家の一部だけ停電?でもブレーカーが落ちてない場合の原因と対処法

こんにちは。横浜電気工事レスキューの主任電気工事士「天谷(あまたに)富士夫」です。
「リビングの照明だけ急に消えた」「キッチンのコンセントだけ反応しない…」そんな経験はありませんか?
慌てて分電盤を確認しに行っても、ブレーカーは一つも落ちていない。「一体どうして?」と、原因がわからず途方に暮れてしまう方は少なくありません。
特に、テレワーク中にパソコンの電源が落ちてしまったり、真冬に暖房器具が使えなくなったりすると、生活に大きな支障が出てしまい本当に困りますよね。
もしかして漏電?火事の前兆?などと、見えない部分で起きているトラブルだからこそ、不安は募るばかりだと思います。
この記事では、そんな「ブレーカーが落ちていないのに、家の一部だけが停電する」という、一見すると不可解なトラブルの謎を解き明かしていきます。
私たちプロの電気工事士が、実際に現場で遭遇する様々なケースをもとに、考えられる原因とその具体的な対処法を、できるだけ専門用語を使わずに分かりやすく解説します。
この記事を最後までお読みいただければ、ご自身の状況で何が起きているのか冷静に判断し、次に何をすべきか、自信を持って行動できるようになるはずです。
電気のトラブルは、放置すると大きな事故につながる可能性も秘めています。正しい知識を身につけて、安全・確実に対処していきましょう。
記事のポイント
- ブレーカーが落ちない部分停電プロが考える主な原因
- ご自身で安全に試せる簡単な確認方法と復旧手順
- 絶対に見逃してはいけない火災につながる危険なサインの見分け方
- 専門業者に依頼する際の費用相場や正しい連絡先の選び方
- 1. 家の一部だけ停電でブレーカーが落ちてない5つの原因
- 1.1. 部屋の電気だけつかないのはなぜ?
- 1.1.1. 原因1:子ブレーカー(安全ブレーカー)の内部故障
- 1.1.2. 豆知識:ブレーカーにも寿命があります
- 1.1.3. 原因2:壁内・天井裏の配線の断線や接触不良
- 1.2. 漏電ブレーカーが落ちてないのに危険?
- 1.2.1. 【超危険!】中性線欠相のサインを見逃さないで!
- 1.3. 焦げ臭い匂いは火事の前兆か確認
- 1.3.1. もし焦げ臭い匂いがしたら、落ち着いて、しかし迅速に行動を!
- 1.4. スマートメーターの点滅や停電の仕組み
- 1.5. 電球交換しても蛍光灯がつかない理由
- 1.5.1. 照明器具の主な故障箇所
- 1.6. コンセントだけ使えない場合の特定法
- 1.6.1. コンセントプレート自体の故障・劣化
- 1.6.2. 壁の中の配線の問題(断線・接触不良)
- 2. 家の一部だけ停電でブレーカーが落ちてない時の対処法
- 2.1. まず試すべき停電の直し方と復旧方法
- 2.1.1. 【安全第一】ご自身で試す復旧手順
- 2.1.2. ステップ1:停電回路の家電製品のプラグをすべて抜く
- 2.1.3. ステップ2:分電盤の子ブレーカー(安全ブレーカー)をリセットする
- 2.1.4. ステップ3:家電製品を一つずつ接続して確認
- 2.2. どこに連絡?電力会社への電話番号
- 2.2.1. 地域の電力会社へ連絡
- 2.2.2. 電気工事店へ連絡
- 2.3. 修理代の相場と無料になるケースとは
- 2.3.1. 【参考】部分停電の修理費用の目安
- 2.3.2. 【重要】料金に関する注意点
- 2.4. 賃貸物件の場合の問い合わせ先
- 2.4.1. 管理会社や大家さんへ連絡する際のポイント
- 2.5. アンペアブレーカーが落ちてないか確認
- 2.6. 家の一部だけ停電してブレーカーが落ちてない時の結論
- 2.6.1. このトラブルの最終まとめ
家の一部だけ停電でブレーカーが落ちてない5つの原因

分電盤のブレーカーがどれも「ON」の状態なのに、家の一部、特定の回路だけ電気が使えなくなる。これは私たち電気工事士が日々対応している中でも、特にお問い合わせの多いトラブルの一つです。
不思議に思われるかもしれませんが、これには明確な理由がいくつか存在します。ここでは、現場での経験から特に多い原因を5つに絞り込み、それぞれのメカニズムと見分け方を詳しく解説していきますね。
そもそもなぜ、ブレーカーが落ちていないのに電気が使えなくなるのか、その全体像について詳しく知りたい方は、『電気がつかない!でもブレーカーは落ちてない時の原因と対処』の記事も参考にしてみてください。
実際の施工事例として、『ブレーカーが落ちていないのに一部の電気が使えない…漏電調査と分電盤交換で原因を特定した事例』のようなケースもよくあります。
部屋の電気だけつかないのはなぜ?
