分電盤交換はホームセンターで安心?費用相場とプロの注意点

こんにちは!横浜市・川崎市で街の電気屋さんとして活動しております、横浜電気工事レスキューの主任電気工事士「天谷(あまたに)富士夫」です。
最近、お客様から「家の分電盤が古くなってきたから、カインズやコーナンみたいなホームセンターで交換を考えているんだけど、実際のところどうなの?」といったご相談をいただく機会が本当に増えました。
いつも使っているお店で気軽に相談できるのは、確かに大きな魅力ですよね。
でもその一方で、「店頭の料金だけで本当に済むの?」「そもそもDIYで交換ってできないのかな?」「どんな資格が必要なの?」
といった専門的な疑問や、古くなった分電盤が原因の漏電や火災への漠然とした不安もあって、どこに頼むのが一番安心で納得できるのか、なかなか決めかねている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、毎日電気工事の現場に立っているプロの視点から、皆さんが抱える分電盤交換に関するそんな不安や疑問を一つひとつ丁寧に解消していきます。
ホームセンターへ依頼する際の具体的な流れから、知っておくべき費用や注意点まで、分かりやすく詳しく解説していきますので、ぜひ最後までお付き合いくださいね。
記事のポイント
- ホームセンターでの分電盤交換依頼の流れとメリット・デメリット
- 分電盤交換のリアルな費用相場と見積書で確認すべき詳細な内訳
- 自分で交換が禁止されている理由と絶対に必要となる国家資格
- 見逃し厳禁!分電盤の寿命と交換時期を知らせる危険なサイン
- 1. 依頼する際の注意点
- 1.1. カインズやコーナンでの依頼の流れと費用
- 1.1.1. メリット・デメリットを深掘り!
- 1.2. 費用相場と工事費の内訳
- 1.2.1. 交換費用の詳細な内訳(一例)
- 1.3. 自分で交換はNG!電気工事士の資格が必須
- 1.3.1. 無資格での工事は、家族と財産を危険に晒す行為です!
- 1.4. 分電盤の寿命13年が交換時期のサイン
- 1.4.1. こんな症状は出ていませんか?見逃し厳禁な分電盤の交換サイン
- 1.5. 漏電ブレーカーが落ちる原因と対処法
- 1.5.1. ご家庭でできる簡単な漏電箇所の特定手順
- 1.6. 無資格だとバレる?罰則は?
- 1.6.1. 電力会社による定期的な安全調査
- 1.6.2. 不動産の売買や賃貸に出す際の設備点検
- 1.6.3. 火災や漏電事故発生時の原因調査
- 2. 分電盤交換はホームセンター以外も比較検討を
- 2.1. スマート分電盤のメリットと選び方
- 2.1.1. スマート分電盤で暮らしはこう変わる!
- 2.2. 感震ブレーカー設置で活用できる補助金
- 2.3. アンペア変更や単相3線式切り替えの費用
- 2.3.1. 契約アンペアの変更
- 2.3.2. 単相3線式への切り替え
- 2.4. 専門業者との見積もり比較で安くなる?
- 2.4.1. 相見積もりでチェックすべき「価格以外」の重要ポイント
- 2.5. 東京電力の無料点検は活用すべき?
