電気温水器はどこで買う?後悔しないための完全購入ガイド

電気温水器はどこで買うべきか、お悩みではありませんか?
給湯器の買い替えや交換を考えた時、価格や値段、工事費込みの総額はもちろん、どこで買うのが安いのか気になりますよね。
エディオン、ケーズデンキ、ヤマダ電機といった家電量販店、そして、なぜネット販売が安いのかが気になるアマゾンや楽天などの選択肢もあります。
また、省エネ性能の高いエコキュートとどっちがいいのか、パナソニックや三菱などメーカー選びも重要です。マンションや戸建てなど住まいの状況によって、どこで頼めばいいのかも変わってきます。
さらに、買い替えや交換で使える補助金制度や、最適な時期とタイミングも見逃せません。
信頼できる交換業者ランキングも参考にしながら、ご家庭に最適な一台を見つけるための情報をこの記事で詳しく解説します。
記事のポイント
- 各購入先(専門業者・家電量販店・ネット)のメリットとデメリット
- 信頼できる交換業者の具体的な見極め方
- 価格を抑えるための補助金活用法と最適な買い替え時期
- ご家庭の状況に合わせた最適な製品の選び方
- 1. 電気温水器はどこで買う?購入先の候補を徹底比較
- 1.1. 交換業者ランキングで見る依頼先の選び方
- 1.1.1. ランキングを有効活用するためのチェックポイント
- 1.1.1.1. ランキングの評価基準の透明性
- 1.1.1.2. 施工実績の具体性と豊富さ
- 1.2. エディオン・ケーズデンキ・ヤマダ電機の違い
- 1.2.1. 【重要】家電量販店に共通する最大の注意点
- 1.3. なぜネット販売が安い?アマゾンや楽天の価格
- 1.3.1.1. 徹底した固定費の削減(店舗運営コスト)
- 1.3.1.2. スケールメリットを活かした大量仕入れ
- 1.3.1. ネット通販での購入における最大の注意点
- 1.4. 結局どこで買うのが安いのかを解説
- 1.4.1. トータルコストと安心感で選ぶなら「給湯器専門業者」が最有力
- 1.5. 給湯器の価格(値段)、工事費込みの総額は?
- 1.5.1. メーカー公表価格の例:370Lクラス
- 1.6. 実売総額の目安(本体+標準工事)
- 1.6.1. 標準工事費の目安
- 1.6.2. 追加工事費が発生する主なケース
- 2. 失敗しない!電気温水器をどこで買うかの判断基準
- 2.1. 買い替え・交換で使える補助金とは?
- 2.1.1. 【2025年公式情報】給湯省エネ事業の重要ポイント
- 2.1.1.1. ⒈対象製品
- 2.1.1.2. ⒉補助金額の目安
- 2.1.1.3. ⒊申請方法
- 2.1.1.4. ⒋【最重要】予算と期間
- 2.2. 買い替えに最適な時期とタイミング
- 2.2.1. 1. 寿命のサインを見逃さない「計画的な買い替え」
- 2.2.2. 見逃してはいけない電気温水器の寿命サイン
- 2.2.3. 2. 業者の繁忙期を避ける「戦略的なタイミング」
- 2.3. マンションか戸建てかでどこで頼めばいい?
- 2.3.1. マンションの場合の注意点と依頼先の選び方
- 2.3.2. マンションでの交換で必ず確認すべきこと
- 2.3.2.1. 設置スペースと本体サイズ
- 2.3.2.2. 搬入経路の確保
- 2.3.2.3. 管理規約の確認
- 2.3.2.4. エコキュートへの交換は困難なケースが多い
- 2.3.3. 戸建ての場合の注意点と依頼先の選び方
- 2.4. パナソニックと三菱の製品比較
- 2.4.1. 省エネと先進機能の「パナソニック(Panasonic)」
- 2.4.1.1. パナソニック製品の主な特徴
- 2.4.2. 快適性と清潔機能の「三菱電機(Mitsubishi Electric)」
- 2.4.2.1. 三菱電機製品の主な特徴
- 2.5. 電気温水器とエコキュートはどっちがいい?
- 2.5.1. 仕組みとコストの徹底比較
- 2.5.2. 【結論】長期的な経済性で選ぶなら「エコキュート」一択
- 2.6. 結論!電気温水器はどこで買うのがベストか
電気温水器はどこで買う?購入先の候補を徹底比較
- 交換業者ランキングで見る依頼先の選び方
- エディオン、ケーズデンキ、ヤマダ電機の違い
- なぜネット販売が安い?アマゾン、楽天の価格
- 結局どこで買うのが安いのかを解説
- 給湯器の価格や値段、工事費込みの総額は?