「2階の子供部屋だけ電気がつかない」「書斎のコンセントと照明だけがダメ」といったように、特定のエリアや回路だけが停電する場合、最も可能性が高い原因は2つ考えられます。
原因1:子ブレーカー(安全ブレーカー)の内部故障

分電盤を開けると、小さなスイッチがたくさん並んでいますよね。これが「子ブレーカー(安全ブレーカーまたは配線用遮断器)」です。
子ブレーカーは、リビング、キッチン、エアコン用といったように、各部屋や用途ごとの回路に分かれており、電気の使いすぎ(過電流)やショート(短絡)が起きた際に、該当する回路だけを遮断して家全体への影響を防ぐ大切な役割を担っています。
問題なのは、このブレーカーが見た目上は「ON」のままなのに、内部の部品が故障して電気が流れなくなっているケースです。
スイッチは上がっているのに、肝心の電気の通り道が中で断たれている状態ですね。これは、多くの場合は長年の使用による経年劣化が原因ですが、過負荷の繰り返しや雷サージなどが影響することもあります。
豆知識:ブレーカーにも寿命があります
あまり知られていませんが、家庭用の分電盤やブレーカーにも寿命があります。
一般社団法人 日本電機工業会(JEMA)の調査報告書では、住宅用分電盤内の漏電遮断器・配線用遮断器(住宅用分電盤用遮断器)の更新推奨時期を「製造後約13年」としています。
内部のバネや接点が経年劣化すると、いざという時に正常に作動しなかったり、逆に今回のように故障してしまったりすることがあるんです。
(出典:一般社団法人 日本電機工業会(JEMA)「住宅用分電盤用遮断器の更新推奨時期」)
ご自宅の分電盤が長期間使われている場合は、一度専門家による点検を検討するのも良いかもしれませんね。
原因2:壁内・天井裏の配線の断線や接触不良

もう一つ考えられるのが、私たちの目に見えない壁の中や天井裏を通っている電気配線に、何らかのトラブルが発生しているケースです。具体的には、以下のような原因が挙げられます。
- 害獣による被害
ネズミやハクビシンなどが天井裏に侵入し、配線をかじってしまうことがあります。 - リフォーム時の損傷
壁に棚を取り付ける際に、誤って内部の配線に釘やビスを打ち込んでしまうケースです。 - 経年劣化
長年の湿気や建物の歪みなどで、配線が腐食したり、接続部分が緩んだりすることがあります。 - 施工不良
新築時やリフォーム時の電気工事に不備があり、接続が不完全な状態になっていることも稀にあります。
この場合、原因箇所の特定が難しいことが多く、測定器で当たりを付けられる場合もありますが、状況によっては壁や天井の一部を開けて調査・補修が必要になることがあります。そのため、専門的な技術と機材が不可欠になります。
漏電ブレーカーが落ちてないのに危険?

