アース付きコンセント交換とアース工事の重要性やメリットを専門家が徹底解説〜相模原市の施工事例より〜
相模原市でアース付きコンセント交換とアース工事


そのコンセント本当に安全ですか?
普段何気なく使っている壁のコンセント。実は、ご家庭の電気設備の安全性を左右する非常に重要なパーツです。特に、築年数の古い建物では、現在主流となっている「アース端子」が付いていない2口コンセントがまだ多く見られます。
「うちのコンセント、穴が二つしかないけど、別に困ってないし…」
そう思われる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、アース端子がないコンセントには、万が一の漏電時に感電事故を防ぐ機能が備わっていません。
洗濯機や冷蔵庫、電子レンジ、エアコンといった消費電力の大きな家電や、水回りで使用する家電には、緑色のアース線が付いている事が多いですが、接続する場所がなければ、その安全機能は全く活かされないのです。
この記事では、神奈川県相模原市大野台で実施した、一般的な2口コンセントからアース付きコンセントへの交換工事と、それに伴うアース工事の事例をご紹介しながら、アース工事の重要性やメリット、具体的な作業内容について、電気工事のプロが分かり易く解説していきます。
ご自宅の電気設備の安全性を見直すきっかけとなれば幸いです。

相模原市でコンセント交換!アース付きにするメリットとは?
今回、相模原市大野台のお客様から「普通の2口コンセントをアース付きのコンセントに交換してほしい」というご相談を頂きました。
詳しくお話を伺うと、やはり家電製品のアース線を接続する場所がなく、安全面で不安を感じていらっしゃるとの事でした。
アース接続が出来ない古いコンセント
工事前のコンセントは、壁に埋め込まれた一般的な2口タイプのものでした。写真の様に、アース線を接続する為の端子や差し込み穴がありません。
この様なコンセントは、漏電が発生した場合に電気を安全な地面(アース)へ逃がす経路がない為、感電のリスクが高まります。特に、洗濯機や電子レンジなど、水気のある場所や金属部分に触れる機会が多い家電では注意が必要です。

アース工事による安全性の向上:漏電・感電リスクを大幅に低減
アース付きコンセントへ交換し、適切にアース線を接続する最大のメリットは、漏電・感電事故のリスクを大幅に減らせる事です。
家電製品内部の絶縁劣化や故障、水濡れなどが原因で漏電が発生すると、その電気が機器の金属部分などに伝わる事があります。
もし、アースが接続されていない状態でその機器に触れてしまうと、電気が人体を通り地面へと流れようとし、感電事故に至る可能性があります。
しかし、アース線が適切に接続されていれば、機器から漏電した電気は抵抗の少ないアース線を優先して安全に地面へと流れていきます。これにより、人が触れても電気が人体を流れにくくなり、感電の危険性を劇的に低減出来るのです。
また、多くのご家庭の分電盤には漏電ブレーカーが設置されており、アース線を通じて一定以上の漏電が検知されると、自動的に電気回路を遮断してくれます。これも感電防止や火災予防に繋がる重要な仕組みです。