- 2.6. 分電盤の交換で後悔しないためのホームセンター活用術
- 2.6.1. 賢い活用術のステップ
依頼する際の注意点
お家の電気の安全を守る「分電盤」の交換。これを身近なホームセンターで依頼できるのは、とても便利な選択肢に思えますよね。
ですが、その手軽さの裏側には、依頼する前にぜひ知っておいていただきたい大切なポイントがいくつか隠されています。
実際に工事を担当するのは誰なのか、ウェブサイトや店頭で見る価格と実際にかかる費用は違うのか、そして最も重要な「法律と資格」の問題まで、後から「こんなはずじゃなかった…」と後悔しないために、まずは基本的な部分を一緒にじっくりと確認していきましょう。
カインズやコーナンでの依頼の流れと費用

カインズやコーナンのような大手ホームセンターで分電盤の交換を依頼する場合、一般的には以下のようなステップで進んでいきます。
これは一見シンプルに見えますが、各ステップに重要なポイントが含まれています。
- 店舗の専門カウンター(リフォームコーナーなど)での相談・受付
まずは店頭の専門スタッフに、現状の悩みや希望を伝えます。この段階では、あくまで概算の費用や一般的な工事内容についての説明が中心になりますね。 - 提携している電気工事会社による現地調査・見積もり
後日、ホームセンターが提携している地域の電気工事会社の担当者がご自宅を訪問し、実際の分電盤の状況(設置場所、回路数、配線の状態など)を詳しく確認します。この調査結果をもとに、正式な見積書が作成されます。 - 見積内容の確認と契約
提示された見積書の内容(工事内容、部材費、作業費など)に納得できたら、正式に契約を結びます。不明な点があれば、この時点で遠慮なく質問することが非常に重要です。 - 工事日の調整と作業実施
契約後、工事業者と直接、あるいはホームセンターを介して具体的な工事日時を調整し、当日に交換作業が行われます。
ここで最もご理解いただきたい核心的なポイントは、実際に皆さんのご自宅で専門的な工事を行うのは、ホームセンターの従業員ではなく、業務提携契約を結んでいる我々のような地域の電気工事会社であるということです。
ホームセンターは、その集客力と提案力(プレゼン力)を生かした「受付窓口」としての役割を担い、実際の施工は専門技術を持つ外部のプロに委託するという仕組みになっているんですね。
実際に築15年の住宅で分電盤交換を行った事例については、以下の『築15年の住宅で分電盤交換工事(漏電調査から実施した事例)』の記事もぜひ参考にしてください。
メリット・デメリットを深掘り!

メリット
何と言っても、普段から利用している店舗で相談できるという「心理的なハードルの低さ」と「安心感」が最大の利点でしょう。
また、独自のポイントプログラムがある場合は、工事費に応じてポイントが付与されることもあり、お得に感じられるかもしれません。
デメリット
ホームセンターが受付窓口となり、そこから工事業者に仕事が依頼されるため、どうしても「中間マージン(紹介手数料)」が発生します。
そのため、専門業者に直接依頼するケースと比較して、全体の費用が割高になる傾向があります。
また、どの業者が来るかを自分で選ぶことはできず、担当する業者との相性や技術力については、ある意味「運任せ」になってしまうという側面もあります。
費用に関しても、店頭やチラシで目にする「工事費込み〇〇円~」といった表示は、あくまで最小構成の、最も基本的なモデルケースの価格です。
ご家庭の分電盤の回路数が多かったり、設置場所が特殊だったり、あるいは追加の工事が必要になったりすると、金額は必ず変動します。
最終的な費用は、必ず現地調査後の正式な見積書で、内訳の一つひとつまでしっかりと確認するようにしてくださいね。
費用相場と工事費の内訳

分電盤の交換には一体いくらかかるのか、その費用の内訳はどうなっているのか、一番気になるところですよね。
一般的なご家庭で使われている分電盤(例:8~12回路程度)を交換する場合、費用相場の目安はおよそ35,000円~80,000円程度となります。
この価格に幅があるのは、分電盤本体の性能やご家庭の電気設備の状態によって、必要な工事の内容が大きく変わってくるためです。