交換業者ランキングで見る依頼先の選び方
電気温水器の購入において、多くの方が本体価格に目を向けがちですが、実はそれ以上に重要なのが「どこに工事を依頼するか」という点です。
どんなに高性能な最新機種を選んでも、設置工事の品質が低ければ、その性能は十分に発揮されません。最悪の場合、水漏れや早期故障といった深刻なトラブルを引き起こす可能性すらあります。
そこで、信頼できる業者を見つけるための有効な手段となるのが、インターネット上で公開されている交換業者ランキングです。
これらのランキングは、単に価格の安さだけで順位付けしているわけではありません。
年間の施工実績、保証制度の手厚さ、問い合わせへの対応速度、そして実際に利用したユーザーからのリアルな口コミなど、多角的な視点から業者を総合的に評価しています。
そのため、あなたの業者選びにおける羅針盤のような役割を果たしてくれます。
ランキングを有効活用するためのチェックポイント
ただ漠然とランキングを眺めるだけでは、最適な業者は見つかりません。ランキング情報を最大限に活用するためには、以下の具体的なポイントを意識してチェックすることが極めて重要です。
ランキングの評価基準の透明性
まず、そのランキングがどのような基準で業者を評価しているかを確認しましょう。「価格満足度」「工事品質」「保証内容」「顧客対応」など、具体的な評価項目が明示されているランキングは信頼性が高いと言えます。
逆に、評価基準が曖昧なランキングは、広告収入目的の偏った情報である可能性も否定できません。
施工実績の具体性と豊富さ
「年間施工実績〇〇件」といった数字も大切ですが、それ以上に具体的な施工事例が写真付きで豊富に掲載されているかを確認してください。
様々な設置環境(狭小地、特殊な配管など)での事例が多ければ多いほど、その業者が高い技術力と豊富なノウハウを蓄積している証拠です。
ランキングで常に上位に位置する優良な業者の多くは、「メーカーからの直接大量仕入れ」と「自社専属の有資格者による責任施工」という2つの強みを兼ね備えています。
これにより、中間マージンを排除した競争力のある価格と、下請け業者に丸投げしない安定した工事品質を両立させているのです。
価格と安心感、この両方を高いレベルで求めるのであれば、給湯器を専門に扱う交換業者こそが、最も賢明な選択肢となるでしょう。

エディオン・ケーズデンキ・ヤマダ電機の違い
私たちにとって最も身近な購入先の一つが、エディオン、ケーズデンキ、ヤマダ電機に代表される大手家電量販店です。
全国各地に店舗を構え、気軽に立ち寄れるのが魅力です。
これらの店舗で購入する最大のメリットは、実際に商品を自分の目で見て、触れて確認できる安心感と、各社独自のポイント還元や割引サービスを受けられる点にあります。
しかし、一見同じように見える家電量販店でも、各社の経営方針によってサービス内容や得意分野には明確な違いが存在します。それぞれの特徴を理解し、ご自身のニーズに合った店舗を選ぶことが大切です。
店舗名 | 特徴・強み | 具体的なメリット | 考慮すべき注意点 |
---|---|---|---|
エディオン | 「家電と暮らしのエディオン」を掲げ、リフォーム事業(エディオンリフォーム)に非常に力を入れています。家電製品の延長保証だけでなく、住宅設備全体をカバーする長期保証サービスが充実しています。 | ・「あんしん保証」など、購入後の保証制度が手厚い ・キッチンやバスルームのリフォームと合わせて、給湯器の交換もワンストップで相談できる | ・専門店と比較した場合、本体価格や工事費はやや割高になる傾向がある ・工事は提携する下請け業者が担当するため、施工品質が業者によって変動する可能性がある |
ケーズデンキ | 「新製品が安い」をモットーに、複雑なポイント制度ではなく「その場で現金値引き」を徹底しているのが最大の特徴です。「あんしんパスポート」を提示することで、表示価格からさらに割引を受けられる場合があります。 | ・ポイントの有効期限などを気にする必要がない ・交渉次第では、柔軟な価格対応が期待できる | ・取り扱いメーカーや在庫機種が他の量販店より限定的な場合がある ・必ずしも給湯器に詳しい専門スタッフが常駐しているとは限らない |
