防犯カメラのピーピー音!原因と対策完全ガイド

- 1. 防犯カメラからピーピー音がする原因
- 1.1. なぜ警告音やビープ音は鳴り響くのか
- 1.2. 「そもそもアラームとは何ですか?」その役割
- 1.3. うるさい音と点滅する赤いランプの意味は
- 1.3.1. 赤いランプが示す主な異常
- 1.4. ピーピー音とモニターが映らない故障原因
- 1.5. 屋外・家庭用カメラの設置・配線・設定
- 2. 防犯カメラのピーピー音を止める具体的対策
- 2.1. まずは再起動を試すなどの基本的な対策
- 2.2. Delcatecなど機種別の対処法
- 2.2.1. 一般的なブザー音の停止手順
- 2.3. どうしても直らない時の専門業者の選び方
- 2.4. 対処前に必ず確認すべき注意点とは
- 2.5. まとめ:防犯カメラのピーピー音解決策
深夜や早朝、突然鳴り響く防犯カメラからのピーピー音。この静寂を破る警告音やビープ音は、一体なんの音なのかと不安になりますよね。
音がうるさいだけでなく、同時にモニターが映らないといった症状が重なると、故障が原因ではないかと心配になる方も多いでしょう。
屋外に設置した家庭用モデルが反応しているのか、特定の機種に問題があるのか、なぜ音が発生するのか分からず、ただ再起動を繰り返しているだけでは根本的な対策にはなりません。
この記事では、防犯カメラから異音がする根本的な原因の特定方法から、点滅する赤いランプの意味、そして「アラームとは何ですか?」という基本的な疑問まで、専門的な知識を分かりやすく解説します。
ご自身でできる設置や配線の設定見直しから、手に負えない場合に頼るべき業者の選び方、そして対処する上での重要な注意点まで、失敗や後悔をしないための情報を網羅的にお届けします。
記事のポイント
- ピーピー音の主な原因(正常系・異常系)がわかる
- 自分でできる基本的なチェック方法と対策がわかる
- 警告音を放置するリスクとログ確認の重要性がわかる
- 手に負えない場合の専門業者の選び方と費用目安がわかる
防犯カメラからピーピー音がする原因
- なぜ警告音やビープ音は鳴り響くのか
- そもそもアラームとは何ですか?その役割
- うるさい音と点滅する赤いランプの意味は
- ピーピー音とモニターが映らない故障原因
- 屋外・家庭用カメラの設置・配線・設定
なぜ警告音やビープ音は鳴り響くのか
防犯カメラから発せられる警告音やビープ音は、単なる不快な騒音ではなく、システムがユーザーに何かを伝えようとしている重要なサインです。
これらの音が発生する理由は、大きく分けて二つのカテゴリーに分類できます。
一つ目は、あらかじめ設定された機能が正常に作動したことを知らせる「正常系アラーム」です。
例えば、カメラの撮影範囲内で動きを検知した(動体検知)、あるいは特定のセンサーが反応した場合に音が鳴る設定がこれにあたります。
これはシステムが意図通りに機能している証拠ですが、設定が過敏すぎると、木の葉の揺れや通行する車、動物などにも反応し、頻繁に音が鳴ってしまうことがあります。
二つ目は、システム自体に何らかの障害が発生していることを示す「異常系アラーム」です。
こちらが特に注意すべき警告で、映像を記録するハードディスク(HDD)の故障や容量不足、ネットワーク接続の切断、カメラからの映像信号が途絶えるなど、セキュリティの根幹に関わる問題を示唆しています。
このアラームを無視することは、防犯カメラが本来の役割を果たしていない状態を放置することになり、非常に危険です。

「そもそもアラームとは何ですか?」その役割
防犯カメラにおけるアラーム、つまり警告音の最も大切な役割は、システムの「状態変化」をユーザーに即座に通知することにあります。
これは、ただの迷惑な音ではなく、セキュリティ体制を維持するための重要なコミュニケーション手段と考えるべきです。
もし警告音がなければ、利用者はシステムの異常に気づくことができません。例えば、録画用のハードディスクが故障していても、普段モニターを注視する習慣がなければ、その事実に気づくことは困難でしょう。
そして、万が一侵入やトラブルが発生した際に、いざ映像を確認しようとしても、何も記録されていなかったという最悪の事態を招きかねません。
これは、防犯カメラを設置していない状態よりも、「安全だと誤認している」分、さらにリスクが高い状態と言えます。
また、動体検知などの機能と連動させたアラームは、不審者に対する威嚇効果も期待できます。
音が鳴ることで、侵入を試みようとする人物に「見られている」「記録されている」と意識させ、犯行を未然に防ぐ抑止力として機能することもあります。
このように、アラームはシステムの健全性を保ち、かつセキュリティレベルを高めるための重要な役割を担っているのです。