分電盤の交換費用を少しでも安く抑えるコツや、さらに詳しい相場については、『分電盤取り替え費用はいくら?相場や寿命と安く抑えるコツを解説』の記事もぜひ参考にしてください。
分電盤取り替え費用はいくら?相場や寿命と安く抑えるコツを解説 | 横浜電気工事レスキュー↗
では、その費用の主な内訳を、もう少し詳しく見ていきましょう。見積もりを確認する際の重要なチェックポイントにもなりますよ。
交換費用の詳細な内訳(一例)
| 項目 | 費用目安 | 内容とチェックポイント |
|---|---|---|
| 新しい分電盤(主幹+分岐ブレーカー)の本体代 | 10,000円~40,000円 | 回路数が多いほど高価になります。また、地震を感知して電気を止める「感震機能」や、太陽光発電に対応した「スマート分電盤」など、高機能なものを選ぶと価格は上がります。 |
| 基本工事費(交換作業料) | 20,000円~35,000円 | 既存分電盤の取り外し、新しい分電盤の壁面への取り付け、各部屋へ向かう配線の接続作業、電圧チェックなどが含まれます。作業の難易度によって変動することがあります。 |
| 出張費・諸経費 | 3,000円~5,000円 | 作業員の移動にかかるガソリン代や駐車場代などです。業者によっては「諸経費」として工事費に含めている場合や、エリアによって金額が変わることもあります。 |
| 廃材処分費 | 1,000円~3,000円 | 取り外した古い分電盤や梱包材などを、法律に則って適正に処分するための費用です。 |
| 【追加工事費】 | 別途見積もり | 契約アンペアの変更に伴う幹線(引き込み線)の張替え、回路の増設、単相3線式への切り替え工事など、基本交換作業以外の工事が必要な場合に発生します。 |
良い業者の見積書は、これらの項目がきちんと分かりやすく記載されています。もし「工事一式」のように内容が不明瞭な場合は、詳細な内訳を説明してもらうようにしましょう。
後々のトラブルを避けるためにも、不明な点は契約前にすべてクリアにしておくことが、何よりも大切ですよ。
自分で交換はNG!電気工事士の資格が必須

「最近はDIYの動画もたくさんあるし、部品さえ手に入れれば自分で交換できるんじゃないか?」…もし、少しでもそうお考えになった方がいらっしゃいましたら、その考えは今すぐに、そしてきれいさっぱり忘れてください。
これは冗談ではなく、本当に危険な考えです。
分電盤の取り付けや取り外し、配線を接続する作業は、私たちの生活と安全に直接関わる極めて専門的な電気工事です。
そのため、「電気工事士法」という法律によって、「第二種電気工事士」以上の国家資格を持つ者でなければ、絶対に作業を行ってはならないと厳しく定められています。(参考:e-Gov法令検索 電気工事士法 閲覧日:2026年2月10日)
これは、例えば無免許で自動車を運転したり、医師免許がないのに手術をしたりするのと同じくらい、無謀で許されない行為なんです。
なぜなら、たった一本の配線を間違えるだけで、取り返しのつかない大事故を引き起こす可能性があるからです。
無資格での工事は、家族と財産を危険に晒す行為です!

資格や専門知識のない方が分電盤の内部を触ると、配線の接続不良や誤結線などを引き起こし、以下のような命に関わる重大な事故に直結する危険性が飛躍的に高まります。
- 火災の発生
ネジの締め付けが甘いなど、不完全な接続箇所は異常発熱し、最終的には発火してしまいます。また、ホコリが原因で起こるトラッキング現象などを誘発し、留守中に火災が発生するケースも少なくありません。 - 深刻な感電事故
ご家庭の分電盤には、常に100Vや200Vという高い電圧がかかっています。作業中に誤って触れてしまえば、重度の火傷を負ったり、心臓が停止して命を落としたりする危険があります。 - 家中の家電製品の全滅
配線を一本でも間違えてしまうと、過大な電圧がコンセントに流れてしまい、テレビや冷蔵庫、パソコンといった、ご家庭にある高価な家電製品が一瞬にしてすべて故障してしまう可能性があります。
数万円の工事費を節約したいというお気持ちは痛いほど分かります。ですが、その結果として、家や家族の安全、そして大切な財産のすべてを失ってしまっては、全く意味がありませんよね。
分電盤の交換は、必ず私たちのような国から認められた資格を持つプロの電気工事士にお任せください。