ヤマダ電機 | 業界最大手として、高いポイント還元率を誇ります。「LABI」や「テックランド」など多様な店舗形態を展開し、リフォームやスマートハウスといった住宅関連サービスにも積極的です。 | ・購入金額に応じて多くのポイントが貯まり、他の買い物に利用できる ・他の家電製品とまとめ買いすることで、トータルでの割引が期待できる | ・ポイント還元を考慮しない場合、現金支払額は高くなることがある ・工事費や保証内容は契約前によく確認しないと、想定外の費用が発生するリスクがある |
【重要】家電量販店に共通する最大の注意点
どの家電量販店を選ぶ場合でも、絶対に理解しておくべき共通の注意点があります。それは、実際に設置工事を行うのは、家電量販店の社員ではなく、契約している外部の下請け業者であるという事実です。
これは、施工品質がその時々に手配される業者の技術力に完全に依存することを意味します。
また、量販店と下請け業者の間に中間マージンが発生するため、専門業者に直接依頼する場合と比較して、工事費を含めた総額が割高になることは避けられません。
万が一、工事後に不具合が発生した場合、連絡窓口が量販店になるのか、それとも施工業者になるのかが曖昧になり、迅速な対応が受けられないというリスクも考慮しておく必要があります。

なぜネット販売が安い?アマゾンや楽天の価格
アマゾンや楽天といった大手ECモールや、給湯器専門のネットショップを覗くと、家電量販店や地域の工務店では見られないような、非常に魅力的な価格で電気温水器が販売されています。
「なぜネット販売はこれほどまでに安いのか?」その背景には、実店舗を持たないビジネスモデルならではの明確な理由が存在します。
ネット販売の安さを支える主な要因は、以下の2つの経営努力に集約されます。
徹底した固定費の削減(店舗運営コスト)
ネット通販事業者は、商品を展示・販売するための物理的な店舗を持つ必要がありません。
これにより、ビジネスを運営する上で大きな負担となる地代家賃、店舗スタッフの人件費、水道光熱費といった膨大な固定費を根本から削減できます。
この削減できたコストを直接商品価格に反映させることができるため、顧客に対して圧倒的に安い価格を提示することが可能になるのです。
スケールメリットを活かした大量仕入れ
日本全国、あるいは世界中を市場とするネット販売業者は、一度の取引でメーカーから仕入れる商品の量が、個別の店舗とは比較になりません。
いわゆる「スケールメリット」を活かして大量に仕入れることで、一台あたりの仕入れ単価を劇的に下げることができます。これもまた、最終的な販売価格の安さに直結する大きな要因です。
ネット通販での購入における最大の注意点
ネット通販の安さは非常に魅力的ですが、その裏には大きな注意点が潜んでいます。それは、表示されている価格が「商品本体のみ」の価格であり、「設置工事は含まれていない」ケースがに多いという点です。
本体を格安で購入できたとしても、設置してくれる信頼できる業者を自分で探し、別途契約しなければなりません。
業者によっては、他店で購入した商品(施主支給品)の設置を断るケースや、割高な工事費を請求するケースもあるため、結果的に総額が高くついてしまうリスクがあります。
最近では「工事費込み」を謳うネットショップも増えてきましたが、その場合でも注意が必要です。表示されている「標準工事費」に含まれる作業範囲は業者によって様々です。
自宅の設置状況(配管の劣化、基礎の状態など)によっては、工事当日になってから高額な追加費用を請求されるというトラブルも少なくありません。
「顔が見えない」オンラインでの取引だからこそ、契約前に以下の点を入念に確認することが、失敗を避けるための絶対条件となります。
ネット購入の注意点
- 見積もりに含まれる標準工事の具体的な内容
- 追加費用が発生する可能性のあるケースとその料金
- 製品保証と、工事部分に対する「工事保証」の有無と期間
- 万が一のトラブル発生時の連絡先と対応フロー

結局どこで買うのが安いのかを解説
ここまで様々な購入先の選択肢を見てきましたが、結局のところ、「電気温水器はどこで買うのが一番安いのか?」という核心的な問いに対する答えは、非常にシンプルです。
