラブルになる可能性があるので絶対にやめましょう。賃貸物件でアンペア変更が断られてしまう理由や、その際の対処法については『賃貸でアンペア変更ができない理由と解決策を解説』の記事でも詳しく触れています。
電気の基本料金が変わります
契約アンペア数を上げると、毎月の電気料金に含まれる「基本料金」も上がります。逆に下げれば基本料金は安くなります。この基本料金は、電気を全く使わなくても発生する固定費です。
なお、電力会社によっては、契約開始後1年間はアンペア変更ができないなどの条件が案内されている場合があります。お引越し直後や契約切替直後の方は、手続き前に各社の案内で条件を確認したうえで、本当にそのアンペア数が必要か、家計への影響も考慮して慎重に検討しましょう。
(参考:東京電力エナジーパートナーFAQ『アンペア変更の手続き方法を知りたい』)
まずは専門家への相談が一番の近道
「うちの場合は幹線交換が必要なの?」「分電盤も替えないとダメ?」といったことは、実際に現場を見てみないと判断が難しい部分です。
まずは電力会社や、私たちのような電気工事の専門業者に現地調査を依頼し、見積もりを取るのが一番確実で安心な方法です。その際は、現在の契約内容や、どのようなことでお困りかなどを伝えていただくと、話がスムーズに進みます。
特に設置から15年以上経過している古い分電盤は、安全性や機能性の面からも交換をおすすめすることが多いです。アンペア変更は、ご家庭の電気設備の全体的な健康診断をする良い機会とも言えますね。
実際に、古い分電盤のアンペアブレーカーが故障してしまい、全体停電から復旧させた事例については、以下の『築15年の住宅で分電盤交換工事〜アンペアブレーカー故障による全体停電からの復旧事例と安全対策〜』の記事もぜひ参考にしてください。
快適な生活のために分電盤のアンペア数を見直す

今回は、分電盤のアンペア数について、ご自宅での確認方法から、ライフスタイルに合わせた選び方の目安、そして変更時の注意点まで、幅広くお話しさせていただきました。
普段あまり気にすることのないアンペア数ですが、実は毎月の電気代だけでなく、日々の暮らしの快適さと安全性に直結するとても重要なポイントだということが、お分かりいただけたかなと思います。
「またブレーカーが落ちた…」「この家電を使うときは、あれを消さなきゃ…」といった日々の小さなストレスも、積み重なると大きな負担になってしまいますよね。
ご自身の、そしてご家族のライフスタイルに本当に合った適切なアンペア数に見直すだけで、そんな我慢やストレスから解放され、毎日の暮らしがずっと快適で安全なものに変わりますよ。
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「うちの家族構成や家電のラインナップだと、結局どのアンペア数がベストなのかプロに相談したい」「分電盤がなんだか古くて、焦げ臭い気がして心配…一度プロに点検してほしい」
など、分電盤や契約アンペア数に関するお悩みやご不安があれば、どんな些細なことでも構いません。
どうぞお気軽に私たち横浜電気工事レスキューまでご相談ください。
経験豊富なプロの視点から、お客様のご家庭にとって最も安全で快適な電気環境をご提案させていただきます!