分電盤の寿命13年が交換時期のサイン

ご家庭の安全を24時間365日、静かに見守ってくれている分電盤。実はこの分電盤にも、他の家電製品と同じように「寿命」があることをご存知でしょうか。
毎日使うものではないため、なかなか意識が向きにくいかもしれませんが、非常に重要なポイントです。
一般的に、分電盤の内部にあるブレーカー類の耐用年数は10年~15年と言われており、多くのメーカーでは安全に使用できる期間として、交換時期の目安を「13年」としています。
これは、内部の金属部品やプラスチック部品が、経年劣化によって本来の性能を発揮できなくなる可能性があるためです。
(参考:Panasonic 住宅分電盤に関するQ&A(住宅分電盤の寿命はどれくらい?) 閲覧日:2026年2月10日)
ご自宅の分電盤の蓋を開けてみてください。多くの場合、製造年が記載されたシールが貼ってあります。
もし設置から13年以上が経過している場合は、現時点で特に不具合が感じられなくても、予防的な観点から交換を検討する最適なタイミングと言えるでしょう。
また、年数以外にも、以下のようなサインが見られたら、それは分電盤が発しているSOSの合図かもしれません。
こんな症状は出ていませんか?見逃し厳禁な分電盤の交換サイン

ブレーカーが理由なく頻繁に落ちる
電子レンジとドライヤーを同時に使った、というような電気の使いすぎが原因ではないのにブレーカーが落ちる場合、それはブレーカー自体の性能が劣化し、過敏に反応しているか、あるいはどこかで漏電が起きている可能性があります。
分電盤本体や周辺が変色している、触ると熱い
これは内部の配線のネジが緩み、接触不良を起こして異常発熱しているサインかもしれません。放置すると発火に至る可能性があり、非常に危険な状態です。
焦げ臭いニオイがしたり、「ジー」という異音が聞こえたりする
内部でショートや放電が起きている可能性が極めて高い、緊急事態のサインです。すぐに電力会社に連絡し、大元のブレーカーを落とすなどの指示を仰ぎ、絶対に触らないでください。
漏電ブレーカーのテストボタンを押しても作動しない
漏電ブレーカーには月に一度程度の点検を推奨するテストボタンがあります。これを押してもブレーカーが落ちない場合、故障している証拠です。
いざという時に感電や火災から守ってくれない、ただの「箱」になってしまっています。
特に15年以上前に設置された古いタイプの分電盤は、現在の安全基準を満たしていないものがほとんどです。
例えば、漏電を検知する機能が主幹ブレーカーにしか付いていなかったり、そもそも漏電ブレーカー自体が設置されていなかったりします。
ご家族の安全な暮らしを守るためにも、定期的なセルフチェックと、適切な時期での交換を強くおすすめします。
漏電ブレーカーが落ちる原因と対処法
「他の小さいブレーカーは大丈夫なのに、一番左にある一番大きい漏電ブレーカーだけが突然落ちて、家全体が停電してしまう」というご相談も、私たちのもとへ非常によく寄せられます。
漏電ブレーカーは、その名の通り「漏電(電気が本来の正しい回路から漏れ出してしまっている異常な状態)」を瞬時に検知すると、感電事故や火災を防ぐために電気を強制的に遮断してくれる、まさに命綱とも言える重要な安全装置です。
この漏電が起きてしまう主な原因としては、以下のようなケースが考えられます。
- 家電製品の経年劣化や故障
古くなった冷蔵庫や洗濯機、エアコンなどの内部で、絶縁体が劣化して電気が漏れ出してしまうケース。 - コードやプラグの損傷
家具の下敷きになったり、ペットがかじったりして傷ついた電源コードから漏電する。 - 水濡れによる漏電
屋外に設置されたコンセントや給湯器、あるいは雨漏りによって、配線や機器が水に濡れてしまうことで発生します。 - 壁内配線の劣化
建物の築年数が古い場合、壁の中を通っている電気配線そのものが劣化・損傷して漏電の原因となることもあります。
頻繁なブレーカー落ちの原因調査と解決事例については、以下の『頻繁なブレーカー落ちの原因は?漏電調査と分電盤交換の施工事例』の記事もぜひ参考にしてください。
もし突然、漏電ブレーカーが作動して停電してしまったら、慌てる必要はありません。以下の手順で、ご家庭でも原因となっている回路をある程度特定できる場合があります。