「停電」と聞くと、多くの方が「漏電」を心配されるのではないでしょうか。確かに漏電は、感電や火災を引き起こす非常に危険な電気トラブルの代表格です。しかし、「分電盤の漏電ブレーカーが落ちていないから、漏電の心配はない」と自己判断してしまうのは、少し早いかもしれません。
実は、漏電ブレーカーが反応しない、しかし漏電以上に危険な状態が存在するのです。その代表例が「中性線欠相(ちゅうせいせんけっそう)」と呼ばれる現象です。
少し専門的になりますが、ご家庭には通常、電柱から3本の電線(電圧線2本、中性線1本)で電気が供給されています(単相3線式)。この3本があることで、100Vと200Vの電気が安定して使える仕組みになっています。
ところが、このうちの1本、電圧のバランスを取る役割の「中性線」が、何らかの原因(引き込み線の劣化や断線など)で切れてしまうことがあるのです。
すると、家庭内の電圧バランスが大きく崩れ、本来100Vで動くはずの家電製品に、100Vを超える電圧がかかることがあり、条件によっては200V近くまで上がる場合もあります。これは、家電にとって致命的なダメージとなり、次々と故障するだけでなく、内部の基盤が焼損して発煙・発火に至るケースも少なくありません。
(参考:分電盤のトラブルで冷蔵庫、電子レンジ、エアコンが一度に故障…|国民生活センター)
【超危険!】中性線欠相のサインを見逃さないで!
もし、以下の様な症状が一つでも見られたら、直ちにメインブレーカーを切り、契約している電力会社(東京電力など)へ連絡してください。絶対に放置してはいけません。
- 家の一部が停電しているのに、別の部屋の照明が異常に明るく輝いている、または激しくチカチカ点滅する。
- テレビや冷蔵庫、パソコンなどの家電製品が、立て続けに「パンッ」という音を立てて壊れた。
- 家電製品から煙や異臭がした。
この現象は漏電ではないため、漏電ブレーカーは作動しません。非常に危険な状態ですので、少しでも疑わしい場合は、ためらわずに行動してください。
また、このような危険な状態を未然に防ぐためにも、『中性線欠相保護機能付きの漏電ブレーカーを搭載した分電盤交換事例(漏電調査から対応)』で紹介しているような、保護機能付きのブレーカーへの交換も有効な対策の一つです。
焦げ臭い匂いは火事の前兆か確認

もし、停電している部屋のコンセントやスイッチの周辺、あるいは分電盤から、プラスチックが溶けたような、または何かが焦げているような異臭がする場合は、極めて危険度が高い緊急事態と認識してください。
放置すると火災につながる恐れがあります。詳しくは、『たこ足配線によるコンセント焼損!放置の危険性と確実な交換工事の重要性』の施工事例も参考にしてください。
その匂いの正体は、十中八九、電気配線の接続部が緩んだり劣化したりして異常発熱している「接触不良」が原因です。電気は、スムーズに流れている時は問題ありませんが、接続部が緩むなどして通り道が狭くなると、そこで大きな抵抗が生まれて高熱を発します。これを「ジュール熱」と呼びます。
(参考:Vol.482「電源プラグ・電源コード・コンセントの事故」|NITE(製品評価技術基盤機構))
この状態を放置すると、発熱はどんどんエスカレートし、コンセントやブレーカーの樹脂部分を溶かし、最終的には壁の中の木材などに燃え移って本格的な火災に発展する恐れが非常に高いです。煙が出ていなくても、焦げ臭い匂いがする時点で、内部は見えない炎が上がる一歩手前の状態と言っても過言ではありません。
もし焦げ臭い匂いがしたら、落ち着いて、しかし迅速に行動を!
