頻繁なブレーカー落ちの原因は?厚木市での漏電調査と分電盤交換レポート
漏電調査から分電盤交換まで!厚木市の施工事例


「最近ブレーカーがよく落ちる…」その不安、放置していませんか?
「最近、家全体の電気がよく落ちる」「特定の部屋だけブレーカーが頻繁に作動する」「分電盤が古くて、なんだか心配…」
私達の生活に欠かせない電気ですが、普段あまり意識する事のない分電盤や配線は、年月と共に少しずつ劣化していきます。特に、設置から年数が経った分電盤は、見えないところでトラブルの種を抱えている可能性も少なくありません。
今回は、神奈川県厚木市下川入にお住まいのお客様から寄せられた、「頻繁にブレーカーが落ちる」というお悩みを解決した事例をご紹介します。
漏電調査から最新の分電盤への交換まで、どの様にしてお客様の不安を解消し、安全な電気環境を取り戻したのか、そのプロセスを詳しくお伝えします。この記事を通して、ご自宅の電気設備を見直すきっかけとなれば幸いです。

厚木市のお客様が抱えていた電気の悩みとご相談内容
今回ご相談いただいたのは、厚木市下川入にお住まいのお客様です。この地域は、比較的新しい住宅もあれば、長年住み続けられている愛着のある家屋も多く見られます。
お客様のお宅も築年数が経過しており、同様のお悩みを持つご家庭も少なくないのですが、電気設備に関して気掛かりな点をお持ちでした。
お客様が弊社にご連絡下さった直接のきっかけは、「特に電気を使い過ぎている訳でもないのに、分電盤のブレーカーが頻繁に落ちてしまう」という現象でした。
突然電気が使えなくなる為、日常生活で不便を感じていらっしゃったのは勿論、「何か大きな問題が隠れているのではないか」という不安も抱えておられました。
ブレーカーが頻繁に落ちる(専門用語では「トリップする」と言います)現象には、主に次の様な原因が考えられます。
- 電気の使い過ぎ(容量オーバー):同時に多くの電化製品を使用する事で、契約している電気容量を超えてしまい、安全の為にブレーカーが作動するケースです。
- 漏電:電気回路のどこかで電気が漏れてしまっている状態です。感電や火災のリスクがあり、非常に危険です。漏電ブレーカーがこれを検知して電気を即時に遮断します。
- 設備の不具合・老朽化:分電盤本体やブレーカー自体が古くなったり、故障したりしている場合、正常に機能せず、誤作動を起こす事があります。

お客様の場合、電気の使用状況を伺っても、明らかに容量オーバーとは思えませんでした。となると、漏電か、あるいは設備の老朽化が原因である可能性が高いと考えられます。
更に、お客様はご自宅の築年数を踏まえ、『分電盤自体が古くなっているのではないか』という点も強く気にされていました。一般的に、分電盤全体の耐用年数(安全に使用できる期間の目安)は設置から13年(法定)、内部のブレーカー類はより短く、10年~15年での交換が推奨されています。
特に、漏電を検知して電気を遮断する「漏電ブレーカー」は、より短い10年から15年での交換が推奨されています。古い分電盤は、現在の安全基準を満たしていない可能性があるだけでなく、内部の部品が劣化して、いざという時に正しく電気を遮断出来ないリスクも高まります。
分電盤から変な音がしたり、触ると熱くなっていたりといった明らかな異常があれば気付き易いのですが、今回はそうした兆候はなく、お客様は「見た目は普通でも、中で劣化が進んでいるのでは?」と心配されていました。
電気のトラブルは、単に不便なだけでなく、漏電による感電事故や、最悪の場合は火災に繋がる恐れもあります。原因がはっきりしないままブレーカーが落ち続ける状況は、お客様にとって大きなストレスだった事でしょう。
目に見えない電気の問題だからこそ、放置せずに専門家による正確な診断を受け、適切な対応を取る事が、ご家族の安全を守る上で非常に重要です。
プロによる的確な診断と厚木市での漏電調査・状況評価の重要性
お客様からのご相談を受け、すぐに電気工事士の資格を持つ経験豊富な技術者が、厚木市下川入のお客様宅へお伺いしました。
分電盤の点検や工事は、感電の危険を伴うため、法律(電気工事士法)で定められた有資格者でなければ行うことができません。安全を最優先に、慎重に作業を進めます。
まず最初に行なったのは、「漏電調査」です。漏電は目に見えない為、専門的な知識と機器を使って原因を特定する必要があります。調査は、主に以下のステップで行ないました。
- 目視点検:まず、分電盤内部を目視点検し、ブレーカーや配線接続部の焦げ付き、変色、ひび割れ、緩みなどを確認します。古い分電盤では、ホコリの蓄積による発熱や発火リスクも考慮します。
