漏電とショートの違いは?プロが原因と見分け方を解説

こんにちは。横浜電気工事レスキューの主任電気工事士「天谷(あまたに)富士夫」です。
「漏電とショートって、どっちも危ない電気のトラブルでしょ?でも、具体的に何が違うんだろう?」そんな素朴な疑問をお持ちではないでしょうか。
ご家庭でブレーカーが落ちた時、その原因としてよく耳にするこの二つの言葉。しかし、その仕組みや正しい見分け方、そして最悪の場合、火災に繋がる危険性について、正しく理解されている方は実は多くないかもしれませんね。
「放置するとどんなリスクがあるの?」「業者を呼ぶ前に、自分で安全に確認できることはないの?」など、いざという時のために知っておきたいことはたくさんあるかと思います。
この記事では、私たち電気工事のプロが、漏電とショートの根本的な違いから、ご家庭でできる安全な原因の特定方法、そして万が一の時の具体的な対策まで、誰にでも分かるように詳しく解説していきます。
記事のポイント
- 漏電とショートの根本的な仕組みの違い
- ブレーカーが落ちた種類で原因を特定する方法
- 火災につながる危険なサインとその見分け方
- 自分でできる安全な確認手順と応急処置
- 1. 図解でわかる漏電とショートの違い
- 1.1. 漏電とショート、現象の根本的な差
- 1.1.1. 漏電は「電気の道からの脱線」
- 1.1.2. ショートは「電気の道が近道で直結」
- 1.1.3. 【まとめ】現象の違い
- 1.2. 過電流や過負荷との関係性を解説
- 1.2.1. ショート(短絡電流)
- 1.2.2. 過負荷(過負荷電流)
- 1.3. 火災の前兆?危険サインの見分け方
- 1.3.1. こんなサインは要注意!電気設備からのSOSです
- 1.4. 冬や梅雨に多発する電気トラブルの原因
- 2. ブレーカーで探る漏電とショートの違い
- 2.1. 落ちたブレーカーの種類で原因を特定
- 2.2. 漏電遮断器がONにならない時の復旧手順
- 2.2.1. ご家庭でできる!漏電箇所の安全な特定手順
- 2.3. テスターなしでできる安全な調査方法
- 2.4. 賃貸物件における修理費用の負担者
- 2.4.1. 原則は「経年劣化・通常損耗は貸主」「故意・過失は借主」で判断
- 2.5. 無資格でのコンセント交換は絶対にNG
- 2.6. 修理費用の相場と保険適用のポイント
- 2.6.1. 主な電気修理の費用相場
- 2.6.2. 火災保険が適用できるケースも
- 2.7. 【総括】漏電とショートの違いを理解し対策
- 2.7.1. この記事の重要ポイントまとめ
図解でわかる漏電とショートの違い

漏電とショート、どちらも電気の異常事態であることには変わりありませんが、電気の世界ではまったく性質の異なる現象なんです。
まずは「電気が本来の流れからどう逸脱してしまうのか」という根本的な部分から、それぞれの違いをできるだけ分かりやすく解説していきますね。
この基本を理解していただくと、なぜ感電や火災といった危険が伴うのか、そしてなぜ分電盤のブレーカーが作動するのか、その理由がスッと頭に入ってくるかなと思います。
漏電とショート、現象の根本的な差
電気トラブルの二大巨頭ともいえる「漏電」と「ショート」。この二つの現象を、私たちの生活に身近な「水の流れ」に例えてみると、その違いがグッとイメージしやすくなるかもしれません。
漏電は「電気の道からの脱線」