家電製品の保護と性能維持
アース線は、人体だけでなく、大切な家電製品を守る役割も担っています。異常な電圧(雷サージなど)が発生した場合、アース線を通じて過剰な電気を地面に逃がす事で、家電製品内部の精密な電子回路がダメージを受けるのを防ぐ効果が期待出来ます。
また、一部の音響機器や測定器などでは、アースを接続する事でノイズが低減され、本来の性能を発揮しやすくなる場合もあります。アース付きコンセントは、家電製品をより安全に、そして安定して長く使い続ける為にも有効なのです。
火災リスクの低減
漏電は感電だけでなく、火災の原因にもなり得ます。漏電箇所で火花が発生したり、漏電電流によって配線が過熱したりする事で、周囲の可燃物に引火する恐れがあるのです。
アース工事を行ない、漏電時に漏電ブレーカーが確実に作動する環境を整える事は、電気火災のリスクを低減する事にも繋がります。
この様に、アース付きコンセントへの交換とアース工事は、ご家族の安全を守り、大切な財産である家電製品を保護する為に非常に重要な電気工事と言えます。
安心安全の為の第一歩!アース工事の具体的な流れ
それでは、今回相模原市大野台で実施したアース付きコンセントへの交換工事とアース工事の具体的な流れを、順を追ってご紹介します。
電気工事は専門的な知識と技術が必要であり、感電や火災のリスクも伴う為、必ず有資格者のいる専門業者にご依頼下さい。弊社では、安全を第一に、丁寧かつ確実な施工を心掛けています。
事前準備と安全確認
まず、作業を開始する前に、お客様宅の分電盤にて、工事を行なうコンセント回路のブレーカーを確実に「切」にします。これにより、作業中に電気が流れていない状態を作り出し、感電事故や機器のショートを防ぎます。
専用の検電器を使用し、コンセント部分で電圧が掛かっていない事を二重、三重に確認してから作業を開始します。念には念を入れる安全対策は何よりも優先されるべき事項です。
既存コンセントの取り外し
安全確認後、既存の2口コンセントを取り外します。まず、コンセントカバー(化粧プレート)を外し、壁の中のボックスに固定されているコンセント本体のネジを緩めて引き出します。
コンセント本体の裏側には、電源を供給している電線(通常は黒色と白色の2本)が接続されています。これらの電線を、配線を傷付けない様、慎重に取り外します。この段階では、まだアース線は接続されていません。
屋外へのアース棒設置作業
新しいコンセントにアース線を接続する為には、そのアース線を接続する「大元」となるアース棒(接地棒)を地面に設置する必要があります。
建物の外壁近くで、人があまり通らない、かつ地面が土になっている適切な場所を選定します。今回は、お客様とご相談の上、建物の基礎コンクリートを避けた位置に設置する事になりました。
選定した場所に、専用のハンマーなどを使ってアース棒を地面深くまで打ち込んでいきます。アース棒は通常、銅や銅被覆鋼製で、長さは30cm~1m程度のものが一般的です。
地面の状態(土壌の種類や水分量)によって接地抵抗値(電気の流れにくさ)が変わる為、規定の抵抗値を満たす様に、適切な深さまで確実に打ち込む事が重要です。
地盤が硬い場合や、規定の抵抗値が得られない場合は、アース棒を複数本打ち込んだり、接地抵抗低減剤を使用したりする事もあります。
アース線の配線と接続
地面に打ち込んだアース棒に、専用の接続クランプ(接続金具)を使ってアース線(通常は緑色の絶縁電線)を確実に接続します。接続部分は、雨水などによる腐食を防ぐために、自己融着テープやビニールテープなどで厳重に防水処理を施します。
次に、接続したアース線を、屋外から屋内へと引き込みます。外壁に小さな穴を開けたり、既存の配管や隙間を利用したりして、コンセントを設置する壁の内部までアース線を通します。壁内での配線も、他の電線や断熱材などを傷付けない様、慎重に行ないます。
新しいアース付きコンセントの取り付け
いよいよ新しいアース付きコンセントを取り付けます。今回使用したのは、パナソニック製の「コスモシリーズワイド21 埋込アースターミナル付ダブルコンセント(WTP1532WKP)」です。
まず、コンセント本体の裏側にある端子に、既存の電源線(黒線と白線)と、新たに引き込んだアース線(緑線)を接続します。
パナソニックのWTP1532WKPは、電源線の接続にネジを使わない「速結端子(差し込み式)」を採用している為、電線の被覆を適切な長さで剥き、奥までしっかりと差し込むだけで確実な接続が可能です。アース線も同様に接続します。
配線接続が終わったら、コンセント本体を壁の中のボックスに丁寧に収め、付属のネジでしっかりと固定します。最後に、コンセントカバー(化粧プレート)を取り付ければ、設置作業は完了です。WTP1532WKPはプレート一体型なので、見た目も非常にすっきりと仕上がります。
最終確認と清掃
全ての取り付け作業が完了したら、分電盤のブレーカーを「入」に戻し、新しいコンセントに電気が来ているか、専用のテスターを使って電圧を確認します。同時に、アース端子が確実に接地されているか(アース棒と電気的に繋がっているか)も測定・適正抵抗値をしっかりと確認します。
最後に、お客様にもご確認頂きながら、実際に照明器具や電気製品などをコンセントに差し込み、問題なく動作するかを確認します。作業場所周辺を綺麗に清掃し、全ての作業が完了となります。
今回の相模原市での工事は、これらの工程を経て、約半日(数時間程度)で無事に完了しました。お客様からは「これで安心して家電を使える様になった」と、大変お喜び頂けました。
採用したパナソニック製コンセントの特長
今回採用したパナソニック製の「コスモシリーズワイド21 埋込アースターミナル付ダブルコンセント(WTP1532WKP)」は、多くの電気工事で選ばれている人気の製品です。その主な特長をご紹介します。
- 確実なアース接続:アース線を確実に接続できる専用ターミナルが付いており、漏電時の安全性を高めます。
- 高いデザイン性:シンプルでフラットな「コスモシリーズワイド21」のデザインは、どんなインテリアにも自然に調和します。真っ白なプレートで壁面がすっきりと美しくなります。
- 優れた施工性:電源線の接続が差し込み式の為、施工がスピーディーかつ確実に行なえます。
- 高い信頼性:国内トップメーカーであるパナソニック製ならではの品質と耐久性で、長期間安心して使用出来ます。2001年から販売されているロングセラーモデルであり、多くの実績があります。
- 安全性への配慮:絶縁枠を採用するなど、安全性にも細やかな配慮がされています。
高品質なコンセントを採用する事で、安全で快適な電気の使用環境が実現します。
アース接続で安心して使える家電製品
アース付きコンセントがあれば、これまで接続出来なかった家電のアース線をしっかりと繋ぐ事が出来ます。
- 洗濯機・衣類乾燥機:水を使う為、漏電のリスクが比較的高く、アース接続が特に推奨されます。
- 冷蔵庫:常に稼働しており、内部に水分も含む為、アース接続が推奨されます。
- 電子レンジ・オーブントースター:高出力で金属部分も多いため、アース接続が安心です。
- エアコン:消費電力が大きく、室外機は屋外にある為、アース接続が重要です。
- 温水洗浄便座:水回りで電気を使う為、アース接続が必須とされています。
- パソコン・音響機器など:雷サージからの保護やノイズ低減の効果が期待出来ます。
これらの家電を、より安心して使える様になるのは大きなメリットです。