- 漏電箇所の特定:次に、漏電箇所を特定します。まず、全ての分岐ブレーカーを「切」にし、メインの漏電ブレーカーを「入」にします。その後、分岐ブレーカーを一つずつ「入」にしていき、メインが「切」になった回路が漏電箇所と判断します。
- 測定器による精密診断:更に、「絶縁抵抗計(メガテスター)」や「テスター(マルチメーター)」で精密診断を行ないます。絶縁抵抗計で絶縁性能を数値化し、基準値以下なら漏電と確定。テスターで電圧も確認します。

今回の調査の結果、特定の回路で僅かな漏電が検知されました。しかし、それ以上に大きな問題として判明したのが、分電盤全体の著しい老朽化でした。
設置からかなりの年数が経過しており、特に漏電ブレーカーは、テストボタン(正常に作動するかを確認する為のボタン)を押しても反応が鈍いなど、経年劣化による機能低下が明らかでした。
古い分電盤は、最新の安全基準を満たしていないだけでなく、内部の部品が劣化している為、実際に漏電や電気の使い過ぎ(過電流)が起こった際に、正常に電気を遮断出来ない可能性が高まります。
たとえ現時点で大きな漏電がなくても、劣化した分電盤を使い続ける事は、いつ電気事故が起きてもおかしくない状態なのです。
これらの診断結果を総合的に判断し、私達は、単に漏電箇所を修理するだけでは根本的な解決にならないと考えました。将来的なリスクも考慮し、最も安全で確実な対策として、分電盤全体を新しい物に交換する事(分電盤交換)をお客様にご提案しました。
新しい分電盤に交換すれば、最新の安全機能によってご家庭の電気をしっかりと保護出来ます。また、近年増えている消費電力の大きな家電製品にも対応しやすくなり、長期的に見て安全性と信頼性を格段に向上させる事が出来ます。
お客様には、調査結果、なぜ分電盤交換が必要なのか、そして交換によってどの様なメリットがあるのかを、専門用語を避け、分かり易く丁寧にご説明しました。
お客様も状況をご理解下さり、分電盤交換工事を進める事にご納得頂けました。表面的な症状だけでなく、根本的な原因と潜在的なリスクを見極め、最適な解決策を導き出す事。これが、私たちプロの電気工事士の重要な役割です。
テンパール工業製YA型の分電盤に交換して解決!
お客様のご了承を得て、いよいよ分電盤の交換工事を開始します。電気工事中は一時的に停電させる事が必要となりますが、お客様の日常生活への影響を最小限に抑える為、手際よく、かつ安全・丁寧に進める事をお約束しました。
今回の工事は、経験豊富な技術者が担当し、事前の準備も万全に行なった結果、僅か半日という短時間で完了する事が出来ました。
分電盤の交換作業は、安全確保が何よりも重要です。一般の方向けに、作業の流れを簡単にご説明します。
安全確保と電源の遮断
まず、作業中の感電事故を防ぐ為、家全体の電気を元から止めます。通常は、屋外にある電力メーターで電気を停止します。作業員は、絶縁性の高い手袋(絶縁グローブ)など、専用の保護具を必ず着用します。
古い分電盤の取り外し
古い分電盤のカバーを外し、内部の各ブレーカーに接続されている電線を一本ずつ慎重に取り外していきます。この時、どの電線がどの回路(部屋やコンセント)に繋がっていたかを間違えない様に、電線一本一本に「リビング」「キッチン」といった目印(マスキングテープなどに記入)を付けていきます。
これは、新しい分電盤に正しく接続する為の重要な工程です。アース線(感電防止の為の被覆が緑色の電線)も忘れずに外します。全ての配線が外れたら、分電盤本体を壁から取り外します。
新しい分電盤の取り付け
新しい分電盤を、壁の適切な位置に水平・垂直を確認しながら取り付け、ネジなどでしっかりと固定します。古い分電盤と新しい分電盤のサイズが異なる場合は、壁の開口部を調整したり、必要に応じて壁紙などを補修したりする事もあります。
配線の接続
事前に付けた目印に従って、取り外した電線を新しい分電盤の対応するブレーカー(メインのブレーカー、漏電ブレーカー、各部屋用の小さなブレーカー)に、一つひとつ確実に接続していきます。
特に、家全体に電気を送る太い電線(幹線)の接続は、専用の工具(圧着ペンチ)と部品(圧着端子)を使って、緩みなく確実に行ないます。接続する順番にも注意が必要です。アース線も正しく接続します。
最終確認と動作テスト
全ての配線接続が終わったら、元通りに電気を通します。その後、テスターを使って各回路の電圧が正常に出ているかを確認し、全てのブレーカーが正しく機能するかをテストします。そして、電気の行き先に合わせて、分電盤の回路名記入部に回路表示ラベルを貼っていきます。