漏電とは、読んで字のごとく、電気が本来通るべき正規のルート(電線の中)から、意図しない場所へ外に漏れ出してしまう現象を指します。
これは、水道管の老朽化した部分に小さな亀裂が入り、そこから水がジワジワと周囲に染み出している状態を想像していただくと分かりやすいですね。
(参考:漏電発生の仕組み|関西電気保安協会)
電気の場合、電線を覆って電気を閉じ込めている「絶縁体」(ゴムやビニール製の被覆)が、経年劣化で硬くなったり、ネズミにかじられたり、家具の下敷きになって傷ついたりすると、その部分の絶縁性能が低下します。
すると、そこから電気がまるで染み出すように漏れ出し、近くにある家電製品の金属ケースや、建物の鉄骨、湿気を含んだ壁などを伝って流れていってしまうのです。
この状態の洗濯機や冷蔵庫の金属部分に人がうっかり触れてしまうと、漏れ出た電気が人の体を経由して地面(アース)へと流れようとします。これが「感電」です。漏電の最も恐ろしい点は、この感電事故を引き起こすリスクにあるんですね。
アースの重要性や、アース付きコンセントへの交換メリットなどについては、以下の『アース付きコンセント交換とアース工事の重要性やメリットを専門家が徹底解説〜相模原市の施工事例より〜』の記事でも詳しく解説しています。
ショートは「電気の道が近道で直結」
一方、ショートは「短絡(たんらく)」とも呼ばれ、電気の通り道である電線同士(例:電圧がかかっている電線(活線・非接地側)と接地側電線(中性線)、あるいは別の活線どうし)が、絶縁が保てない状態になって直接触れ合ってしまう現象です。
通常、電気は電球やモーターといった「抵抗(負荷)」がある場所を通ることで、適切な量のエネルギーを消費しながら流れます。
しかし、ショートによって抵抗がほぼゼロの状態で電線同士が接触すると、行き場を失った電気がそこに殺到し、一瞬で、配線や機器の想定を大きく超える非常に大きな電流(短絡電流)が流れます。
この時に「ジュール熱」という強力な熱と激しい火花が発生し、電線の被覆を瞬時に溶かしたり、近くにあるホコリやカーテン、可燃物などに着火して火災を引き起こしたりするんです。
コンセントから「バチッ!」という大きな音と共に火花が散ったら、それはショートが発生した紛れもないサインと言えます。
【まとめ】現象の違い
- 漏電
正規ルートから電気が「じわじわ漏れる」こと。絶縁体の劣化が主な原因。一番の危険は感電事故 - ショート
電線同士が直接「ガツンと接触」すること。電線の損傷が主な原因。一番の危険は火災発生
過電流や過負荷との関係性を解説
ショートやブレーカーの話をすると、必ずと言っていいほど「過電流」や「過負荷」といった専門用語が出てきます。混同しやすいこれらの言葉も、この機会にスッキリ整理しておきましょう。
まず、「過電流」というのは、その電線や電気器具が安全に流せる電気の量(定格電流)を超えた、大きすぎる電流が流れている状態全般を指す言葉です。
いわば「電流の異常事態」の総称ですね。そして、この過電流は、発生の仕方によって大きく2つの種類に分けられます。
ショート(短絡電流)
これまで解説してきた通り、電線同士の接触によって、瞬間的かつ爆発的に流れる過電流です。異常中の異常と言える状態で、非常に危険度が高いです。
過負荷(過負荷電流)
たこ足配線にした電源タップに、電子レンジ、電気ケトル、炊飯器などを繋いで同時に使うような場面を想像してください。
これは、1本1本の機器は正常でも、合計の電気使用量がコンセントや配線の許容量(キャパシティ)をオーバーしてしまっている状態です。
いわゆる「電気の使いすぎ」がこれにあたります。ショートと違い、じわじわと許容量を超えた電流が流れ続けるのが特徴です。
ご家庭の分電盤に設置されている安全ブレーカー(後ほど詳しく解説します)は、これら2種類の「過電流」を検知して、自動的に電気を遮断するための重要な安全装置です。
ショートのような突発的で巨大な電流を検知すれば瞬時に回路を切り、過負荷のように許容量を少し超えた状態が続けば、電線が熱でダメージを受ける前に(数分後などに)回路を切る、という仕組みで私たちの暮らしの安全を守ってくれているんですね。
火災の前兆?危険サインの見分け方
漏電やショートは、ある日突然、何の前触れもなく発生するように思えるかもしれませんが、実は本格的なトラブルに至る前に、何らかの小さなサイン(前兆)を発しているケースが非常に多いです。
これらの危険信号を見逃さず、早期に対処することが、感電や火災といった最悪の事態を防ぐために何よりも重要になります。
こんなサインは要注意!電気設備からのSOSです