うるさい音と点滅する赤いランプの意味は
「ピーピー」といううるさい警告音と同時に、レコーダー本体のランプが赤く点滅している場合、それはシステムが発する極めて重要な警告信号である可能性が高いです。
多くの場合、この組み合わせは映像を記録するための記憶装置、つまりハードディスク(HDD)やSDカードに何らかの異常が発生していることを示しています。
赤いランプが示す主な異常
- HDD/SDカードの未検出・故障
- レコーダーがHDDやSDカードを認識できない状態です。「No Disk」や「HDD Error」と表示されることもあります。
- HDDは24時間365日稼働し続ける消耗品であり、監視用モデルでも概ね3〜4年(約30,000時間)が交換目安。
- 環境が良ければ5年以上使える例もありますが、3年を目安に点検・交換すると安全です。
- HDDは24時間365日稼働し続ける消耗品であり、監視用モデルでも概ね3〜4年(約30,000時間)が交換目安。
- HDD/SDカードの容量不足
- 記録領域がいっぱいになり、新しい映像を上書き録画できない状態です。「Disk no space」といった表示が出ることがあります。
- ビデオ入出力規格の不一致
- 古いカメラなど、レコーダーが対応していない映像規格の機器を接続した際に発生することがあります。
- 多くのDVR/NVRは「Video Loss」や「Video Format Mismatch」を検出するとブザーが鳴る設定になっています。アナログ(AHD/HD-TVI/HD-CVI)と旧CVBSが混在する場合は特に注意が必要です。
これらの警告音や赤いランプを無視し、音だけを消してしまうと、映像が全く記録されていないことに気づかないまま過ごすことになります。
うるさいと感じても、まずはランプの色とシステムログを確認し、何が原因で警告が発せられているのかを正確に把握することが、セキュリティを維持する上で不可欠です。

ピーピー音とモニターが映らない故障原因
警告音と共にモニターに映像が映らなくなる症状は、利用者にとって最も分かりやすく、そして深刻なトラブルの一つです。
この状態が発生した場合、単一の故障ではなく、複数の要因が複雑に絡み合っている可能性も考えられます。
まず考えられるのは、映像を記録・管理するレコーダー(DVR/NVR)本体や、内蔵されているハードディスク(HDD)の物理的な故障です。
特にHDDは消耗品であり、故障するとシステムの起動自体が不安定になり、映像出力が停止することがあります。この場合、「カッコン、カッコン」といった物理的な異音が同時に聞こえることも少なくありません。
次に、ケーブルの接続不良や断線が原因であるケースも非常に多いです。防犯カメラとレコーダー、レコーダーとモニターを繋ぐ各ケーブルが、しっかりと奥まで差し込まれているかを確認する必要があります。
特にモニター接続に使われるHDMIケーブルは抜け止めがない製品が多く、何かの拍子に抜けかかっていることがあります。
また、ケーブルを家具で踏みつけているなど、物理的な負荷がかかることで内部が断線している可能性も否定できません。
さらに、カメラ本体の故障や、カメラへの電力供給が停止している場合も映像は映りません。ACアダプターの故障や、LANケーブル経由で電力を送るPoE機能に問題が発生していることも考えられます。
このように、原因は多岐にわたるため、一つずつ丁寧に原因を切り分けていくアプローチが求められます。