特に重要なのが、漏電ブレーカーのテストボタンを押し、万が一の際にきちんと電気が切れる(トリップする)かを確認する事です。
今回、お客様のお宅に設置させて頂いたのは、信頼性の高い国内メーカー、テンパール工業製の「横一列住宅用分電盤(扉無し)YA型L付き」という製品です。
この分電盤は、現代の住宅に必要な電気の安全を守る為の優れた特徴を備えています。
- 最新の安全基準に準拠した高い安全性:高感度な漏電遮断器と高性能な分岐ブレーカーを標準装備。漏電やショート(短絡)を素早く検知・遮断し、感電や火災のリスクからご家族を守ります。
- 高い信頼性と将来性:テンパール工業は、長年に渡り高品質な電気設備を提供してきた信頼のブランドです。その製品は、耐久性にも優れています。また、近年増えているオール電化住宅や、将来的に電気自動車(EV)の充電設備を設置する場合など、変化する電力需要にも対応し易い様に設計されています。
- 法令遵守と確かな安全性:日本の法律(電気用品安全法、通称PSE法)で定められた安全基準に適合した部品のみで作られています。私達有資格者が適切な工事を行なう事で、極めて高い安全性を確保出来ます。
- 設置しやすい形状:「横一列タイプ」で「扉無し」という形状は、比較的コンパクトで、設置スペースが限られている場所にも取り付け易いというメリットがあります。
古い分電盤を使い続けるリスクと、今回設置した新しいテンパール工業製YA型分電盤のメリットを比較してみましょう。
比較項目 | 古い・老朽化した分電盤のリスク | 新しいテンパール工業YA型分電盤のメリット |
漏電検知 | 機能がない、劣化で反応しない・鈍い | 高感度・高信頼の最新漏電遮断機で確実に検知・遮断 |
過電流保護 | ブレーカーが劣化し、電気の使い過ぎやショート時に作業しない可能性 | 高性能ブレーカーで、過負荷やショートから回路を確実に保護 |
火災リスク | ホコリの蓄積・内部部品の加熱 | 最新の安全基準に基づいた設計で、発熱・発火のリスクを大幅に低減 |
対応能力 | 現代の多くの家電製品の電力負荷に対応出来ない場合がある | 現代の電力需要や将来の拡張(オール電化・EV充電など)に対応しやすい設計 |
全体的な状態 | 経年劣化による性能低下、見えない部分での不具合の可能性が高い | 新品の部品で構成され、最適な性能を発揮。長期的な信頼性と安全性が期待出来る |
この様に、分電盤の交換は、単に壊れたものを直すというだけでなく、ご家庭の電気システム全体の安全性を根本から見直し、大幅に向上させる為の重要な「投資」と言えます。
そして、信頼出来るメーカーの製品を選ぶ事が、その効果を最大限に引き出す鍵となります。
工事完了!取り戻した電気の安全性とお客様の「安心」
分電盤の交換工事が無事に完了し、お客様が長年抱えていた電気に関する問題は、根本から解消されました。あれほど頻繁に起きていたブレーカーの誤作動は一切なくなり、安定した電力供給が回復しました。
今回の工事によって得られた最大の成果は、何と言ってもお客様のご自宅における電気の安全性が格段に向上した事です。新しく設置された分電盤は、高感度の漏電遮断機能と確実な過電流保護機能を備えています。
これにより、万が一の漏電による感電事故や、電気の使い過ぎ・ショートによる火災のリスクを大幅に減らす事が出来ます。これは、お客様とご家族の安全な暮らしを守る上で、非常に重要な改善点です。
工事後、お客様からは「これで心配事がなくなって、安心して電気を使える様になりました。もっと早くお願いすれば良かったです」と、心からの安堵の声を頂く事が出来ました。
また、最新の分電盤は、電力供給の安定性向上にも貢献します。電圧が不安定だったり、突然電気が落ちたりすると、パソコンや精密な家電製品に悪影響を与え、故障の原因となる事もあります。
新しい分電盤によって、こうしたリスクも軽減され、家電製品を安心して使える環境が整いました。分電盤の交換は、目先の不具合を解消するだけでなく、長期的な視点で見ても非常に大きな価値があります。
もし古い分電盤を使い続けていたら、将来的に漏電や火災といった深刻な事故に繋がり、修理費用以上の大きな経済的損失を被っていたかもしれません。今回の交換は、そうした将来起こり得たかもしれない大事故を未然に防ぐ事にも繋がっています。
お客様の長年の電気に対する不安を取り除き、「確かな安心」という価値を提供出来た事が、今回の工事の最も重要な成果であり、電気工事のプロである私達の喜びです。

まとめ
今回は、厚木市下川入のお客様宅で実施した、漏電調査と分電盤交換の事例をご紹介しました。