<漏電が疑われるサイン>
- 家電の金属部分に触るとピリピリ、チクチクと感じる
これは微弱な漏電電流が体を流れている証拠。特に水気のある場所(キッチン、洗面所、洗濯機周り)で感じやすいです。 - なぜか特定の家電を使うとブレーカーが落ちる
その家電製品内部での漏電、もしくは電源コードの劣化が原因である可能性が高いです。 - 雨の日や湿気が多い日になると、決まってブレーカーが落ちる
屋外の配線や防水コンセント、エアコンの室外機など、湿気の影響を受けやすい箇所での漏電が考えられます。ベランダ等の防水不具合による水溜まりなども漏電リスクとなります。 - 最近、特に電気の使い方を変えていないのに電気代が急に高くなった
漏電した電気も電気メーターを通過して計量されるため、誰も使っていないのに電気代が不自然に上昇することがあります。ただし、漏電量が極めて微量の場合は請求額に大きな変化が見られないこともあります。
<ショート・過負荷が疑われるサイン>
- コンセントの差し込み口や電源プラグが黒く焦げている、または溶けて変形している
内部で接触不良やショートが起こり、高熱が発生した痕跡です。非常に危険な状態です。 - 電化製品の電源コードが、触れないほど異常に熱い
コードの内部で断線しかけていたり(半断線)、過負荷で許容量以上の電流が流れていたりする可能性があります。 - 壁の中から「ジージー」「チリチリ」という異音が聞こえる
壁の中の配線がショートしかけている、あるいはコンセントの裏側で接触不良が起きている音かもしれません。 - 焦げ臭い、ビニールが焼けるような異臭がする
電線の被覆やプラスチック部品が熱で溶け始めている匂いです。火災の一歩手前の可能性があります。 - コンセントにプラグを差した瞬間に「バチッ!」と大きな音と火花が出た
プラグやコンセント内部、あるいは家電製品側でのショートが考えられます。
これらの症状が一つでも当てはまる場合、それは電気設備が発している重大な警告です。「まだ使えるから大丈夫」と放置せず、火災などの深刻な事故に繋がる前に、すぐに私たちのような電気工事の専門家にご相談ください。
たこ足配線の危険性やコンセント焼損の事例については、こちらの『たこ足配線によるコンセント焼損!放置の危険性と確実な交換工事の重要性〜藤沢市鵠沼松が岡の工事例から〜』の記事もぜひ参考にしてください。
冬や梅雨に多発する電気トラブルの原因

電気に関するトラブルは一年を通じて発生しますが、梅雨は湿気、冬は暖房器具の使用増加などの季節要因により、トラブルにつながる条件が重なりやすい時期です。
梅雨の時期(6月~7月)は、ご存知の通り「湿気」が最大の敵となります。空気中の水分が多くなることで、普段は何でもないホコリが非常に危険な存在に変わります。
特に、冷蔵庫の裏やテレビの裏など、掃除が行き届きにくいコンセントと電源プラグのすき間にホコリが溜まり、そこに湿気が加わると注意が必要です。
東京消防庁も、「プラグの刃と刃の間についたほこりが湿気を帯びて電気回路を形成し、放電の火花が出て出火する現象」を「トラッキング現象」として注意喚起しています。(参考:東京消防庁「コンセントの掃除を心掛けましょう。」)
一方、冬の時期(12月~2月)は、空気が乾燥して火災が広がりやすい環境であることに加え、もう一つの大きな要因があります。
それは、暖房器具の使用による「電気使用量の増大」です。エアコン、こたつ、電気ストーブ、ホットカーペットなど、消費電力の大きな暖房器具を同時に使用することで、コンセントやテーブルタップの容量を超えてしまい、過負荷によるトラブルが多発します。
また、室内と冷たい外気との温度差によって発生する「結露」も非常に厄介です。壁の中や天井裏、窓際のコンセント内部などで結露が発生すると、水分によって配線の絶縁性能が著しく低下し、漏電やショートを引き起こすことがあります。
これらの季節特有のリスクを理解し、定期的にコンセント周りのホコリを掃除したり、消費電力の大きい家電は壁のコンセントから直接取るようにしてたこ足配線を避けたりするだけでも、非常に有効な予防策になりますよ。
ブレーカーで探る漏電とショートの違い
「突然、家中の電気がプツンと消えた!」そんな時、誰しもがまず玄関や洗面所などにある「分電盤」を確認しに行くと思います。
実は、この分電盤に収められているブレーカーが、「どの種類」で「どのように落ちたか」を冷静に観察することで、電気トラブルの原因が漏電なのか、それともショートや過負荷なのかをある程度推測することができるんです。
パニックにならず、安全に初期対応するための重要な知識なので、ぜひ覚えておきましょう。
落ちたブレーカーの種類で原因を特定