屋外・家庭用カメラの設置・配線・設定
屋外に設置された家庭用防犯カメラから警告音が鳴る場合、その原因は設置環境や設定に起因していることが少なくありません。屋内とは異なる過酷な環境に晒されるため、特有の注意点が存在します。
最も一般的な原因は、動体検知機能の過剰反応です。屋外では、風で木の枝が揺れたり、洗濯物がはためいたり、あるいは猫や鳥が横切ったりするだけでセンサーが反応してしまうことがあります。
検知する範囲や感度の設定が適切でないと、これら全てを「異常」として捉え、頻繁に警告音を鳴らしてしまいます。
これは故障ではなく設定の問題であり、管理画面から検知エリアを限定したり、感度を下げたりすることで改善できます。
次に、設置場所と防水性能の問題が挙げられます。防犯カメラには「IP等級」という防塵・防水性能を示す規格があり、屋外設置には高い等級が求められます。
しかし、軒下への設置を想定したモデルを雨が直接当たる場所に設置するなど、製品の仕様に合わない使い方をすると、内部に浸水して故障やショートを引き起こし、警告音の原因となることがあります。
配線の劣化も無視できない要因です。屋外の配線は、紫外線や風雨に常に晒されるため、時間と共に被覆が劣化し、断線や接触不良を起こしやすくなります。
配線の状態を定期的に目視で確認し、ひび割れなどが見られる場合は早めに交換することが、トラブルを未然に防ぐ鍵となります。

防犯カメラのピーピー音を止める具体的対策
- まずは再起動を試すなどの基本的な対策
- Delcatecなど機種別の対処法
- どうしても直らない時の専門業者の選び方
- 対処前に必ず確認すべき注意点とは
- まとめ:防犯カメラのピーピー音解決策
まずは再起動を試すなどの基本的な対策
警告音や映像トラブルが発生した際、専門業者に連絡する前に、ご自身で試せるいくつかの基本的な対策があります。一時的なソフトウェアの不具合であれば、これらの簡単な手順で解決することも少なくありません。
最初に試すべきは、システムの再起動です。精密機器であるレコーダーは、長時間稼働することで内部に不要なキャッシュが溜まり、動作が不安定になることがあります。
この場合、再起動によってシステムがリフレッシュされ、問題が解消される可能性があります。ただし、いきなり電源ケーブルを抜くのは避けるべきです。
HDDが作動中に突然電源が切れると、故障のリスクが高まります。必ずメニュー画面から「シャットダウン」や「電源オフ」といった正規の手順で電源を切り、数分待ってから再度電源を入れてください。
次に、全てのケーブル接続を再確認します。レコーダーの電源ケーブル、カメラと繋がる映像・LANケーブル、ルーターとのLANケーブル、モニターとのHDMIケーブルなどが、緩んだり抜けかかったりしていないか、一度抜いてから奥までしっかりと差し直してみてください。
SDカード録画タイプのカメラや一部のレコーダーでは、SDカードの接触不良やエラーが原因で警告音が鳴ることがあります。
この場合も、一度電源を落としてからSDカードを抜き、再度挿入することで正常に認識されることがあります。これらの基本的なチェックを行っても改善しない場合に、次のステップへ進むのが効率的な対処法と言えます。

Delcatecなど機種別の対処法
防犯カメラの警告音を止めるための設定方法は、お使いのメーカーやDelcatecといった特定の機種によってメニューの名称や操作手順が異なります。
しかし、基本的な考え方は共通しており、多くは管理画面内の「アラーム」や「イベント」といった項目から設定を変更できます。
一般的なブザー音の停止手順
- 管理画面へのログイン
レコーダーに接続されたモニターとマウス、または同じネットワーク内のパソコンからWebブラウザを使って、レコーダーの管理画面にログインします。 - 設定メニューの特定
メインメニューの中から「設定」「イベント」「アラーム」「異常」といった項目を探します。 - 原因に応じた設定変更
- 動体検知などが原因の場合
「イベント」や「ビデオ検出」といった項目に進み、「動体検知」の設定画面を開きます。その中にある「ブザー」や「音声警告」といったアクションのチェックを外します。 - HDDエラーなどが原因の場合
「異常」や「例外」といった項目に進み、「HDDエラー」や「ディスク異常」の設定画面を開き、同様にブザーのアクションを無効にします。
- 動体検知などが原因の場合
一部の機種では、監視画面の端に表示されるベルのマークをクリックするだけで、一時的に音を消すことが可能です。
ただし、これはあくまで一時的な消音であり、根本的な解決にはなりません。
取扱説明書やメーカーの公式サイトでご自身の機種の操作方法を確認することが確実ですが、基本的な流れは「原因となっているイベントのアクション設定からブザーを無効にする」という点にあることを覚えておくと、応用が効きます。