長期的な安心感と住宅価値の向上
適切にアース工事が施された住宅は、電気設備の安全性が高いと評価されます。将来的に住宅を売却したり賃貸に出したりする際にも、プラスの要素となる可能性があります。
何よりも、ご自身やご家族が毎日安心して電気を使えるという精神的なメリットは計り知れません。
まとめ
今回は、相模原市大野台でのアース付きコンセントへの交換工事とアース工事の事例を通して、その重要性やメリット、具体的な作業内容について解説しました。
アース工事は、目に見える派手なリフォームではありませんが、漏電や感電といった電気事故のリスクを大幅に低減し、万が一の時にご家族の安全と大切な家電製品を守る為に非常に重要な設備投資です。
特に、築年数の経過したご住宅にお住まいの方や、洗濯機、冷蔵庫、電子レンジなどのアース線を接続出来ずにお困りの方は、ぜひ一度、ご自宅のコンセントをご確認頂き、アース付きコンセントへの交換とアース工事をご検討下さい。
弊社では、相模原市をはじめ、地域に密着した電気工事サービスを提供しております。コンセント1つの交換から、アース工事、分電盤の交換、アンペア変更など、電気に関するお困り事なら何でもお気軽にご相談下さい。
経験豊富な電気工事士が、お客様のご状況やご要望に合わせて最適なプランをご提案し、安全・確実・丁寧に施工致します。
作業・施工内容 | アース付きコンセント変更及びアース工事 |
施行期間 | 半日 |
施工エリア | 神奈川県相模原市大野台 |
機器メーカー | パナソニック |
機器型番 | WTP1532WKP(ワイド埋め込みコンセント) |
地域の皆様へ
相模原市、および近隣エリアにお住まいの皆様、ご自宅のコンセントは安全ですか?
「古いコンセントが気になる」「アース線のつなぎ場所がない」「電気の安全対策をしたい」など、電気に関するお悩みやご要望が御座いましたら、ぜひ弊社までお気軽にお問い合わせ下さい。
地域密着ならではのフットワークの軽さで、迅速に対応させて頂きます。現地調査やお見積もりは無料で行なっておりますので、「とりあえず相談だけ」という方も大歓迎です。
お客様の安全で快適な暮らしを電気工事でサポート出来る様、スタッフ一同、誠心誠意努めて参ります。皆様からのご連絡を心よりお待ちしております!
アース付きコンセント交換とアース工事についてのよくある質問/Q&A
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アース付きコンセントへの交換とアース工事の費用はどれくらい掛かりますか?
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費用は、工事の内容(コンセントの交換のみか、アース棒の設置も必要か)、設置場所の状況(壁の材質、配線の難易度)、使用する部材などによって異なります。
一般的に、コンセント交換のみであれば数千円から、アース棒の設置を含む本格的なアース工事の場合は数万円程度が目安となります。正確な費用については、現地調査の上でお見積もりさせて頂きますので、お気軽にご相談下さい。
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工事にはどれくらいの時間が掛かりますか?
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コンセント1箇所の交換だけであれば、30分~1時間程度で完了する場合が多いです。
今回ご紹介した様な、屋外でのアース棒設置と屋内への配線を含むアース工事の場合は、半日(2~4時間程度)見込んで頂くと良いでしょう。ただし、現場の状況によっては作業時間は変動します。
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どんな家電製品にアース接続が必要ですか?
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法的に義務付けられている訳ではありませんが、安全の為にアース接続が強く推奨されるのは、洗濯機、衣類乾燥機、冷蔵庫、電子レンジ、エアコン、温水洗浄便座、井戸ポンプ、エコキュート、電気温水器など、特に水回りで使用する家電や消費電力の大きい家電などです。
また、パソコンや精密音響機器なども接続が推奨されます。取扱説明書にアース接続に関する記載があるか確認してみましょう。
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賃貸住宅でもアース工事は出来ますか?
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賃貸住宅の場合、壁に穴を開けたり配線を変更したりする工事は、必ず事前に大家さんや管理会社の許可を得る必要があります。
無断で工事を行なうと、退去時に原状回復費用を請求される可能性がありますのでご注意下さい。まずは大家さんや管理会社にご相談頂く事をお勧めします。
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コンセント交換やアース工事は自分で出来ますか?
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コンセント交換やアース工事を含む電気工事は、国家資格「電気工事士」の資格を持つ人でなければ行なってはいけないと法律で定められています。
無資格での工事は、感電や火災の原因となるだけではなく、法律違反にもなります。安全の為、必ず専門の電気工事会社にご依頼下さい。