漏電ブレーカーが落ちた際の正しい対処法や戻し方については、以下の『漏電ブレーカーが落ちたらどうする?原因と正しい戻し方を解説』の記事もぜひ参考にしてください。
ご家庭でできる簡単な漏電箇所の特定手順
- まず、分電盤のカバーを開け、安全ブレーカー(右側に並んでいる小さいスイッチ)をすべて「切(OFF)」の位置に下げます。
- 次に、一番左にある漏電ブレーカーのレバーを「入(ON)」の位置に上げます。これで漏電ブレーカーが落ちなければ、次のステップに進めます。
- 先ほどすべて「切」にした安全ブレーカーを、今度は一つずつ、ゆっくりと「入(ON)」にしていきます。
- ある特定の安全ブレーカーを「入」にした瞬間に、再び漏電ブレーカーが「切」に落ちてしまったら、まさにその回路が漏電の原因である可能性が非常に高いと判断できます。
原因となっている回路が特定できたら、その安全ブレーカーだけは「切」のままにしておき、他の安全ブレーカーと漏電ブレーカーを「入」にすれば、問題のない部屋の電気は復旧させることができます。
しかし、これはあくまで一時的な応急処置に過ぎません。漏電を放置することは、火災のリスクを抱え続けることと同じです。
できるだけ早く、私たちのような漏電調査の専門業者に連絡し、根本的な原因の特定と修理を依頼してくださいね。
無資格だとバレる?罰則は?
「こっそり自分で交換してしまえば、誰にもバレないのでは?」と、魔が差してしまう方もいるかもしれません。しかし、無資格での電気工事は、皆さんが思っている以上に様々な場面で発覚する可能性があります。
電力会社による定期的な安全調査
電力会社(東京電力パワーグリッドなど)は、電気事業法に基づき、4年に1回程度の頻度で各家庭の電気設備が安全に使われているかを調査する義務があります。
その際に、不審な配線や不適切な機器が設置されていると、専門家には一目で分かってしまいます。
不動産の売買や賃貸に出す際の設備点検
家を売却したり、誰かに貸したりする際には、必ず不動産会社や専門家による建物の状況調査(インスペクション)が行われます。
その際、分電盤の状態は重要なチェック項目の一つであり、無資格工事の痕跡が見つかれば、資産価値の低下や契約不適合責任を問われる可能性があります。
火災や漏電事故発生時の原因調査
万が一、ご自宅で火災や漏電による事故が発生してしまった場合、消防や保険会社による徹底的な原因調査が行われます。
その結果、無資格工事が原因であると特定されれば、火災保険の支払いが拒否されるだけでなく、近隣への延焼被害に対する損害賠償責任を負うことにもなりかねません。
そして、もし無資格工事が発覚した場合、先ほども触れた電気工事士法に基づき、「三月以下の懲役又は三万円以下の罰金」という刑事罰が科せられる可能性があります。
ですが、法的な罰則以上に本当に恐ろしいのは、やはり火災や感電といった、ご自身や愛するご家族の命、そして思い出の詰まった財産を脅かす、計り知れないリスクそのものです。
安全という価値は、何物にも代えがたいものです。分電盤の交換は、必ず法律で認められた、信頼できる有資格者にご依頼ください。
分電盤交換はホームセンター以外も比較検討を
ホームセンターへの依頼は、手軽で分かりやすい一つの選択肢ですが、それが全ての家庭にとって唯一の、そして最善の正解というわけではありません。
よりご家庭の現在の、そして未来のライフスタイルにぴったり合った、安全で快適な電気環境を実現するためには、他の選択肢についても知っておくことがとても大切です。
最新の便利な機能を備えた分電盤のことや、私たちのような地域に根差した専門業者へ直接依頼するメリットなど、少しだけ視野を広げて、ご自身にとって最高の選択肢を一緒に見つけていきましょう。
スマート分電盤のメリットと選び方

近年、分電盤交換を検討されるお客様からのお問い合わせが急増しているのが、「スマート分電盤(HEMS対応分電盤)」です。
これは、単に電気を各部屋に分配するだけでなく、家全体のエネルギー使用状況を管理・最適化するシステムである「HEMS(ヘムス:Home Energy Management System)」に対応した、次世代型の分電盤です。
スマート分電盤で暮らしはこう変わる!