どうしても直らない時の専門業者の選び方
基本的な対策を試しても警告音が止まらない、あるいはHDDの物理的な故障が疑われるなど、ご自身での対処が難しい場合は、専門の業者に修理を依頼することになります。
しかし、業者選びを間違えると、高額な費用を請求されたり、ずさんな対応をされたりするリスクもあります。後悔しないために、信頼できる業者を見極めるポイントを知っておくことが大切です。
まず、複数の業者から見積もりを取る「相見積もり」を必ず行いましょう。これにより、修理費用の相場を把握でき、不当に高額な請求を避けられます。
見積書の内訳が「工事一式」のように大雑把ではなく、部品代、技術料、出張費など、項目ごとに細かく記載されているかを確認してください。
また、問い合わせ時の対応の速さや丁寧さも、その企業の姿勢を反映します。修理後の保証期間やアフターサービスについて明確な説明があるかも確認しましょう。
修理項目 | 費用の目安(税込) | 備考 |
---|---|---|
基本料金・点検費 | ¥3,300 ~ ¥11,000 | 現地調査や簡単な調整にかかる費用 |
HDD交換 (1TB~2TB) | ¥12,980 ~ ¥25,300 | 部品代と工賃。HDDの市場価格により変動 |
HDD交換 (4TB以上) | ¥19,250 ~ ¥30,800 | 部品代と工賃。HDDの市場価格により変動 |
冷却ファン交換 | ¥5,000 ~ ¥10,000 | 部品代は安価だが、分解作業の工賃がかかる |
レコーダー基盤修理 | ¥22,000 ~ | 高額になるため、買い替えも視野に入れるべき |

対処前に必ず確認すべき注意点とは
防犯カメラから鳴るピーピー音を止めようとする際、対処の前に必ず確認すべき、そして最も重要な注意点があります。それは、「安易に音だけを消して、根本原因を放置しない」ということです。
警告音は、システムに発生している問題を利用者に知らせるための重要なサインです。多くの利用者は、不快な音をすぐに止めたいと考え、設定メニューからブザー機能を無効にしてしまいます。
音が消えたことで問題が解決したと錯覚しがちですが、もしその原因が「HDDの故障」や「カメラからの映像信号喪失」であった場合、音は消えても録画は停止したままという、極めて危険な状態が続きます。
この「偽りの安心感」こそが、セキュリティにおける最大の脆弱性となり得ます。警告音を止める前に、必ずレコーダーの管理画面にアクセスし、「ログ」や「イベント履歴」を確認してください。
システムログには、いつ、どのような理由でアラームが作動したかが正確に記録されています。ログに「HDD Error」や「Video Loss」といった記録が残っていれば、それが警告音の直接的な原因です。
原因を特定せずに音だけを消す行為は、火災報知器の音をうるさいからと止めて、火元を確認しないのと同じです。
まずはログを確認して原因を突き止め、その問題を解決した上で、必要であれば警告音の設定を見直す、という手順を必ず守るようにしてください。

まとめ:防犯カメラのピーピー音解決策
本記事で解説した「防犯カメラのピーピー音」に関する原因と対策の要点を以下にまとめます。トラブル解決のためのチェックリストとしてご活用ください。
- 警告音は「正常系アラーム」と「異常系アラーム」の2種類に大別される
- 正常系は動体検知など設定された機能が作動した際の音
- 異常系はHDD故障やネットワーク切断などシステムの障害を示す音
- 警告音はシステムの異常を知らせる重要なサインであり無視は危険
- 音と同時に赤いランプが点滅している場合はHDD異常の可能性が高い
- HDDは消耗品であり寿命は一般的に1年から4年程度
- モニターが映らない原因はレコーダー、ケーブル、カメラ本体など多岐にわたる
- 屋外用カメラは木の揺れなどで動体検知が過敏に反応することがある
- 最初に試すべきは正しい手順でのシステムの再起動
- 全てのケーブルがしっかり接続されているか再確認する
- 音を止めるには管理画面のイベント設定からブザーを無効にする
- メーカーや機種によってメニューの名称や階層は異なる
- 自己解決できない場合は複数の専門業者から相見積もりを取る
- 業者の選定では「防犯設備士」の資格や施工実績を確認する
- 最も重要な注意点は安易に音だけを消して根本原因を放置しないこと
- 警告音を消す前に必ずシステムログを確認し原因を特定する