一般的なご家庭の分電盤には、形状や大きさの異なる3種類のブレーカーが設置されています。それぞれに大切な役割があり、どのブレーカーが落ちたかによって、トラブルの原因が大きく絞り込めます。
| ブレーカーの種類 | 役割と特徴 | 落ちた場合に考えられる主な原因 |
|---|---|---|
| 契約ブレーカー(アンペアブレーカー/スマートメーター) (契約方式により、分電盤内にある場合と、屋外のスマートメーター側で遮断される場合があります) | 【家全体の契約管理】 契約アンペア(例:30A、40Aなど)に基づき、家全体で同時に使える電気量の上限を管理します。近年はスマートメーター側で契約アンペアを設定し、分電盤にアンペアブレーカーが設置されない場合もあります。(参考:東京電力エナジーパートナー「ご契約アンペアの変更方法」) | 原因:過負荷(電気の使いすぎ) 家全体で同時に使用している電気の総量が、契約アンペアを超えた場合に作動します。電子レンジとドライヤーとエアコンを同時に使ったら落ちた、といったケースが典型例です。 |
| 漏電ブレーカー (中央付近にあり、「テスト」ボタンや「漏電表示」が付いているスイッチ) | 【人命保護】 回路のどこかで電気が漏れていること(漏電)を検知し、感電事故を防ぐために電気を遮断します。 | 原因:漏電 このブレーカーが落ちた場合、家のどこかの電気回路や接続されている家電製品で漏電が発生している可能性が極めて高いです。人命に関わる最も重要な安全装置と言えます。 |
| 安全ブレーカー (右側に小さいスイッチが複数並んでいる部分。「配線用遮断器」とも呼ばれる) | 【回路ごとの配線保護】 各部屋(リビング、キッチン、エアコン専用など)の回路ごとに電気を管理し、その回路内での異常から配線を保護します。 | 原因:過負荷 or ショート 落ちたスイッチが担当する回路での電気の使いすぎ(過負荷)、またはその回路に繋がる家電や配線がショートした、という二つの可能性が考えられます。 |
(参考:分電盤の役割|関西電気保安協会)
ブレーカーが頻繁に落ちる場合の原因調査や分電盤交換の事例については、こちらの詳細レポート『頻繁なブレーカー落ちの原因は?厚木市での漏電調査と分電盤交換レポート』もご覧ください。
もしブレーカーが落ちていたら、まずは深呼吸して、この3つのうちどのブレーカーのスイッチが下がっている(OFFになっている)かを確認してください。もし漏電ブレーカーが落ちているのであれば、それは単なる電気の使いすぎではなく、漏電という危険な状態を示唆しています。
ブレーカーの役割や、より詳しい復旧手順、落ちる原因ごとの対処法については、『漏電ブレーカーが落ちたときの安全な復旧手順と原因の切り分け』の記事でも詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。

漏電遮断器がONにならない時の復旧手順
漏電ブレーカー(漏電遮断器)が落ちてしまった場合、原因が解消されていない限り、慌ててスイッチをONに戻そうとしても、安全機能が働いてすぐにまた「カチン」と落ちてしまいます。
これは故障ではなく、漏電が続いている証拠です。以下の手順に従って、どの回路で漏電が起きているのかを安全に特定していきましょう。
ご家庭でできる!漏電箇所の安全な特定手順
- まず、感電防止のため、乾いた手で作業してください。足元が濡れている場合は必ずスリッパなどを履きましょう。
- 分電盤の蓋を開け、全ての安全ブレーカー(小さいスイッチ群)を一つ残らず「切(OFF)」の位置に下げます。
- 次に、真ん中にある漏電ブレーカー(「テスト」ボタン付き)のスイッチを「入(ON)」の位置に上げます。この段階では、すべての回路が切れているため、問題なくONにできることが多いです。それでもONにできない場合は、漏電遮断器そのものの不具合や、漏電遮断器の一次側(主幹側)での不具合なども考えられます。無理に操作を繰り返さず、専門業者に相談してください。
- その後、先ほどOFFにした安全ブレーカーを、右端(あるいは左端)から一つずつ、5秒ほど間隔をあけながらゆっくりと「入(ON)」にしていきます。
- ある安全ブレーカーを「入」にした瞬間に、再び漏電ブレーカーが「切(OFF)」に落ちてしまったら、今入れたばかりのその回路が漏電の原因であると特定できます。
原因となっている回路が特定できたら、その回路の安全ブレーカーだけを「切(OFF)」にしたままにしておきます。
その上で、再度STEP2とSTEP3を行い、漏電ブレーカーと他の問題ない安全ブレーカーを「入(ON)」にすれば、漏電していない他の部屋の電気は復旧させることができます。
応急処置として電気を確保した上で、原因回路のコンセントに繋がっている家電をすべて抜き、私たち専門業者に調査を依頼していただくのが、最も安全で確実な流れですね。
テスターなしでできる安全な調査方法