電力の「見える化」で無理なく省エネ
専用のモニターやお手持ちのスマートフォン、タブレットで、家全体のリアルタイムの電気使用量はもちろん、「リビングのエアコン」「キッチンのIH」といった回路ごとの使用状況まで一目で確認できます。
電気の無駄遣いが直感的に分かるので、家族みんなで楽しみながら節電に取り組めます。
家電の自動制御で賢く節電
HEMSと対応家電を連携させることで、電気使用量が多くなる時間帯に自動で運転を制御したり、外出時に照明やエアコンを自動でOFFにしたりといった、高度なエネルギー管理が可能になります。
未来の暮らしへの高い拡張性
れから導入を検討されるご家庭が増えるであろう、太陽光発電システムや家庭用蓄電池、そして電気自動車(EV)を充電するためのV2H(Vehicle to Home)システムなどとの連携もスムーズに行えます。
エネルギーを自給自足する未来の暮らしに備えるための、まさに「司令塔」となる存在です。
これからの時代、電気をただ使うだけでなく、賢く管理して使うという視点はますます重要になってきます。スマート分電盤への交換は、そんな未来の暮らしへの第一歩と言えるでしょう。
選ぶ際のポイントとしては、ご家庭で導入したいHEMS機器(メーカーによって仕様が異なります)に対応しているか、将来的に導入を考えている設備(太陽光パネルや蓄電池など)との連携が可能か、といった点を工事業者に相談しながら確認すると良いでしょう。
感震ブレーカー設置で活用できる補助金

地震大国である日本に暮らす私たちにとって、万が一の巨大地震への備えは非常に重要な課題です。そこで、分電盤交換の際にぜひ同時設置をおすすめしたいのが「感震ブレーカー」です。
これは、気象庁が発表する震度階級で震度5強以上の大きな揺れを感知すると、自動的に主幹ブレーカーを遮断し、家への電気の供給をストップしてくれるという、非常に頼りになる安全装置です。
阪神・淡路大震災や東日本大震災で発生した火災の原因を調査すると、その過半数が「通電火災」であったことが分かっています。
通電火災とは、地震の揺れでストーブなどの暖房器具が可燃物の近くに倒れたり、家具の転倒で電気コードが損傷したりした状態で停電し、その後、電気が復旧した際に、そこから発火するという火災です。
避難して誰もいない家で火災が発生するため、初期消火が遅れ、大規模な延焼につながるケースが後を絶ちません。感震ブレーカーは、この最も恐ろしい通電火災を防ぐために、極めて有効な対策なのです。
地震火災を防ぐ感震ブレーカーの仕組みについては、『耐震ブレーカーとは?地震火災を防ぐ仕組みをプロが解説』の記事もぜひ参考にしてください。
古い分電盤の交換と感震ブレーカー設置の施工事例については、『古い分電盤交換と感震ブレーカー機能の施工事例』の記事もぜひ参考にしてください。
(参考:内閣府 防災情報のページ(大規模地震時の電気火災の発生抑制に関する検討会) 閲覧日:2026年2月10日)
この感震ブレーカーの設置を普及させるため、お住まいの自治体によっては、設置費用の一部を補助してくれる制度を設けている場合があります。
例えば、私たちが拠点とする横浜市でも、感震ブレーカーの設置に対する補助金制度が実施されています。
(参考:横浜市【申請受付終了】「感震ブレーカー」を設置し、地震による火災を防ぎましょう 閲覧日:2026年2月10日)
分電盤を交換するタイミングで、感震機能が内蔵されたタイプの分電盤を選べば、工事も一度で済み、費用も効率的に抑えられます。
まずは「お住まいの市区町村名 感震ブレーカー 補助金」といったキーワードで検索し、お住まいの地域で利用できる制度があるか、ぜひ一度確認してみてはいかがでしょうか。
アンペア変更や単相3線式切り替えの費用