頻繁なブレーカー誤作動というお悩みに対し、専門的な調査によって根本原因である分電盤の老朽化を特定し、最新のテンパール工業製分電盤への交換をご提案・実施致しました。
工事は半日で完了し、お客様の長年の不安を解消すると共に、ご家庭の電気の安全性を大幅に向上させる事が出来ました。古い電気設備は、目に見えないリスクを抱えている可能性があります。
ご自宅の分電盤が設置から10年以上経過している場合や、ブレーカーが頻繁に落ちる、焦げ臭い匂いがするなどの異常を感じる場合は、決して放置せず、弊社の様な電気工事の専門家にご相談下さい。
横浜電気工事レスキューは、近隣地域に密着し、確かな技術と知識、そして安全への強い責任感を持って、お客様の快適で安全な暮らしを電気の面からサポート致します。
電気に関するお困り事は、どんな小さな事でも、まずはお気軽に横浜電気工事レスキューへご相談下さい。
作業・施工内容 | 漏電調査及び分電盤交換作業 |
施行期間 | 半日 |
施工エリア | 神奈川県厚木市下川入 |
機器メーカー | テンパール工業 |
機器型番 | 横一列住宅用分電盤(扉無し)YA型L付き |
漏電調査や分電盤交換についてのよくある質問/Q&A
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分電盤の交換は、どれくらいの時間がかかりますか?
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今回の事例のように、一般的なご家庭の分電盤交換であれば、多くの場合、半日程度(2~4時間程度)で完了します。
ただし、建物の状況や配線の状態によっては、もう少しお時間を頂く場合も御座います。工事前にお見積もりと合わせて、おおよその作業時間もお伝え致します。
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分電盤の交換費用は、いくらくらい掛かりますか?
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交換費用は、設置する分電盤の種類(回路数や機能)、現在の設置状況、配線の状態などによって異なります。現地調査の上、詳細なお見積もりを無料で作成致しますので、まずはお気軽にご相談下さい。
横浜電気工事レスキューでは、お客様にご納得頂ける、適正で分かり易い価格設定を心掛けております。
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漏電しているかどうか、自分で調べる方法はありますか?
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分電盤にある漏電ブレーカーの「テストボタン」を押して、正常にブレーカーが落ちる(電気が切れる)かを確認する方法があります。
もしテストボタンを押してもブレーカーが落ちない場合は、漏電ブレーカー自体が故障している可能性があり、大変危険です。
また、これはあくまでブレーカーの動作テストであり、実際に漏電しているかを正確に調べるには専門的な測定器と知識、経験が必要です。ご心配な場合は、プロによる点検をお勧めします。
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アンペアブレーカーがよく落ちるのですが、交換した方がいいですか?
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ブレーカーが落ちる原因は様々です。電気の使い過ぎが原因であれば、契約アンペア数を見直したり、使い方を工夫したりする事で改善する場合もあります。
しかし、漏電や分電盤・ブレーカーの老朽化が原因の場合は、放置すると危険な為、交換が必要です。まずは原因を特定する事が重要ですので、お気軽に弊社にご相談下さい。点検の上、最適な対策をご提案致します。
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どんな電気工事をお願い出来ますか?
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弊社では、分電盤交換や漏電調査のほか、コンセントの増設・移設、照明器具の取り付け・交換、エアコンの取り付け・取り外し、アンテナ工事、オール電化工事、EV充電設備工事など、ご家庭の電気に関する様々な工事に対応しております。
電気に関する事なら、何でもお気軽にご相談下さい。