- 身の安全を最優先に、分電盤のメインブレーカー(一番大きなブレーカー)を「切」にする。
※もし煙が出ていたり、火花が見えたりする場合は、ブレーカー操作も危険な場合があります。すぐに避難してください。 - 状況に応じて消防署(119番)に連絡し、状況を正確に伝える。
「電気設備から焦げ臭い匂いがする」と伝えれば、適切な指示をもらえます。 - 私たちのような電気工事の専門業者に緊急対応を依頼する。
絶対に「様子を見よう」などと考えたり、ご自身でコンセントを分解したりしないでください。感電や火傷のリスクがあり、非常に危険です。すぐに専門家を呼ぶことが、ご家族と財産を守る最善の策です。
焦げ臭いコンセントの危険性や、修理にかかる費用相場についてさらに詳しく知りたい方は、『コンセントが焦げた!修理費用と対処法【火災保険は?】』もあわせてご確認ください。
スマートメーターの点滅や停電の仕組み

最近の住宅のほとんどには、従来の円盤がクルクル回るアナログ式の電力メーターではなく、「スマートメーター」というデジタル式のメーターが設置されています。このスマートメーターには、実は様々な機能が内蔵されています。
その一つが「アンペアブレーカー機能」です。昔の分電盤にあった、電力会社との契約アンペア数を決める一番大きな「アンペアブレーカー」の役割を、このスマートメーターが担っているのです。
そのため、契約アンペアを超える電気を一度に使うと、スマートメーターがそれを検知し、電気の供給を一時的にストップさせます。そして、使用している電気機器を減らすなどして負荷を下げれば、数秒〜十数秒程度で自動復旧する仕組みです(状況によっては、すぐに復旧しないこともあります)。
スマートメーターに内蔵されたアンペアブレーカー機能の詳細や、物理的なブレーカーとの違いについては、『アンペアブレーカーがない!スマートメーターの仕組み解説』で解説しています。
しかし、この機能が原因で「家の一部だけ停電する」という現象は、基本的には起こりません。スマートメーターが作動する場合は、家全体の電気が一度すべて落ちるからです。そのため、今回のケースの直接的な原因である可能性は低いと言えるでしょう。
ただし、可能性がゼロというわけではありません。スマートメーター本体の故障や、電柱からスマートメーターに繋がる「引き込み線」に不具合(鳥が巣を作った、強風で飛来物が当たった、経年劣化など)が発生しているケースも稀に考えられます。
この電柱からメーターまでの設備は電力会社の管轄となるため、異常が疑われる場合は電力会社へ問い合わせることになります。
電球交換しても蛍光灯がつかない理由
「リビングのシーリングライトだけつかなくなったので、新しい蛍光灯やLED電球に交換してみた。でも、それでもやっぱりつかない…」というご相談も、私たちのもとへ頻繁に寄せられます。
この場合、原因は消耗品である電球や蛍光灯ではなく、照明器具本体の内部的な故障である可能性が非常に高いです。
照明器具の主な故障箇所
- 安定器の寿命(蛍光灯の場合)
蛍光灯照明器具の内部には、「安定器」という電流を制御する重要な部品があります。寿命は使用環境や点灯方式で差がありますが、目安として8年~10年程度と言われます。寿命が近づくと「ジー」という異音がしたり、点灯までに時間がかかったり、両端が黒ずんだりといった前兆が現れ、やがて点灯しなくなることがあります。 - 電源ユニットの故障(LED照明の場合)
LED照明にも、LEDチップに適切な電力を供給するための「電源ユニット」が内蔵されています。これも電子部品のため、経年劣化で故障することがあります。 - 内部配線の接触不良や断線
長年の使用による振動や熱で、器具内部の配線が断線したり、接続部が緩んだりすることもあります。 - ソケット部分の劣化
電球をねじ込むソケット部分が劣化・破損し、うまく接触できなくなっているケースもあります。
また、照明器具自体に問題はなく、天井に設置されている「引掛シーリング」という接続部分や、壁の照明スイッチ内部での接触不良が原因となっていることも考えられます。
コンセントだけ使えない場合の特定法

「この壁の一か所のコンセントだけ、何を挿してもまったく電気が来ない」というのも、よくあるトラブルの一つです。この場合、原因は大きく分けて2つに絞られます。
コンセントプレート自体の故障・劣化
コンセントは、プラグを抜き差しするたびに内部の金具に負荷がかかります。長年使用していると、この金具が変形したりバネが弱ったりして接触不良を起こします。