上記でご説明したブレーカー操作による原因回路の特定が、テスターのような専門的な道具を使わずに、ご家庭でできる最も安全かつ効果的な一次調査方法です。
もし、もう少し原因を切り分けたいという場合は、特定した原因回路の部屋へ行き、その部屋にあるコンセントに接続されている家電製品の電源プラグを、一つ残らず全て抜いてみてください。
電子レンジやテレビ、パソコン、充電器など、壁のコンセントに差さっているものは全てです。その状態で分電盤に戻り、再度、原因となっていた安全ブレーカーを「入(ON)」にしてみます。
- ブレーカーが落ちずに上がったままになった場合
原因は、先ほどプラグを抜いた家電製品のいずれかの故障、または電源コード等の損傷による漏電である可能性が高いです。 - 全てのプラグを抜いても、やはりブレーカーが落ちてしまう場合
これは、原因が家電製品ではなく、壁の中の配線やコンセント自体、照明器具など、建物側の電気設備に問題があることを強く示唆しています。この領域は、残念ながらお客様ご自身で対処することは不可能であり、非常に危険です。
建物側の設備不良が疑われる場合は、絶対に無理をせず、すぐに私たちのようなプロの電気工事士にご連絡ください。専門の測定器を使って、確実な原因究明と修理を行います。
原因がはっきりしない漏電トラブルは、放置すると火災のリスクも高まります。お困りの際は、いつでも私たちにご相談ください。
賃貸物件における修理費用の負担者

もしお住まいがアパートやマンションなどの賃貸物件の場合、修理費用を誰が負担するのかは非常に気になるところですよね。これは、漏電やショートの原因がどこにあったかによって、負担者が変わってくるのが一般的です。
原則は「経年劣化・通常損耗は貸主」「故意・過失は借主」で判断
大家さん(貸主)の負担となるケース
一般に、建物に元々備わっている設備の経年劣化や自然故障が原因の場合は、貸主負担となることが多いです。民法でも、賃貸人は賃貸物の使用収益に必要な修繕をする義務を負うと定められています。(参考:民法第606条|e-Gov法令検索)
- 壁内配線の老朽化による漏電
- 分電盤やブレーカーの故障
- 備え付けのエアコンや給湯器など、建物の付属設備の内部故障
- 雨漏りが原因の漏電
入居者さん(借主)の負担となるケース
一方で、入居者さんの故意・過失、または通常とは異なる不注意な使い方によって故障やトラブルが発生した場合は、入居者さんの負担(原状回復義務)となるのが一般的です。
- 飲み物やペットのおしっこをコンセントや家電にかけてショートさせた
- 自分で配線をいじったり、不適切なDIYで設備を破損させた
- 掃除を怠ったことによるトラッキング現象でのコンセント焼損
- 持ち込んだ家電製品の故障が原因の漏電
もし電気トラブルが発生したら、自己判断で業者を手配する前に、まずは管理会社や大家さんに連絡し、状況を説明して指示を仰ぐのが鉄則です。
先に業者を手配してしまうと、本来は大家さん負担で済んだはずの費用が、一時的にせよ自己負担になってしまったり、後々の精算でトラブルになったりする可能性もありますので注意しましょう。
無資格でのコンセント交換は絶対にNG