それは、「本体価格だけでなく、工事費、長期保証、そして将来の安心まで含めた総額(トータルコスト)で比較することが絶対的に重要」ということになります。
目先の本体価格だけを追い求めれば、答えは「ネット通販(本体のみ)」になるかもしれません。
しかし、これは非常にリスクの高い選択です。もし質の低い工事業者を選んでしまい、数年後に水漏れなどのトラブルが発生すれば、その修理費用で安く買った意味がなくなってしまいます。
保証が不十分で、修理のたびに高額な出張費や技術料を支払うことになれば、本末転倒です。
トータルコストと安心感で選ぶなら「給湯器専門業者」が最有力
価格、工事品質、そして購入後の長期的な安心感。
これら全てのバランス、すなわちコストパフォーマンスを総合的に判断した場合、給湯器専門の交換業者に依頼することが最も賢明な選択となるケースが多いです。
優れた専門業者は、ネット通販業者のようにメーカーからの大量仕入れによって本体価格を抑えつつ、その最大の強みである「自社の専門技術者による高品質な施工」を提供します。
下請けを介さないことで中間マージンをカットし、工事の隅々まで責任を持つことができます。
さらに、製品保証とは別に、工事の不具合に対して「10年間の長期工事保証」といった独自の保証制度を設けている業者も多く、これが購入後の大きな安心感に繋がります。
ことわざにもあるように、まさに「安物買いの銭失い」を避けることが、高価で長期間使用する住宅設備選びの鉄則です。
表面的な価格の安さに惑わされることなく、10年、15年と毎日安心して使い続けられるかという長期的な視点を持って、購入先を慎重に選ぶことを強くお勧めします。
横浜・川崎・東京都南部エリアで業者をお探しの方へ
ちなみに、この記事を執筆している私たち「横浜電気工事レスキュー」も、長年にわたり給湯器の交換工事に携わってきた電気工事業者です。
資格を持つ経験豊富なスタッフが、現地調査から施工、アフターフォローまで責任を持って対応いたします。
横浜・川崎エリアや東京都内で交換業者をお探しでしたら、お見積もりは無料ですので、ぜひお気軽にご相談ください。

給湯器の価格(値段)、工事費込みの総額は?
給湯機器の価格は、メーカー公表価格と、 店頭やネットでの実売価格が大きく異なります。本記事では 「メーカー公表価格(機器単体)」と「実売総額(本体+標準工事)」を分けて表記します。
メーカー公表価格の例:370Lクラス
本体価格は、お湯を貯めるタンクの容量と、搭載されている機能によって大きく変動します。
特に、自動でお湯はりや保温、追い焚きまで行う「フルオートタイプ」は、お湯はりだけを行う「給湯専用タイプ」に比べて高価になります。
メーカー/型番 | 区分 | 容量 | MSRP | 出典 |
---|---|---|---|---|
三菱電機 SRG-375G | 電気温水器(給湯専用) | 370L | 442,000円(税別) | (参考:製品ページ) |
三菱電機 SRT-J37WD5 | 電気温水器(追いだきフルオート) | 370L | 787,000円(税別) | (参考:製品ページ) |
コロナ UWH-37X1N2U | 電気温水器(給湯専用・高圧力) | 370L | 592,900円(税込) | (参考:製品ページ) |
コロナ CHP-37AY5 | エコキュート(フルオート) | 370L | 1,018,600円(税込) | (参考:製品一覧) |
実売総額の目安(本体+標準工事)
区分 | 条件の例 | 総額の目安(税込) | 根拠の一例 |
---|---|---|---|
電気温水器 370L | 既存→同等機の取替(標準工事) | 約28万〜42万円 | 本体の実売例: 約20.8万円/ 約29.6万円 + 標準工事費の例: 121,000〜132,000円 |
エコキュート 370L | 標準工事・撤去処分込みのコミコミ実例 | 約35万〜55万円 | 例:392,000円(コミコミ)/ 366,000円(コミコミ)/ 工事費・撤去込み明記 |
上記の価格はあくまで「目安」です。