分電盤を新しくするタイミングは、ご家庭の電気の契約内容そのものを見直す、またとない絶好の機会でもあります。
「最近、昔より家族が増えて、よくブレーカーが落ちるようになった」「パワフルなIHクッキングヒーターを導入したい」といったご要望も、分電盤交換と同時に行うことでスムーズに対応できます。
契約アンペアの変更
「電子レンジ、エアコン、ドライヤーを同時に使ったらブレーカーが落ちた!」という経験はありませんか?これは、一度に使える電気の量の上限である「契約アンペア」を超えてしまったことが原因です。
ご家族が増えたり、消費電力の大きい家電が増えたりした場合は、契約アンペアを30Aから40Aや50Aへ上げることで、ブレーカーが落ちる心配なく快適に電気を使えるようになります。
ただし、アンペアを上げるには電力会社への申請が必要で、場合によっては電柱から分電盤まで引き込まれているメインの電線(幹線)が、新しいアンペア数に対応していないことがあります。
その際は、この幹線の張替え工事が追加で必要になり、別途費用がかかります。
単相3線式への切り替え
築年数が30年以上経過している古いお宅などでは、100Vの電圧しか使えない「単相2線式」という配線方式になっていることがあります。
この場合、分電盤の主幹ブレーカーに赤・白・黒の3本の電線が来ておらず、赤・白(または黒・白)の2本だけになっています。
これを、200Vの電圧も利用できる「単相3線式」に切り替えることで、パワフルなエアコンやIHクッキングヒーター、エコキュート、食洗機など、快適な暮らしを実現する200Vの家電製品が使えるようになります。
こちらも分電盤交換と同時に行うことが多い代表的なアップグレード工事の一つです。
これらの工事は、現在の電気の使用状況や、5年後、10年後を見据えた将来のライフプランを考慮して検討することが非常に大切です。
私たちのような専門業者であれば、お客様の暮らしに最適なプランをご提案できますので、どんなことでもお気軽にご相談くださいね。
専門業者との見積もり比較で安くなる?

ここまで読んでくださった方には、ぜひホームセンターだけでなく、私たちのような地域に根差した電気工事専門業者にも直接見積もりを依頼することをおすすめします。
一般的に「相見積もり(あいみつもり)」と呼ばれるものですね。
専門業者に直接依頼する最大のメリットは、やはりホームセンターなどを介さないため、中間マージンが発生せず、その分全体の費用を抑えられる可能性が高いことです。
また、受付窓口と施工者が直接つながっているため、お客様の細かい要望やニュアンスがダイレクトに伝わりやすく、より柔軟で質の高い対応が期待できる点も大きな利点です。
複数の業者から見積もりを取ることで、ご自宅の分電盤交換工事における適正な費用相場を把握できるだけでなく、それ以上に大切なことがあります。
それは、業者ごとの対応の質や説明の丁寧さ、専門知識の深さを、ご自身の目で直接比較できるということです。
相見積もりでチェックすべき「価格以外」の重要ポイント

- 説明は分かりやすいか
専門用語ばかりでなく、素人にも理解できるよう丁寧に説明してくれるか。 - 提案力はあるか
ただ交換するだけでなく、感震機能やアンペア変更など、こちらのライフスタイルに合った提案をしてくれるか。 - 質問への対応は誠実か
こちらの不安や疑問に対して、面倒くさがらずに真摯に答えてくれるか。 - 実績や資格は明確か
ホームページなどで施工実績を公開していたり、有資格者であることを明示していたりするか。
金額の安さだけにとらわれず、これらの点を総合的に比較し、「この人になら安心して我が家の電気の心臓部を任せられる」と心から信頼できる業者を見極めるためにも、相見積もりは非常に有効な手段ですよ。
東京電力の無料点検は活用すべき?