「コンセントが焦げているだけだから、ホームセンターで部品を買ってきて自分で交換しよう」と安易に考えてしまう方が時々いらっしゃいますが、これは法律違反であり、絶対にやめてください。
壁に固定されたコンセントの交換や、壁内配線(電線)に触れる作業は、原則として電気工事士の資格が必要で、電気工事士法で定められています。(参考:電気工事士法|e-Gov法令検索)
一方で、コードやキャブタイヤケーブルと器具を接続する等の「軽微な工事」の範囲は、資格不要と整理されています。判断が難しいため、少しでも不安があれば無理をせず専門業者に依頼してください。
(参考:経済産業省「電気工事士等資格が不要な『軽微な工事』とは」(PDF))
- 火災のリスク
ネジの締め付けが甘いなどの施工不良は、接触抵抗の増大による異常発熱を引き起こし、火災の直接的な原因となります。 - 感電のリスク
作業手順を誤れば、ブレーカーを落としたつもりでも感電し、命を落とす危険性があります。 - 他の設備への波及
配線を間違えることで、家中の他の家電製品まで故障させてしまう可能性もあります。
ご自身の安全、そして大切なご家族の安全を守るためにも、電気の配線を触る作業は、必ず私たちのような資格を持ったプロフェッショナルにお任せください。
コンセントの焦げやひび割れ、ぐらつきなどでお困りの際は、お気軽にご相談ください。安全第一で交換・修理を承ります。
修理費用の相場と保険適用のポイント
実際に電気工事を依頼するとなると、やはり費用がどれくらいかかるのかは心配な点かと思います。電気工事の費用は、トラブルの原因、作業の難易度、使用する部品などによって大きく変動するため、一概に「いくらです」とは言えません。
ここでは、一般的な電気工事店での基本的な料金目安をお伝えします。
主な電気修理の費用相場

- 漏電・ショートの原因調査(点検・見積もり):8,800円~
- コンセント・スイッチ交換(1箇所):5,500円~ + 部品代
- 安全ブレーカー交換:8,800円~ + 部品代
- 漏電ブレーカー交換:13,200円~ + 部品代
- 分電盤の全交換:55,000円~ + 部品代
最も重要なのは、作業を始める前に必ず現場の状況を確認してもらい、詳細な見積もりを提示してくれる誠実な業者を選ぶことです。見積もり内容に納得してから契約するようにしましょう。
火災保険が適用できるケースも
万が一の際に心強いのが、ご加入中の「火災保険」です。契約内容によっては、電気トラブルの修理費用が保険でカバーできる可能性があります。ぜひ一度、ご自身の保険証券を確認してみてください。
チェックすべきは、電気的・機械的な事故を補償する特約や、不測かつ突発的な事故(破損・汚損)を補償する特約などの項目です。
ただし、経年劣化による故障は一般的に補償対象外となります。※特約の正式名称・補償範囲は保険会社・商品によって異なりますので、必ずご自身の契約内容をご確認ください。
【総括】漏電とショートの違いを理解し対策
本記事では、電気トラブルの中でも特によく耳にする「漏電」と「ショート」について、そのメカニズムの違いから危険性の種類、そしてトラブル発生時の正しい対処法まで、プロの目線で徹底解説してきました。
似ているようで全く異なるこの2つの現象を正しく理解しておくことは、あなたと大切なご家族、そして財産を守るための第一歩です。
この記事の重要ポイントまとめ
- 現象とリスクの違い
「漏電」は電気が道から漏れ出す現象で、最大の危険は感電です。「ショート」は電気が近道して爆走する現象で、最大の危険は火災です。 - 原因の違い
漏電は主に絶縁体の経年劣化や湿気が原因でじわじわ進行します。ショートは配線の損傷や異物混入により一瞬で発生します。 - 初動対応の鉄則
電気が消えたら、まずは分電盤を確認しましょう。どのブレーカー(漏電・安全・契約)が落ちているかで、原因を冷静に見極めることができます。 - 危険な前兆サイン
「家電がビリビリする」「焦げ臭い」「異音がする」といったサインは、事故発生のカウントダウンです。決して放置せず、直ちに使用を中止してください。 - やってはいけないこと
原因調査は「プラグを抜く」ところまで。コンセントの交換や配線の修理は、電気工事士法により電気工事士の資格を持つ者が行う必要があると定められています。無資格でのDIYは絶対にやめましょう。
横浜・川崎・東京都南部エリアで業者をお探しの方へ
電気は目に見えないエネルギーだからこそ、トラブルが起きるとパニックになりがちです。
しかし、「正しく恐れ、正しく対処する」知識があれば、被害を最小限に食い止められます。
もし、ご自宅の電気設備に少しでも不安を感じたり、原因のわからないブレーカー落ちが続いたりする場合は、ご自身で無理に解決しようとせず、私たちプロの電気工事士に頼ってください。
私たちは、電気のプロフェッショナルとして、正確な診断と確実な工事で、お客様の安全で快適な暮らしを全力でサポートいたします。
「何かおかしいな?」と思ったら、いつでもお気軽にご相談ください。