半導体不足や原材料費の高騰などの社会情勢により、製品本体の価格や工事費は常に変動する可能性があります。
後悔しないためには、必ず複数の専門業者から「相見積もり」を取得して、ご自宅の状況に合った正確な費用を確認することが非常に重要です。
標準工事費の目安
現在お使いの電気温水器から新しい電気温水器へ交換する場合、標準的な工事費の相場は80,000円~100,000円程度です。この「標準工事」には、通常、以下の作業内容が含まれています。
標準工事費に含まれる作業内容
- 既存の古い電気温水器の撤去および適切な処分
- 新しい電気温水器の搬入および指定場所への設置
- 既存の給水・給湯配管との接続作業
- 既存の電気配線との接続作業
- 台所と浴室へのリモコン設置(配線含む)
- 試運転および操作方法のご説明
追加工事費が発生する主なケース
「標準工事」の範囲を超える作業が必要な場合、別途追加の費用が発生します。特に、ガス給湯器など異なる熱源の給湯器から電気温水器に初めて交換する場合は、追加工事が必須となるケースがほとんどです。
- 熱源の変更
- ガス給湯器からの交換の場合、電力会社への契約変更申請や、200Vの専用電源配線工事などが必要になります。
- 基礎工事
- 設置場所の地面がコンクリートなどで固められていない場合、機器の重さに耐えるためのコンクリート基礎を新たに作る必要があります。
- 配管工事
- 既存の配管が劣化している場合や、設置場所の変更に伴い配管を延長・交換する必要がある場合。
- 特殊な搬入
- 機器の搬入経路が狭い、あるいは障害物があるなどの理由で、クレーン車やユニック車といった重機が必要になる場合。
これらの追加費用の有無や金額は、現場の状況によって大きく異なります。
そのため、契約前には必ず専門の業者に現地調査を依頼し、作業内容の詳細と総額が明記された正式な見積書を取得することが、後々のトラブルを避けるために絶対に不可欠です。

失敗しない!電気温水器をどこで買うかの判断基準
- 買い替え・交換で使える補助金とは?
- 買い替えに最適な時期とタイミング
- マンションか戸建てかでどこで頼めばいい?
- パナソニックと三菱の製品比較
- 電気温水器とエコキュートはどっちがいい?
買い替え・交換で使える補助金とは?
電気温水器の買い替えは決して安い買い物ではありません。しかし、特定の条件を満たすことで、国や地方自治体が実施している補助金制度を利用でき、初期費用を大幅に軽減できる可能性があります。
特に、従来の電気温水器から、よりエネルギー効率の高い「エコキュート」へ交換する際には、手厚い支援が用意されています。
現在、最も代表的な国の制度が「給湯省エネ事業」です。これは、家庭におけるエネルギー消費の大きな割合を占める給湯分野の省エネ化を促進することを目的とした事業です。
対象となる非常に高い省エネ性能を持つエコキュートを導入すると、その性能レベルに応じて補助金が交付される仕組みになっています。
【2025年公式情報】給湯省エネ事業の重要ポイント
2025年度は「給湯省エネ2025事業」が実施中です。
2025年は、経済産業省による「給湯省エネ2025事業」が実施されています。これは、高い省エネ性能を持つ高効率給湯器の導入を支援する国の補助金制度です。
最新の予算執行状況や詳細は、必ず公式サイトで確認してください。(参考:給湯省エネ2025事業【公式】)
⒈対象製品
補助金の対象は、エコキュート(ヒートポンプ給湯機)、ハイブリッド給湯機、エネファーム(家庭用燃料電池)です。
いずれも、定められた性能基準を満たす必要があります。従来の電気ヒーターを用いる電気温水器は対象外です。
⒉補助金額の目安
補助額は、機器の種類と性能に応じて変動します。特にエコキュートの場合、基本額に加えて、より高い省エネ性能を満たすことで補助額が加算されます。
- ヒートポンプ給湯機(エコキュート)
- 基本額:6万円/台
- A要件(インターネット接続モデル):+4万円/台
- B要件(高効率モデル):+6万円/台
- 両方の要件(A+B)を満たす機種の場合:+7万/台
- 電気温水器の撤去加算
- 既存の電気温水器を撤去する場合:+4万円/台