また、キッチンや洗面所など湿気の多い場所では、内部の端子が腐食して通電しなくなることもあります。コンセントの差し込み口がグラグラしたり、変色したりしている場合は、劣化のサインかもしれません。
壁の中の配線の問題(断線・接触不良)
そのコンセントに繋がっている壁の中の配線に問題があるケースです。特に、壁のコンセントは「わたり配線」といって、一つの回路から次のコンセントへと数珠つなぎになっていることが多くあります。
そのため、あるコンセントの裏側の接続部で接触不良が起きると、それ以降に繋がっているコンセントがすべて使えなくなるという現象が起こるのです。
ご自身でできる簡単な原因の切り分け方法としては、まず停電しているコンセントと同じ部屋にある、別の壁のコンセントが使えるかどうかを確認することです。
もし他のコンセントは問題なく使えるのであれば、故障しているコンセント単体か、そこに至る末端の配線に問題がある可能性が高いと推測できます。もし部屋中のコンセントが全滅しているなら、その部屋の回路全体(子ブレーカーや大元の配線)に問題がある可能性が考えられますね。
家の一部だけ停電でブレーカーが落ちてない時の対処法
さて、ここまで様々な原因について見てきましたが、ここからは「じゃあ、具体的に何をすればいいのか?」という実践的な対処法について解説していきます。
ご自身で安全に試せる簡単な確認作業から、専門家へ正しく助けを求める方法まで、順を追って進めていきましょう。何よりも大切なのは、慌てず、一つひとつ冷静に確認していくことです。決して無理はしないでくださいね。
まず試すべき停電の直し方と復旧方法
専門家を呼ぶ前に、ご自身で試せる簡単な操作で復旧するケースもあります。これで直れば、時間も費用もかからず一番良いですよね。
ただし、大前提として、少しでも焦げ臭い匂いがしたり、分電盤やコンセントが変色していたり、パチパチと異音が聞こえたりする場合は、以下の操作は絶対に行わず、直ちに専門業者へ連絡してください。
【安全第一】ご自身で試す復旧手順

以下の手順を、必ず順番通りに行ってください。
ステップ1:停電回路の家電製品のプラグをすべて抜く
まず、停電している部屋やエリアで、コンセントに挿さっている全ての家電製品の電源プラグを抜いてください。これは、家電製品自体の故障が原因で回路に異常をきたしている可能性を排除するためです。また、復旧時に一斉に電気が流れて機器に負荷がかかる「突入電流」を防ぐ目的もあります。
ステップ2:分電盤の子ブレーカー(安全ブレーカー)をリセットする
次に、分電盤のフタを開けます。見た目上は全てのブレーカーが「ON」(上向き)になっていると思いますが、内部的な接触不良をリセットするために、以下の操作を試します。
- どのブレーカーがどの部屋に対応しているか分かっている場合は、該当する子ブレーカーだけで構いません。もし不明な場合は、すべての子ブレーカー(小さいスイッチが横に並んでいるもの)のスイッチを一度「OFF」(下向き)にします。
- その状態で10秒ほど待ちます。すぐにONに戻さず、少し時間を置くのがポイントです。
- その後、一つずつ、ゆっくりと「ON」(上向き)に戻していきます。カチッと確かな手応えがあるか確認しながら操作してください。
この操作でブレーカー内部の接点が再接続され、電気が復旧することがあります。
ステップ3:家電製品を一つずつ接続して確認
ブレーカーの操作で電気が復旧したように見えたら、先ほどプラグを抜いた家電製品を、今度は一つずつコンセントに挿し、電源を入れてみましょう。もし、特定の家電を繋いだ瞬間に再び停電するようであれば、その家電製品の故障が原因である可能性が非常に高いと特定できます。
これらの手順を試しても全く状況が変わらない場合は、残念ながらご自身で解決できる範囲を超えている可能性が高いです。分電盤自体の故障や、壁の内部の配線トラブルが考えられますので、無理にこれ以上触ろうとせず、速やかに専門家へ相談を切り替えましょう。
どこに連絡?電力会社への電話番号

いざ専門家に連絡しようと思っても、「こういう時って、電力会社と電気工事店のどっちに電話すればいいの?」と迷われる方は非常に多いです。
連絡先を間違えると、たらい回しにされてしまい、復旧までに余計な時間がかかってしまいます。責任の分界点は明確に決まっているので、ここでしっかり覚えておきましょう。
地域の電力会社へ連絡
例:東京電力パワーグリッド・東北電力ネットワーク・中部電力パワーグリッドなど
担当する範囲(責任分界点)
屋外の電柱側(引込線)から、責任分界点(引込線と建物側配線の接続点)まで(※スマートメーター等の計器類は電力会社設備として扱われます)。
こんな時はここに連絡!