「そういえば、東京電力から電気設備の安全調査のお知らせが来てたけど、あれって何?」というお話も時々伺います。
これは、東京電力パワーグリッドが、国の定めた法律(電気事業法)に基づいて、お客様が電気を安全にご利用できているかを確認するために、原則として4年に1度の頻度で実施している「電気設備の定期調査」のことですね。
(参考:東京電力パワーグリッド株式会社 安全調査(一般の方向け) 閲覧日:2026年2月10日)
この調査では、調査員がご家庭を訪問し、分電盤の設置状況や漏電の有無などを専用の測定器でチェックしてくれます。
これはご家庭の電気設備の、いわば「簡単な健康診断」のようなものですから、ぜひ協力して受けていただきたいと思います。
ただし、ここで一つ重要な注意点があります。この調査は、あくまでも電気の保安を目的とした簡易的な点検であり、分電盤のメンテナンスや修理、交換工事を行うものではありません。
もし、この調査で調査員から「分電盤が古いですね」「絶縁抵抗値が低いので漏電の可能性があります」といった指摘を受けた場合は、調査はそこで終了となります。
その後の具体的な修理や交換については、お客様ご自身で私たちのような専門の電気工事会社を探して、改めて詳しい点検や工事を依頼する必要があるのです。
この無料点検は、ご家庭の電気設備の異常に気づく良いきっかけになりますが、「これさえ受けていれば絶対に安心」というわけではない、という点はぜひ覚えておいてくださいね。
分電盤の交換で後悔しないためのホームセンター活用術
さて、ここまでホームセンターに依頼する際の注意点や、専門業者との比較など、様々な角度からお話ししてきました。
これまでの話をまとめると、ホームセンターでの分電盤交換がダメだというわけでは決してありません。大切なのは、そのメリットとデメリットをしっかりと理解した上で、最終的にご自身が納得できる選択をするための「賢い活用術」を身につけることです。
賢い活用術のステップ
- 【情報収集の入口として】まずはホームセンターへ
「分電盤交換ってどんな感じなんだろう?」という最初のステップとして、ホームセンターの専門カウンターを気軽に利用してみましょう。最新の分電盤のパンフレットを見たり、概算の費用感を聞いたりする「情報収集の場」として最適です。 - 【基準となる見積もりを入手】現地調査を依頼する
次に、ホームセンターに現地調査を依頼し、ご自宅の状況に合わせた「正式な見積書」を作成してもらいます。この見積書が、今後の比較検討における一つの「基準」となります。 - 【比較検討の実行】地域の専門業者へ相見積もりを依頼
その見積書を手元に置いた上で、インターネットなどで私たちのような地域の電気工事専門業者を2~3社探し、同様に相見積もりを依頼します。 - 【総合的な判断】見積内容・費用・担当者の対応をじっくり比較
出揃った複数の見積書を、金額だけでなく、工事内容の詳細、提案の質、そして何より担当者の説明の分かりやすさや人柄といった「信頼性」の観点から、じっくりと比較検討します。 - 【最終決定】最も納得・信頼できる業者へ依頼する
最終的に、ご自身が「ここなら安心してお任せできる」と心から納得できた一社に正式に工事を依頼します。
この手順を踏むことで、特定の選択肢に偏ることなく、費用面でも、そして工事の品質や満足度の面でも、後悔のない分電盤交換ができる可能性がグッと高まるはずです。
分電盤は、普段は壁の隅で静かにしているため、あまり意識する機会がないかもしれません。
しかし、そこはご家庭のすべての電気をコントロールし、万が一の際には私たちの命と財産を守ってくれる、まさに家の「心臓部」です。
だからこそ、その交換の際には慎重に、そして何よりも信頼できるプロの手に委ねることが大切なのです。
横浜・川崎・東京都南部エリアで業者をお探しの方へ
私たち横浜電気工事レスキューは、横浜市・川崎市を中心に、地域に密着した電気の専門家として、分電盤の交換から漏電調査、コンセントの増設まで、あらゆる電気のトラブルに迅速に対応しています。
お客様一人ひとりの不安に寄り添い、専門用語を使わない分かりやすい説明と、ご安心いただける丁寧な仕事を常に心がけています。
分電盤のことで少しでも気になることや、誰に相談したら良いか分からない不安なことがありましたら、どうぞお気軽に私たちにご相談ください。