⒊申請方法
補助金の申請は、購入者自身が行うのではなく、経済産業省に登録された「給湯省エネ事業者」が代行して行います。したがって、補助金を利用するには登録事業者から購入・設置してもらう必要があります。
⒋【最重要】予算と期間
この補助金は国の予算(総額580億円)に基づいており、申請額が予算上限に達し次第、予告なく受付が終了します。 過去の同様の事業でも、期限を待たずに早期終了した実績があります。
給湯器の交換を検討している方は、早めに情報を集め、迅速に事業者に相談・申請することをおすすめします。
さらに、国の制度とは別に、お住まいの都道府県や市区町村が独自の補助金・助成金制度を設けている場合があります。
これらの自治体の制度は、国の補助金と併用できるケースも多く、組み合わせることでさらなる負担軽減が可能です。
「(お住まいの自治体名) 給湯器 補助金」などのキーワードで、必ず自治体の公式ホームページなどを確認してみましょう。
補助金制度は少し複雑に感じるかもしれませんが、心配はいりません。
経験豊富な専門業者であれば、どの機種が補助金の対象になるか、どうすれば最大限に補助を受けられるかといったノウハウを熟知しています。
補助金の利用を前提に考えているなら、まずは制度に詳しい専門業者に相談することが、賢くお得に交換するための最も確実な一歩となりますよ。

買い替えに最適な時期とタイミング
「まだ壊れていないから大丈夫」と思っていても、ある日突然お湯が出なくなるのが給湯器の怖いところです。
電気温水器の買い替えを検討する際には、「いつ」交換するかが、費用面でも生活面でも非常に重要な要素となります。最適な時期とタイミングは、大きく分けて2つの観点から考えることができます。
1. 寿命のサインを見逃さない「計画的な買い替え」
電気温水器の平均的な寿命は、一般的に10年~15年とされています。もちろん使用状況や環境によって前後しますが、設置から10年を超えたあたりから、様々な部品の劣化が進行し始めます。
もしお使いの電気温水器に以下のような兆候が見られたら、それは寿命が近づいているサインかもしれません。完全に故障して日常生活に支障をきたす前に、計画的に買い替えることを強く推奨します。
見逃してはいけない電気温水器の寿命サイン
- お湯の温度が不安定
- 熱いお湯が出たかと思うと、急にぬるくなることが増えた。
- 沸き上げ時間の長期化
- 以前と比べて、お湯が沸くまでに明らかに時間がかかるようになった。
- エラー表示の頻発
- リモコンにエラーコードが頻繁に表示され、リセットが必要になる。
- 異音や異臭の発生
- 「ブーン」という運転音が異常に大きくなった、または焦げ臭い匂いがする。
- 本体や周辺からの水漏れ
- 貯湯タンクの下が常に濡れている、または
完全に故障してから業者に連絡すると、急な依頼となるため足元を見られ、高めの料金を提示される可能性があります。
また、希望する機種の在庫がなく、やむなく別の機種で妥協しなければならないことも。余裕を持った計画的な買い替えこそが、結果的に最も経済的で満足度の高い選択に繋がります。
2. 業者の繁忙期を避ける「戦略的なタイミング」
給湯器の交換依頼が最も集中するのは、気温が下がり、機器への負担が増える秋〜冬(10月~3月)です。
この時期は、故障による緊急の交換依頼が殺到するため、どの業者も繁忙期となります。その結果、以下のようなデメリットが生じやすくなります。
繁忙期のデメリット
- 工事の予約が取りにくく、交換まで数週間待たされることがある。
- 業者が多忙なため、価格交渉に応じてもらいにくい。
- 人気機種の在庫が品薄になりやすい。
一方で、比較的気候が安定している春から夏(4月~9月)は、給湯器交換の閑散期にあたります。
この時期は業者のスケジュールにも余裕があるため、こちらの都合に合わせて工事日を調整しやすく、じっくりと機種選定の相談に乗ってもらえます。
キャンペーン価格などが提示されることもあり、交渉もしやすいでしょう。また、前述の補助金制度の予算もまだ潤沢な時期であるため、計画的な買い替えを行うにはまさに最適なタイミングと言えます。

マンションか戸建てかでどこで頼めばいい?