- 近所一帯など、広範囲で停電している場合
- 「中性線欠相」の疑いがある場合(照明が異常に明るいなど)
- スマートメーターの表示がおかしい、または破損している場合
- 電柱から家に繋がる電線が垂れ下がっているなど、屋外設備に異常がある場合
電気工事店へ連絡
私たち横浜電気工事レスキューなど街の電気屋さん・ホームセンター・家電量販店
担当する範囲(責任分界点)
スマートメーターの出口から、家の中の電気設備すべて。(分電盤、ブレーカー、屋内配線、コンセント、スイッチ、照明器具など)
こんな時はここに連絡!
- 家の一部だけが停電している(今回のケース)
- ブレーカーが落ちていないのに停電している
- ブレーカーを上げてもすぐに落ちる
- コンセントやスイッチから焦げ臭い匂いや煙が出ている
- 漏電ブレーカーが作動して電気が使えない
上記を見ていただくと分かる通り、今回のような「ブレーカーは落ちていないのに、家の一部だけが停電している」というケースは、ほとんどがスマートメーターより家の中(屋内配線側)に原因があります。
そのため、基本的には私たちのような街の電気工事店にご相談いただくのが、最も迅速で的確な解決策となります。電力会社に連絡しても、「それは屋内側の問題なので、お近くの電気工事店にご相談ください」と案内されることがほとんどです。
修理代の相場と無料になるケースとは

専門業者に依頼するとなると、やはり気になるのは「一体いくらかかるんだろう?」という費用面ですよね。電気工事の料金は、停電の原因、修理に必要な作業内容、交換する部品の種類などによって大きく変動するため、一概に「いくらです」と断言するのは難しいのが正直なところです。
ただ、おおよその目安となる相場観を知っておくことは、業者を選ぶ上で非常に重要です。
【参考】部分停電の修理費用の目安
- 原因調査・点検費用
8,000円~15,000円程度
※専門の測定器を使って原因を特定する作業の費用です。多くの場合、修理費に含まれることもあります。 - コンセント・スイッチ交換(1か所)
10,000円~20,000円程度(部品代・技術料込み) - 子ブレーカー交換(1か所)
15,000円~25,000円程度(部品代・技術料込み) - 漏電調査・改修作業
20,000円~(原因箇所の特定や作業の難易度により変動) - 配線の引き直し工事
30,000円~(工事の規模や範囲により大きく変動)
【重要】料金に関する注意点
上記の金額は、あくまで日中の作業を想定した一般的な目安です。深夜や早朝の緊急対応では割増料金が発生することがほとんどです。
また、業者によっては別途「出張費」が必要な場合もあります。トラブルを避けるためにも、必ず作業を始める前に、状況を説明した上で明確な見積もりを提示してもらい、その内容に納得してから正式に依頼するようにしてください。「見積もり無料」の業者を選ぶと安心ですね。
ちなみに、停電の原因が電力会社側の設備(責任分界点より電柱側・計器類など)にある場合は、調査・復旧は電力会社側で対応され、費用を請求されないのが一般的です。
ただし、設備の移設などお客さま都合の作業では費用が発生する場合もあります。まずは原因を正確に特定することが、余計な出費を抑えるためにも重要だと言えますね。
賃貸物件の場合の問い合わせ先
もし、今お住まいの家がマンションやアパートなどの賃貸物件である場合は、対応の手順が少し異なります。ご自身で直接、電気工事店に連絡するのは一旦待ちましょう。
まず最初に連絡すべき相手は、物件の管理会社または大家さんです。建物に備え付けられている電気設備(分電盤、配線、コンセントなど)は、部屋を借りている入居者ではなく、物件の所有者である大家さんの資産です。
そのため、それらの設備の故障や不具合に関する修理の責任と費用の負担は、原則として大家さん側にあります。