お住まいの形態がマンションか戸建てかによって、電気温水器選びの制約や、依頼先を選ぶ際の注意点は大きく異なります。それぞれの特性を正しく理解し、ご自身の住環境に最適な選択をすることが重要です。
マンションの場合の注意点と依頼先の選び方
集合住宅であるマンションでは、電気温水器は玄関脇のパイプスペース(PS)やベランダなど、非常に限られたスペースに設置されているのが一般的です。
この物理的な制約が、機種選定における最大のポイントとなります。
マンションでの交換で必ず確認すべきこと
設置スペースと本体サイズ
新しい機種が既存のスペースに収まるか、本体の寸法(高さ・幅・奥行き)をミリ単位で確認する必要があります。
多くの場合、「マンション向けスリムタイプ」や「コンパクトタイプ」といった専用モデルを選ぶことになります。
搬入経路の確保
エレベーターや廊下、玄関ドアなどを問題なく通過できるか、搬入経路の確認も不可欠です。
管理規約の確認
交換工事を行う際には、事前にマンションの管理組合へ申請や届出が必要な場合があります。また、規約によっては工事可能な曜日や時間帯が定められていることも。必ず管理規約を確認しましょう。
エコキュートへの交換は困難なケースが多い
エコキュートの設置には、貯湯タンクに加えて室外機(ヒートポンプユニット)を置くスペースが必要です。
しかし、マンションのベランダなどではこのスペースを確保することが難しく、また規約で禁止されている場合も多いため、管理規約の確認と現地採寸が必須です。(参考:製品ラインアップ | 三菱電気温水器 | 三菱電機)
これらの特性から、マンションでの交換を依頼する際は、「マンションでの施工実績が豊富な専門業者」を選ぶことが絶対条件と言えます。
経験豊富な業者であれば、特有の制約を熟知しており、適切な機種選定から管理組合への対応まで、スムーズに話を進めてくれるでしょう。
戸建ての場合の注意点と依頼先の選び方
一方、戸建ての場合は、一般的に屋外の敷地内に設置スペースを確保しやすいため、機種選定における自由度が格段に高くなります。
タンク容量の大きなモデルを選んだり、設置場所を多少移動したりすることも比較的容易です。
戸建てにおける最大のメリットは、省エネ性能が劇的に高い「エコキュート」への交換が有力な選択肢となることです。
前述の通り、エコキュートは初期費用こそ高めですが、月々の電気代を大幅に削減できるため、長期的に見れば非常にお得です。
依頼先としては、専門業者、家電量販店、地元のリフォーム会社など幅広い選択肢が考えられます。
しかし、エコキュートへの交換を考えるなら、補助金申請に詳しく、設置後の料金プランまでコンサルティングしてくれる経験豊富な専門業者に相談するのが最も賢明です。

パナソニックと三菱の製品比較
電気温水器、特に高効率なエコキュートの市場において、パナソニックと三菱電機は二大巨頭として大きなシェアを誇っています。
どちらのメーカーも長年の技術開発に裏打ちされた高品質な製品を供給していますが、その開発思想や製品に搭載される特徴的な機能には、それぞれ異なる魅力があります。
省エネと先進機能の「パナソニック(Panasonic)」
パナソニックのエコキュートは、業界をリードする高い省エネ性能に定評があります。その中核を担うのが、独自の先進機能「エコナビ」です。
浴室への人の出入りをセンサーが検知し、誰も入浴していない時間帯の不要な保温加熱を自動でカットしたり、お湯の冷め方を学習して最適なタイミングで沸き増しを行ったりと、日々の生活の中で無意識のうちに発生するエネルギーの無駄を徹底的に削減してくれます。
パナソニック製品の主な特徴
- エコナビ:センサー技術で人の動きを検知し、自動で節電。
- ぬくもりチャージ:捨てていたお風呂の残り湯の熱を有効活用し、夜間の沸き上げコストを節約。
- ソーラーチャージ:太陽光発電の余剰電力を活用して、昼間にお湯を沸かす機能。
こんな方におすすめ:月々の電気代をとにかく節約したい方、太陽光発電を設置しているご家庭。
快適性と清潔機能の「三菱電機(Mitsubishi Electric)」
三菱電機は、お風呂の時間をより豊かで快適なものにする、ユニークで付加価値の高い機能開発に強みを持っています。
代表的な機能が、微細な泡(マイクロバブル)で湯ざわりを柔らかくし、体を芯から温める「ホットあわー」です。
さらに、衛生面への配慮も徹底しており、深紫外線を活用して配管内の菌の増殖を抑制し、お湯の清潔さを保つ「キラリユキープPLUS」機能も高い評価を得ています。
三菱電機製品の主な特徴
- ホットあわー:マイクロバブル入浴で、温浴効果と保湿効果を向上。
- キラリユキープPLUS:深紫外線LEDの力で、ふろ配管内のお湯をきれいに保つ。
- バブルおそうじ:マイクロバブルで配管内の汚れを吸着・除去し、洗浄の手間を軽減。
こんな方におすすめ:毎日のバスタイムをよりリラックスできる時間にしたい方、配管の衛生面やお手入れの手間を減らしたい方。
ご覧の通り、どちらのメーカーも甲乙つけがたい魅力的な製品を開発しています。
どちらを選ぶべきか迷った際は、ご自身のライフスタイルを振り返り、「日々のランニングコスト削減」を最優先するのか、それとも「入浴の快適性や付加価値」を重視するのかを考えてみてください。
もちろん、専門業者に相談すれば、両メーカーの最新機種のメリット・デメリットを詳しく比較した上で、あなたのご家庭に最適な一台を提案してくれます。

電気温水器とエコキュートはどっちがいい?
「電気を使ってお湯を沸かす」という基本的な役割は同じですが、電気温水器とエコキュートは、そのお湯を沸かすための「仕組み(原理)」が根本的に異なります。
この仕組みの違いが、導入時にかかる初期費用や、長年使い続ける上で支払うランニングコスト(電気代)に決定的な差を生み出します。
仕組みとコストの徹底比較
両者の違いを理解するために、それぞれの特徴を比較してみましょう。
比較項目 | 電気温水器 | エコキュート |
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お湯を沸かす仕組み | 内部の電気ヒーターで水を直接加熱する。 (電気ポットや電気ケトルと同じ原理) | 屋外の空気の熱をヒートポンプ技術で集め、その熱を利用してお湯を沸かす。 (エアコンの暖房と同じ原理) |
エネルギー効率 | 使用した電気エネルギー以上の熱は生み出せない(効率約100%)。 | 電気エネルギーに加え、空気の熱エネルギーを利用するため、消費電力の約3倍以上の熱エネルギーを生み出せる(効率約300%以上)。 |
初期費用(工事費込み) | 構造がシンプルなため安い。 (目安:28万〜42万円) | ヒートポンプユニットなど複雑な構造のため高い。 (目安:35万〜55万円) |
ランニングコスト(月々の電気代) | 高い。 | ヒートポンプの仕組みにより、電気温水器に比べて消費電力量をおおむね約3分の1に削減できます。電力会社や省エネ庁の資料でも、省エネ効果が確認されています。 |
設置スペース | 貯湯タンクユニットのみで、比較的コンパクト。 | 貯湯タンクユニットに加えて、室外機のようなヒートポンプユニットの2台を設置する必要がある。 |
補助金制度 | 基本的に対象外。 | 省エネ性能が高いため、国や自治体の補助金の対象となる場合が多い。 |
【結論】長期的な経済性で選ぶなら「エコキュート」一択
上記の比較から分かる通り、結論は明確です。ヒートポンプユニットを設置するスペースが確保できる戸建て住宅であれば、エコキュートを選ぶ方が長期的に見て圧倒的にお得です。
初期費用は電気温水器よりも15万円~20万円ほど高くなりますが、その差額は毎月の電気代の大幅な削減効果と、補助金の活用によって、多くのご家庭で5年~8年程度で回収することが可能です。
製品寿命が10年以上であることを考えれば、トータルコストの差は数十万円にもなる可能性があります。
一方で、設置スペースが極端に限られるマンションのパイプスペース内など、物理的にエコキュートを設置できない場合に限り、引き続き従来の電気温水器が選択肢となります。

結論!電気温水器はどこで買うのがベストか
これまで解説してきた電気温水器の購入に関する様々な情報を基に、後悔しないための最終的な結論をまとめます。
ご自身の状況や何を最も優先したいかに合わせて、最適な選択をするためのチェックリストとしてご活用ください。
- 電気温水器の購入先は専門業者、家電量販店、ネット通販が主
- 価格だけでなく工事の質、実績、保証内容を総合的に判断することが重要
- コストパフォーマンスを最優先するなら給湯器専門の交換業者がおすすめ
- 家電量販店はポイント還元や実物確認ができるが総額は割高な傾向
- ネット通販は本体が安いが工事は別途手配が必要な場合が多く注意が必要
- 費用は本体価格と工事費の合計で決まり、事前に現地調査と見積もりが必須
- 寿命は約10年から15年で故障前の計画的な買い替えが賢明
- 買い替えの最適な時期は需要が落ち着く春から夏
- エコキュートへの交換なら国の「給湯省エネ事業」などの補助金を活用できる
- 補助金は予算上限があるため早めの検討と申請が有利
- お住まいの自治体独自の補助金制度も必ずチェックする
- マンションは設置スペースに制約があるため機種選定に注意が必要
- 戸建てならランニングコストが安いエコキュートへの交換を強く推奨
- パナソニックは省エネ性能、三菱は快適機能にそれぞれ強みがある
- 最終的な判断は複数の業者から見積もりを取り、担当者の対応も含めて比較検討する