勝手に自分で業者を手配して修理してしまうと、後から大家さんに修理費用を請求しても支払ってもらえなかったり、「指定の業者以外で工事された」といった理由でトラブルに発展したりする可能性があります。
管理会社や大家さんへ連絡する際のポイント
- いつから
「昨日の夜10時頃から」 - どこが
「キッチンのコンセントと換気扇の電気が使えません」 - どのような状況か
「ブレーカーは落ちていません。焦げ臭い匂いや音はありません」
上記のように、状況を具体的かつ冷静に伝えることで、管理会社や大家さんも事の緊急性を判断しやすくなり、スムーズに対応してもらえます。もし、焦げ臭い匂いがするなど緊急性が非常に高い場合は、その旨も必ず強く伝えてください。
アンペアブレーカーが落ちてないか確認
最近はスマートメーターにその機能が内蔵されているため、分電盤に物理的な「アンペアブレーカー」がないご家庭が非常に増えました。
しかし、築年数の古い建物などでは、分電盤の一番左側(または一番上)に、他のブレーカーよりも一回り大きい、電力会社名(例:「東京電力」など)が書かれたスイッチが設置されている場合があります。これがアンペアブレーカーです。
これは、ご家庭全体で一度に使える電気の上限を決めるためのブレーカーで、例えば「30A」と書かれていれば、家全体で30アンペア以上の電気を同時に使うと、安全のために自動で電気が遮断される仕組みです。
電子レンジとドライヤーとエアコンを同時に使ったら落ちた、という経験がある方もいるかもしれませんね。
ただ、このアンペアブレーカーが落ちた場合は、家全体の電気がすべて消えます。そのため、「家の一部だけ停電」という今回のケースの直接的な原因である可能性は低いでしょう。
とはいえ、念のため分電盤を確認した際に、一番大きなブレーカーが「切」になっていないかは、見ておくと安心ですね。
家の一部だけ停電してブレーカーが落ちてない時の結論
ここまで、「ブレーカーが落ちていないのに家の一部が停電する」という、厄介な電気トラブルについて、その原因と具体的な対処法を詳しく解説してきました。最後に、今回の内容の要点をまとめておきましょう。
このトラブルの最終まとめ
- 家の一部だけ停電する原因は、子ブレーカーの内部故障、壁の中の配線、コンセントの劣化など、目に見えない家の中に隠れていることがほとんどです。
- 「照明が異常に明るい」「焦げ臭い匂いがする」といった症状は、機器の故障や火災に直結する非常に危険なサインです。絶対に放置せず、即座に対応してください。
- ご自身でブレーカーのリセットなどを試しても直らない場合は、それ以上は深追いせず、安全と確実性を最優先してプロの電気工事士に任せるのが賢明な判断です。
- 連絡先は、原因が家の中にある可能性が高いため、電力会社ではなく私たちのような電気工事店が基本です。賃貸物件の場合は、まず管理会社や大家さんへ一報を入れましょう。
電気のトラブルは、その多くが壁の中や機器の内部など、目に見えない場所で静かに進行しています。そのため、専門的な知識や測定器がなければ、正確な原因特定は非常に困難です。
何となくの憶測で対処しようとすると、かえって状況を悪化させたり、最悪の場合、感電や火災といった取り返しのつかない事故を引き起こしたりする危険性もはらんでいます。「これくらい大丈夫だろう」という自己判断が、実は一番怖いですね。
横浜・川崎・東京都南部エリアで業者をお探しの方へ
私たち横浜電気工事レスキューは、こうした原因不明の電気トラブルの調査・修理を専門としています。経験豊富な電気工事士が、専用の機材を駆使して迅速に原因を突き止め、安全かつ確実に問題を解決します。
横浜市・川崎市を中心に、地域に密着したサービスで24時間365日、お客様の「困った!」に駆けつけます。
「原因がわからなくて不安…」「一刻も早く普段の生活に戻りたい」という時は、どうぞお気軽に私たちにご相談ください。お電話一本で、安心をお届けにあがります。


